充実のタイトルラインアップをお披露目
2016年9月15日(木)~9月18日(日)まで、千葉県・幕張メッセにて開催された東京ゲームショウ 2016(15日、16日はビジネスデイ)。開催期間中の15日、会場近くの幕張アパホテル&リゾート45階スイートルームにて行われた、PCゲームダウンロード販売サイトPLAYISMの、メディア向け新作発表会で発表されたタイトル情報をお届けする。
配信予定のタイトル
■Starbound (開発・ Chucklefish)
PC/2017 年配信予定
世界的にヒットしたインディーゲーム『テラリア』の開発メンバーの一部が独立して開発した、オンラインマルチプレイ対応のサンドボックスアクションRPG。舞台となる世界や惑星が無数ともいえるほど用意され、それぞれで特徴的な探索を楽しめるようになっている。プラットフォームは、PC以外にもコンソール版が予定されているとのこと。
■Stardew Valley (開発・ ConcernedApe)
PC/2016年配信予定
海外ではChucklefishがパブリッシングする、農場生活体験ゲーム。日本の『牧場物語』シリーズに大きな影響を受けている個人開発ゲームで、さまざまな住人との多彩な人間関係も楽しめる。2017年にはコンソール版も展開予定。
■WILL (開発・4D Door Games)
PC、コンソール/2017年配信予定
中国のデベロッパーが開発する、テキストベースのアドベンチャーゲーム。プレイヤーは神の視点で、物語テキストの時系列の順序を入れ替えたりして、登場人物の運命を変えていく。オリジナル(中国語)版は2016年末~2017年に完成予定で、各国のローカライズ版のリリース時期は未定とのこと。
■Read Only Memories (開発・MIDBOSS)
PC、コンソール/2017 年初頭日本語版配信予定
2064年のネオ・サンフランシスコを舞台にした、ポイント・アンド・クリック型のアドベンチャーゲーム。ジャーナリストの主人公が、失踪した旧友の行方を追ううちに、企業や街の陰謀の核心に迫っていく……というストーリーが展開する。作中では、“人間とアンドロイドの融合”など、刺激的なテーマが数多く扱われる。
■LA-MULANA 2 (開発・NIGORO)
PC/2017年春配信予定
kickstarterで 26 万ドルを集めたことでも話題になった、2D アクションアドベンチャーゲーム。前作『LA-MULANA』の続編ストーリーを楽しみつつ、正統進化したアクション&グラフィックを堪能できる。PC版リリース後には、コンソール展開も予定されているとのこと。
アーリーアクセスとして配信中のタイトル
■プリンキピア:マスター・オブ・サイエンス (開発・tomeapp)
17世紀のヨーロッパ科学界をテーマにしたシミュレーションゲーム。プレイヤーは当時実在した12人の科学者のひとりとなって、論文を書いたりライバルを中傷したりして、学会での地位を確固たるものにしていく。アーリーアクセス版(価格・980円)は、2016年9月9日よりリリースを開始している。
■Starr Mazer: DSP (開発・Imagos Softworks)
アドベンチャーゲームとシューティングゲームが融合したタイトル『Starr Mazer』(※開発中)の、シューティングゲームパートを独立させたスピンオフタイトル。プレイヤーが操作する自機は、プレイごとに、武器編成やパイロットの顔がランダム生成された候補の中から、資金(過去のプレイで獲得したポイントの累計)を使って購入……という、ローグライクな要素が採り入れられている。アーリーアクセス版(価格・980円)では、全9ステージのうち序盤の3ステージをプレイ可能。正式版は、2017年3月リリース予定。
リリース直前のタイトル
■Mad Father (ひとでなしの空間)
2016年9月23日配信予定
国内はもとより、海外でも有志によるローカライズが行われているほどの人気を誇るフリーゲームの、パワーアップ版。グラフィックやシナリオが調整され、ホラーゲームとしてのクオリティーが向上している。価格は498円。リリースから1週間のあいだは、448円のセール価格で販売されている。
■Screencheat (開発・Samurai Punk)
プレイステーション4/2016年9月29日配信予定
PC版はすでにリリース済みの、対戦形式のオンラインFPS(価格・1480円)。姿が見えない他のプレイヤーの行動を、そのプレイヤーの一人称視点を盗み見て場所のあたりをつける……という、アンフェアな行為をゲームシステムにがっちり組み込んだ内容となっている。
PLAYISM・水谷俊次氏インタビュー
──このような形で発表会を企画した意図は?
水谷 『Starbound』と『Stardew Valley』の日本版をうちでパブリッシングすることになったのが嬉しすぎて、つい勢いで(笑)。ほかにも、いまはまだ発表できないんですけど、海外のビッグタイトルをいくつか日本で販売できるので、その前に何かやるとしたら、TGSのタイミングかな、というのもありました。
──タイトルを一気に発表されましたが、扱うタイトル数も増えてきているということでしょうか?
水谷 極力減らしているところです。去年は週1本くらいのペースでリリースしていて、常時30タイトルくらい管理・対応しているという状態でした。このままでは死ぬかもしれないと思って(笑)、タイトルひとつひとつを大事にアピールしていく方向にシフトしているところです。
──今回の発表でも顕著でしたが、PC版だけではなく、コンシューマプラットフォーム展開が、いっそう積極的になった感があります。
水谷 コンシューマは、プレイステーションプラットフォームに限らず、現行のコンソール向けにしっかりやっていきたいですね。理由は単純明快で、「コンシューマ版もパブリッシングしてくれるなら組みましょう」という海外デベロッパーが、すごく多いんです。海外の方も、日本のPCゲーム市場規模が小さいことをよく知っています。
──そうした流れもあって、PLAYISMで扱うタイトルの規模が大きくなっている……ということでしょうか。
水谷 それは、たまたまです(笑)。大きいタイトルばかりでも多様性がなくなるので、個人開発のゲームも大事にしていきたいのですが……PLAYISMサイト自体、今後どうするか1 年くらい悩んでいるんですけど、いまだに答えが出ませんね。
──というのは?
水谷 EC(電子商取引)サイトとしては続ける思うんですけど、それ以外の機能や価値を積極的に提案しないと、だめだなというのはずっと思っています。インディーを応援する手段として、海外デベロッパーの日本でのPRを支援したり、逆に日本のタイトルを世界に持っていくということは、しっかりやっていきたいですね。そういう意味では、アクティブゲーミングメディア(PLAYISMの運営会社)で開発部を持ったことは、大きな意味があります。2016年10月7日リリース予定の『シルバー事件』HD リマスター版のPC版移植も、言語ローカライズ込みでウチで行っているのですが、こういったケースにも積極的に対応していきたいですね。