リリース時期は「あまり寒くならないうちに」

コーエーテクモゲームスの新作『信長の野望 ~俺たちの戦国~』は50人対50人のリアルタイムバトル!【TGS 2016】_07
▲コーエーテクモゲームスにて、シブサワコウ・ブランドのブランド長を務める藤重和博氏。

 2016年9月15日(木)から9月18日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ 2016(15日・16日はビジネスデイ)。その会場で、コーエーテクモゲームスのスマートフォン用新作ゲーム『信長の野望 ~俺たちの戦国~』を手がける藤重和博氏にインタビューを実施した。

──今回、コーエーテクモゲームスのスマートフォン向け新規タイトルとして、『信長の野望 ~俺たちの戦国~』が立ち上がりました。このタイトル名は、いままでの『信長の野望』シリーズとは少し違った趣ですが、なぜ『俺たちの戦国』と名付けられたのでしょうか?

藤重 これは、本作のゲーム性と連動しています。『信長の野望』シリーズのナンバリングタイトルは、歴史シミュレーションゲームですが、そのほかにも、MMORPG(『信長の野望 Online』)だったり、通信対戦を行うゲーム(『信長の野望Internet』)など、『信長の野望』シリーズをさまざまな切り口でゲーム化してきました。今回は、スマートフォンで合計100人の大規模合戦を実現する、というところを切り口に、シリーズを掘り下げることにしました。その中で、戦国時代への思いですとか、合戦での熱い戦いみたいなものをサブタイトルで表すために、『俺たちの戦国』と名付けることにしたのです。

──合計100人ということは、50人対50人で戦うわけですよね。

藤重 そうですね。織田軍など大名家に所属して、ほかの軍と戦うことになります。天下を統一することが目的になりますね。

コーエーテクモゲームスの新作『信長の野望 ~俺たちの戦国~』は50人対50人のリアルタイムバトル!【TGS 2016】_01
コーエーテクモゲームスの新作『信長の野望 ~俺たちの戦国~』は50人対50人のリアルタイムバトル!【TGS 2016】_02

──戦いはリアルタイムで行われるのでしょうか?

藤重 はい。時間内に戦場の陣を取り合って戦います。

──そうなると、連携が大事になってきそうですが、同じ軍勢の人どうしが協調できるような仕組みはありますか?

藤重 はい。テキストチャットができます。また、戦闘中は操作が忙しくて文字を打てないこともありますので、合戦サインというスタンプ的なもので意思を伝えることができるようにもしています。

──戦いにはどのように参加するのですか?

藤重 事前に参加する合戦を登録しておいて、時間になると戦いが始まるという仕組みです。仲間どうしで結成する“一門”のようなものも作れるので、仲間内で示し合わせて参加する、といったことも可能です。

──大名家という大きな括りがあって、その中に一門がある、と。

藤重 その通りです。

──異なる大名家の人どうしで一門を組むことはできますか?

藤重 いえ、それはできません。大名家に対してある程度帰属意識を持ってもらいたいと思っているので、同じ大名家で仲間を募ると。

──つまり、歴史上の織田家で言えば、織田家にあたるものが大名家で、羽柴派、柴田派といった派閥にあたるものが一門、ということですよね。

藤重 まさにそういうイメージです。

──合戦では、プレイヤーはどのような操作を行うのでしょうか?

藤重 合戦は、基本的には陣取り合戦です。陣や本城があり、本城を陥落させた陣営が勝利となります。時間切れになった場合は、陣を多く取っているほうが勝ちです。プレイヤーはその中で、陣を守っている相手を倒すなど、状況に合わせて動いていきます。

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──『信長の野望・天下創世』の戦いを50対50で行うようなイメージ?

藤重 それに近いかもしれません。みんなで連携して、どこの陣を狙うかを決めていくという。プレイヤーの中から、そういった指示を出せる指揮官が出てくると、おもしろくなるのではないかと思います。

──スマートフォンとしては、かなりチャレンジングな内容ですよね。

藤重 そうですね。スペック的にもかなりがんばりました。

──昨今のスマートフォンゲームは、高スペックを要求されるものも多いですが、遊べる人を増やすための施策などは考えていますか?

藤重 現状、3Dの画面は正直、要求スペックが高くなっているのですが、先日クローズドベータテストを行った結果、もう少しスペックを下げてゲームの快適さを重視したバージョンを作ることにしました。次回のクローズドベータテストには導入したいと思っていまして、カバー率は、90~95%を目指しています。

──プレイヤーが演出の有無などを選べるようなものでしょうか?

藤重 カスタマイズがどこまでできるかはいま詰めている最中ですが、大きな意味で言えばそういうことです。エフェクトの量を変えられるなどといった調整も、可能ならばしたいと思っています。

──ちなみに、本作はシングルプレイもできるのでしょうか?

藤重 はい。シングルプレイは、ストーリーやクエストなどがあります。それぞれ、ある程度史実に沿ったストーリーを追っていくものと、ミッション的なものというイメージです。クエストでいろいろな物資やアイテムを集めたりして、それを武将の強化や内政に使ったりできます。

──シングルプレイで強化した部隊で、マルチプレイを戦っていくわけですね。

藤重 おっしゃる通りです。先ほど少し言いましたが、内政の要素もありまして、街の施設を充実させることで物資の獲得量が増えたり、部隊の力を底上げしたりといったことが可能です。

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──お話を伺っていくと、早く本作を遊びたいという気持ちが高まってきますが、気になるサービスインはいつごろでしょうか……?

藤重 2016年内を予定していますが、あまり寒くならないうちには出したいですね。

──おお! 期待しています! さて、少し話題を変えまして、藤重さんはシブサワ・コウブランドのブランド長ですが、シブサワ・コウブランドとして、スマートフォンというプラットフォームをどのように考えていますか?

藤重 まず、私たちシブサワ・コウブランドとしては、先日発表した『三國志13 with パワーアップキット』のように、ナンバリングタイトルはもちろん作り続けていきます。それがあってのシブサワ・コウブランドですし、待ち望んでいるお客様にはしっかり届けていきたいです。先日シブサワ・コウが、「『信長の野望』の最新作を作っています」という発表をしましたので、もう少し先にはなりますが、その情報もお伝えしていきたいと思っています。また、スマートフォンというのは、誰もが手にしていて、しかもどこでもゲームができるという、私たち作り手にとっても、プレイヤーの皆様にとっても、本当にありがたいツールです。ゲームを取り巻く環境が変わっていくなかで、スマートフォンにおいても、『信長の野望』や『三國志』といった歴史エンターテインメントゲームを出していく必要性があるのではないかと思っています。

──『信長の野望 201X』や『ウイニングポスト スタリオン』など、シブサワ・コウブランドのスマートフォンゲームは続々とリリースされていますが、今後もいろいろ仕掛けていくと。

藤重 そうですね。いろいろなタイトルを提供して、お客様にそのゲームならではの遊びを体験していただければと思います。コーエーテクモゲームスでは、東京ゲームショウでいろいろなタイトルをご紹介していますので、ぜひ幕張メッセにお越しいただきたいです。また、シブサワ・コウブランドだけではなく、ほかのブランドにおいても、さまざまなゲームを発売してまいりますので、応援をよろしくお願いいたします。

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