とにかくソフトの充実ぶりが際立つ

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▲SIEJA プレジデント 盛田厚氏。

 2016年9月13日、東京ミッドタウン・ホールにて、ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア(SIEJA)主催による、2016 PlayStation Press Conference in Japanが開催された。毎年、東京ゲームショウ前に実施される、SIEのカンファレンスもすっかりおなじみ。カンファレンスには、SIEJA プレジデント 盛田厚氏が登壇し、まずは先日ニューヨークで行われた“PlayStation Meeting 2016”で発表された、新型プレイステーション4とプレイステーション4 Proを改めて紹介。さらには、本日より開始されたシステムソフトウェアバージョン4.00“SHINGEN(シンゲン)”により、プレイステーション4がHDR技術に対応することなどがアナウンスされ、プレイステーション4が「次世代テレビの普及を見据えて」の取り組みを本格化していくことが明らかにされた。

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▲スクウェア・エニックス、田畑端ディレクター。

 新型プレイステーション4で言えば、サプライズ発表されたのが、『ファイナルファンタジーXV』オリジナルモデルの“PlayStation 4 FINAL FANTASY XV LUNA EDITION”で、登壇したスクウェア・エニックスの田畑端ディレクターも、「新型プレイステーション4初のカスタムハードです。初めて持ったのですが、思ったよりも小型化されていて、けっこう軽いですね(笑)」とコメントし、会場を笑わせた。本ハードは、“LUNA EDITION”と銘打たれているように、主人公のノクティスが旅で見つめている月がモチーフ。全面にあしらわれた月が極めて印象的で、『ファイナルファンタジーXV』の物語性を帯びたハードなのだという。『ファイナルファンタジーXV』のゲーム体験とセットになったときに、“LUNA EDITION”の物語が浮き上がってくるらしい。

 田畑氏によると、“PlayStation 4 FINAL FANTASY XV LUNA EDITION”を実現させたのは、スクウェア・エニックスではなくて、SIEJAの想いによるものとのこと。さらには、永くプレイステーションを支えている歴代『ファイナルファンタジー』ユーザーの方々に対する想い。そして、『ファイナルファンタジー』に対する、「もう一度日本を盛り上げよう」という想い。そんな想いを田畑氏は正面から受け止め、その期待に応えることに全力を尽くすことにしたという。田畑氏は、「ユーザーの皆さんも僕とともに、このプレイステーションの想いに応えましょう」とアツく語る。“PlayStation 4 FINAL FANTASY XV LUNA EDITION”は、それだけ深い想いが込められているハードなのだ。“PlayStation 4 FINAL FANTASY XV LUNA EDITION”は、11月29日発売予定で価格は39980円[税抜]だ。

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▲天に月。ノクティスは何を思うのか……。
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 おつぎに紹介されたのはプレイステーション Vita関連。スクウェア・エニックスのプレイステーション Vita用ソフト『サガ スカーレット グレイス』の発売日が12月15日に決定したことに引き続き、プレイステーション Vitaの新色にシルバーおよびメタリック・レッドが追加されることが発表された。新色の発売日は12月1日で、価格は18980円[税抜]となる。

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 『コール オブ デューティ インフィニット・ウォーフェア』(11月4日発売予定)や『ウォッチドッグス2』(12月1日発売予定)、『フォーオナー』(2017年2月16日発売予定)、『Horizon Zero Dawn』(2017年3月2日発売予定)といった、海外発のトリプルAタイトルの映像が流されたあとに、スクリーンに映しだされたのが、『機動戦士ガンダム』。バンダイナムコエンターテインメントのゼネラルマネージャーのふたり、佐々木夕介氏と馬場龍一郎氏が登壇し、15周年を迎える『機動戦士ガンダム VS.』シリーズの最新作として、プレイステーション4向けに『GUNDAM VERSUS』が開発中であることが明らかにされた。同作は、アーケード版からの移植ではなく、家庭用ゲーム機独自の展開であるとのこと。「シリーズおなじみの2on2はもちろん、プレイステーション4ならではの新しい遊びを盛り込んでいるのでご期待ください」とのことだ。発売日は未定だ。

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▲バンダイナムコエンターテインメント、佐々木夕介氏(右)と馬場龍一郎氏(左)。

 引き続き、カンファレンスでは、これでもか!とばかりに期待作の映像ラッシュに。映像でも新情報のオンパレードで、『キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナル チャプター プロローグ』の発売日が2017年1月12日に決定したことや、『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』の発売日が2017年2月23日となったこと、さらには、『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』の発売時期が2017年1月となったことなどが明らかにされた。同作に関しては、主人公は赤松楓という少女で、神田沙也加さんが演じることもアナウンス。会場では、神田沙也加さんのメッセージ映像も流され、「念願かなってゲームに出演することができました。期待を裏切らないどころか、期待を上回る新作になっています」と抱負を語った。

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 さらには、『NewみんなのGOLF』の2017年夏発売決定や、『地球防衛軍5』のプレイステーション4版が発売予定であることなども、怒濤のようにアナウンスされた。『NewみんなのGOLF』はゴルフ以外にも盛り上がる新要素が加味されているとのことだ。同作は、東京ゲームショウ 2016では、“チーム対戦モード”と“オープンコースモード”を日替わりで試遊出展するとのことで、ファンたるもの2日続けていくしかないかも!

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 そしてさらなるサプライズとして、プレイステーション4とプレイステーション Vita向けに、『いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY』が発売されることも公開。同作は、『ドラゴンクエスト』、『ファイナルファンタジー』の30周年を祝うタイトルでもあり、各シリーズのキャラクターが再び共演するとのこと。発売は2017年だ。

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▲コーエーテクモゲームスのシブサワ・コウ氏。

 映像ラッシュがひと息ついて登壇したのは、コーエーテクモゲームスのゼネラルプロデューサー、シブサワ・コウ氏。シブサワ氏は、「当社ではブランドごとにわけて、プレイステーションフォーマット向けに数多くのタイトルを開発しています」と説明したうえで、“シブサワ・コウ”、“オメガフォース”、“ガスト”、“ルビーパーティー”といったブランドのタイトルを紹介。そのうえで、もうひとつ忘れてはならないコーエーテクモゲームスが誇るブランド“Team NINJA”の最新作『仁王』の発売日が明らかに! シブサワ氏自身の口から、全世界同時で2017年2月9日に発売されることが発表されるや会場からは大きな歓声が湧き上がった。「10年かけて開発した『仁王』の“卒業式”の日程が発表されました」と、シブサワ氏も感慨深げだった。

 そして、シブサワ氏からはさらなるサプライズが!(もしかして、この日いちばんの驚きだったかも!?) 2017年にプレイステーション4、プレイステーション Vita向けに『無双☆スターズ』が発売予定であることが発表されたのだ。各ブランドのスターたちが集結した初のオールスタータイトルということで、コーエーテクモゲームスファンにはたまらない1本になりそう。

 シブサワ氏によると、「ほかにも、みなさんが待ち望んでいるあのタイトルも含めて、いくつかのタイトルを開発中です。年末ごろに皆さんに発表する場を設けようかということで、SIEさんと現在打ち合わせをしています」とのことで、さらなるタイトルが期待できそうだ。

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プレイステーション VR向けコンテンツが充実

 プレイステーション4&プレイステーション Vita用タイトルに続いては、10月13日に発売を控えたプレイステーション VRの話題へ。まずは、映像が流されたのがバンダイナムコエンターテインメントの『サマーレッスン』で、10月13日に『サマーレッスン 宮本ひかり セブンデイズルーム(基本ゲームパック)』が発売されることがアナウンス。価格は2980円[税込]。同作は、今後も配信を続けるとのことで、新たな展開が予定されているとのことだ。

 そして、SIE ジャパンスタジオと、アクワイアのコラボ作『V!勇者のくせになまいきだR』も発表。同作は、プレイヤーが破壊神となって、セカイ征服を目指すリアルタイムストラテジーゲームで、2017年発売予定だ。

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 ここで登壇した盛田氏は、「これまでのプレイステーション4のゲームタイトルに加えて、没入感を促すプレイステーション VR向けコンテンツが10月13日にお目見えします。新しいプレイ感覚を楽しめるタイトルをたくさん用意しています」と解説。VR向けに、ゲームはもちろんのこと音楽やドラマ、舞台、ドキュメンタリーを提供すべくさまざまな準備をしているとのことだ。

 その一例として紹介されたのが、『バイオハザード』とL'Arc~en~Cielによるコラボ企画。こちらは、プレイステーション VRによるL'Arc~en~Cielの楽曲“Don't be Afraid”のミュージックビデオで、360度の映像として提供される。L'Arc~en~Cielがデジタルキャラクターとなって、『バイオハザード』の世界で生き残りをかけて戦うというこれまでにないコンテンツになるようだ。『バイオハザード』20周年と、L'Arc~en~Ciel25周年にふさわしいコンテンツとなりそうだ。先行体験版は、10月13日より配信される予定。

 舞台作品『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』や、“舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺”、“カラオケJOYSOUND.TV Plus”の“JOYSOUND VR”など、さまざまなコンテンツのVR化が発表されるなかにあって、盛田氏みずから紹介したのが『anywhere VR』。ソニー・ミュージックエンタテインメント提供による同コンテンツは、VR空間に自分のスマートデバイスの画面を表示して楽しめるという内容。映像のなかで、自分のスマホを動かせるのだという。癒し系のVRコンテンツと言えるのかも。

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 予約も極めて好調なプレイステーション VRだが、9月24日に追加予約を再開するとのこと。「発売日にお届けできる、これが最後の機会」(盛田氏)とのことで、購入を検討しているユーザーには見逃せないチャンスと言えそうだ。予約店舗も全国200店舗に拡大しているとのことで、ファンにとってはうれしいところだろう。

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サイゲームスの注目作のプラットフォームは……

 おつぎに紹介されたのがPlayStation Networkのサービス。多様なサービスを展開しているプレイステーションでは、「もっと楽しんでいただくための展開」(盛田氏)として、“DAZN(ダ・ゾーン)”を近日中に開始予定。“DAZN”は、スポーツをライブまたはオンデマンドでストリーミング視聴可能なサイトで、年間6000以上の試合を観戦可能。また、PlayStation NowのPC向けサービスを今冬から開始する予定であることも明らかにされた。PlayStation Nowの定額制対応は現時点で182タイトルとなるが、今後もさらにタイトルの充実化を図っていくという。

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 さらに、低年齢層の育成を目的とした“キッズの星プロジェクト”もアナウンス。こちらは、ゲームとマンガ、アニメ、音楽を連動させることで、ゲームの可能性を広げるというプロジェクトで、ソニーの総力を結集してお届けするという。どのような成果を結ぶか、楽しみだ。

 プレイステーションプラットフォームを広げる取り組みとしての、フォワードワークスの取り組みにも言及された。同社は、スマートデバイス市場に向けて新たなサービス事業を展開することを目的に、SIEにより4月1日に設立された新会社で、「スマートデバイス市場という新たなフィールドで、プレイステーションのDNAを大切にし、ゲーム性を重視した本格的なゲームタイトルを提供すべく取り組んでいます」とのことだ。

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▲サイゲームス、春日康一氏。

 そして、“スマートデバイス”を切り口に、「スマートデバイスからのプレイステーションプラットフォームへの参入例」として紹介されたのが、サイゲームスの『グランブルーファンタジー』のアクションRPG“Project Re:LINK”。タイトルのみ発表されていて、プラットフォームは明らかにされていなかった同作が、プレイステーション4向けとして開発中であることが、プロデューサーの春日康一氏より発表。2018年に発売予定であることが告げられた。「スマートフォン向けコンテンツをプレイステーション4向けに大きく展開できることをうれしく思います。プレイステーション4でできるさまざまなことに挑戦していきたい。VRも検討中です」と春日氏の口からは気になるコメントも聞かれた。

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小島秀夫監督が登壇!

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▲コジマプロダクション、小島秀夫監督。

 さて、「これまで多くのユーザーを楽しませてきたクリエイターの動向は、皆さんも気になっていると思います」との盛田氏の言葉についで登壇したのが、コジマプロダクションの小島秀夫監督。大きな歓声とともに姿を見せた小島監督は、「2年ぶりにここに帰ってきました。日本の皆さんにお話ができるのは非常にうれしい限りです」と開口一番。その後で、30年間ゲームを作り続けてきて休憩を取ろうと思ったが、世界中のファンや友人から“みんなの待ち望んでいるようなゲームをもう1度作ってほしい”と言われ、心を決めたと心情を吐露。そんなラブコールに応えるべく2015年12月にプロダクションを設立し、最初の作品としてSIEとプレイステーション4のタイトルを作ることになったと説明した。いうまでもなく、それが『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』だ。

 小島監督は、クジラやイルカが集団で座礁することを“マス・ストランディング”、わけても、生きている状態を“ライブ・ストランディング”、死んでいる状態を“デス・ストランディング”と説明。本作では、別の世界からこの世界に“何かが座礁している”ことを意味するという。さらに、“ストランド”という言葉は心理用語で、“より糸”、“絆”という意味もあるという。本作は“つながる”がテーマになるというのだ。

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 会場では、カイル・クーパー(タイトルデザイナーにして映画監督)にデザインしてもらったという『DEATH STRANDING』のロゴも紹介。一見、血が垂れているように見えるが、これこぞが“ストランド”で、本作では、“物語”、“ゲーム性”、“世界観”のすべてが“ストランド”でつながるのだという。

 「ゲームについては、詳しいことは言えませんが」と前置きしたうえで、小島監督は本作がアクションとなると言明。自由度の高いオープンワールドであり、同時にストーリーも楽しめる。もちろん、オンライン要素もあるという。

 ここで小島監督が引用したのが、監督が好きだという安部公房の短編“なわ”の一節。かいつまんで説明すると、人類が初めて発明した道具が“棒”であり、“棒”は脅威になるものを遠ざけるために発明された。そのつぎに発明されたのが“なわ(ストランド)”で、自分の大切なものを引き止めるために作り出した道具だという。 “棒”と“なわ”があって、いまの我々の文明がある。

 それがアクションゲームではどうかというと、最初はプレイヤーとCPUが棒で殴りあうところからスタート。そのあとに、敵と殴り合いながらその過程で物語を楽しむようになったという。その後、オンラインになって、棒で殴りあうプレイヤーが対戦できて、つながりができた。いまはCPUを共通の敵として、ユーザーどうしが協力してCo-opができた。とはいえ、オンラインでつながったとしても、“棒”的なつながりしかいまのゲームは実現できていない。『DEATH STRANDING』ではつぎのステップとして、ゲームの未来を提案したいと小島監督。『DEATH STRANDING』では、“なわ”的な要素でつながる、新しいゲーム性を追求していきたいというのだ。当然“棒”としての戦いはあるが、結果的にはいままでと違うアクションでのつながりを目指していきたいという。

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 コジマプロダクションは、事務所も決まりエンジンも決まったとのことで、これから本格的にゲームづくりをしていきたいという。『DEATH STRANDING』は、4KとHDRに対応しており、より鮮やかでリアリティーのある映像でゲームプレイをすることができるようになる予定。最後に小島監督は、「僕らはインディーのスタジオですが、世界で戦えるトリプルAの大作を作れることを証明しないといけないと思うので、そこを邁進していきたい。それが後に続く世代への責任でもあると思っていますので、ここを何とかしてゲームの未来を切り開いていきたいです」とコメントした。

 東京ゲームショウ 2016期間中の9月18日には、SIEのステージにて、小島監督のイベントが実施予定。「聞きたいことがあれば、可能な限りお伝えしたい」とのことなので、ファンの方は注目されたし。

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東京ゲームショウ 2016開催記念サービスも充実

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▲“PlayStation祭”の一環として、カンファレンスも「"みんなでワイワイ" 2016 PlayStation プレスカンファレンス」として配信。カンファレンスで配信の模様も紹介された。

 さらに紹介されたのが、“PlayStation祭”。プレイステーションを愛するすべての方のための遊び場を提供しづつけていくことを目的に、今年7月にスタートした“PlayStation祭”だが、会場では同イベントのビジョンを描いた映像が“PlayStation祭 Vision Movie”が公開されるとともに、“PlayStation祭2016秋”のイベント詳細も発表された。

 なお、この“PlayStation祭”の一環として、PlayStation Plus加入者限定サービスとして、東京ゲームショウ 2016 プレイステーションブース事前予約が開始されている。東京ゲームショウに行くことを考えているファンは、要チェックです。

 ちなみに、東京ゲームショウ関連で言うと、東京ゲームショウ 2016開催記念として、PlayStation Storeにて、対象ソフトが期間限定セールとして、最大66%オフに!(期間は9月1日から10月2日まで)。目玉とも言うべきは、『KILLZONE SHADOW FALL(キルゾーン シャドーフォール)』、『ウォッチドッグ』、『ゴッド・オブ・ウォー III リマスタード』の3タイトルが、999円[税込]で提供されること。また、PlayStation Plusフリータイトルとして、『GRAVITY DAZE』が9月14日~10月4日までの期間限定で配信されることもアナウンスされた。

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 最後に盛田氏は、カンファレンスの締めとして、以下の通りに語った。

 「私が子どものころゲームはたくさんのことを教えてくれました。その当時は、『人生ゲーム』や『モノポリー』とかのボードゲームが大半でした。もちろん、単純に楽しかったのですが、それだけでなく、ゲームを通して社会のルールや駆け引き、人間模様など、いろいろなことを学びました。親や学校の先生ももちろん大事なことを教えてくれますが、その本当の意味がわかるのはずいぶん後になってからで、子どもの私たちに大人たちが教えてくれないことを教えてくれたのは、マンガや音楽や、テレビやゲームのエンターテインメントでした。『あしたのジョー』や吉田拓郎や『ドラゴンクエスト』が、私の心を動かしてくれました。同じ楽しみや感動をみんなに伝えたい。我々はその思いでずっと走り続けてきました。我々が受け取ったバトンをつぎに必ず伝えたい。本日ご紹介させていただいた、たくさんのすばらしい作品を皆さんが遊んでくれたら、皆さんの子どもたちといっしょに遊んでもらえたら、将来その子どもたちが、子どもたちに夢を与えるエンターテインメントを提供する側になってくれたら、こんんなにうれしいことはありません。そのために、我々は、プレイステーションを、数多くのタイトルを皆さんに届けるために、これからも全力で走ります。我々のバトン、ぜひ受け止めてください」。

 つい、つらつらと引用してしまったのも、心にぐっとくるコメントであるがゆえ。盛田氏の偽らざる心境であり、プレイステーションの原動力を担っているとも思われた。最後に、「東京ゲームショウでお会いしましょう!」との言葉とともに、プレイステーションの最新CMが流されて、カンファレンスは幕となった。

 最後に、カンファレンス終了後に出口に展示されていたプレイステーション4 Proや新型プレイステーション4の写真を紹介しよう。

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