可変戦闘機の変形機能がゲームプレイをアシスト!?

 2016年9月15日から18日まで開催(15、16日はビジネスデイ)される、“東京ゲームショウ 2016”(以下、TGS 2016)。ここではTGS 2016に出展される、バンダイナムコエンターテインメントのフライト・アクション・シューティング『マクロスΔスクランブル』のインプレッションをお届けする。


 本作は現在放映中のテレビアニメ『マクロスΔ』を題材にした、プレイステーション Vita用ソフト。『マクロス』シリーズをゲームで扱うとなれば、ジャンルはやはりフライト・アクション・シューティング。歴代の『マクロス』シリーズに登場した可変戦闘機“バルキリー”を操作し、『マクロスΔ』で描かれた戦い(アニメ1~13話まで)を体験できる“メインミッション”や、歴代の『マクロス』シリーズがゲスト参戦する“エクストラミッション”に挑戦していく。

『マクロスΔスクランブル』プレイインプレッション 3段変形を活かしたフライトアクションと“シームレス”な歌の演出を体験しよう!_10
『マクロスΔスクランブル』プレイインプレッション 3段変形を活かしたフライトアクションと“シームレス”な歌の演出を体験しよう!_01
▲メインミッションでは、主人公らが所属するケイオス側の視点からのドッグファイト(写真左)はもちろん、敵対するウィンダミア側の視点からの戦闘(写真右)も体験できる。
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▲エクストラミッションには、歴代の『マクロス』シリーズで活躍した機体&エースパイロット&歌姫たちがゲスト参戦し、強敵として立ちはだかる。しかし、見事撃破してミッションをクリアーすれば、以降は自軍に編成して操作可能になる。

 フライト・アクションと聞くと「自機の制御が難しくて敷居が高いのでは……」と思う人もいるかもしれない。しかしその懸念は、本作で操作するのが“可変戦闘機バルキリーである”という時点で、じつは解消されている。バルキリーはふつうの戦闘機とは異なり、変形することで二足歩行のガウォーク、バトロイドといった形態になる。そのため、戦闘機そのもののファイター形態で、もし地面に接地しそうになっても、ゲーム側で自動的にガウォーク形態に変形してくれる。本作にはクラッシュや墜落の概念はないので、当然ミスにはならない。また、ファイター形態で飛行中に機体があらぬ方向を向いたり、敵機を通り過ぎたりしてしまっても、十字キーを押すというワンアクションでガウォークorバトロイド形態に変形すれば、機体は正面を瞬時に向き直す。その結果、視点も必然的に元に戻るというわけだ。こういった3段変形の特性を活かせば、操作がままならないことが原因でストレスを感じることはまずなくなる。
 そして、移動だけでなく攻撃も簡単。本作のスタンダードな攻撃方法であるミサイルは、じつに“マクロスシリーズのミサイル”らしく、非常に誘導性能が高い。ロックオンしてさえいれば、自機がどんな方向を向いていても、敵機をある程度は追尾してくれるので、正確に狙いをつける必要はない。直線的に弾が飛んでいくガンポッドでの攻撃は、ほかのアクション操作に慣れてから使いこなせるようになればいい。

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▲敵のミサイルも誘導性は高いが、LボタンとRボタンを同時押すと発動する“アンチミサイルアクション”中なら、飛んでくるミサイルをことごとく落としてくれる。

歌の演出や効果で自分のテンションを上げ、さらに自機もパワーアップ!

 『マクロス』シリーズといえば、劇中で流れる“歌”も重要なファクター。『マクロスΔスクランブル』の通常版には20曲、限定版ならさらに通常版に30曲が追加され、計50曲もの『マクロス』楽曲が収録されている。そして本作の場合、収録楽曲数だけでなく、ゲーム中での“使われかた”も絶妙だ。
 本作では、出撃する前にミッション中に流れる“戦闘BGM”を自由に選べるうえに、“歌スキル”発動時に流れる歌も、サポートユニット編成時に自由に選ぶことができる。サポートユニットの中のサポートエースに“歌姫”を設定すると、その歌姫の持ち歌の中から好きな歌を、“歌スキル”としてミッション中に使うことが可能になる。歌スキルが発動すると、歌姫カットインとともにミッション中の音楽が切り換わるだけでなく、自機の攻撃力アップ、スピードの上昇など、さまざまな効果も得られるのだ。

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▲出撃前にどのキャラクターをサポートエースに設定して、どの持ち歌を選ぶかも、少なからずミッション攻略に影響するというのは、なかなか新しい試み。

 戦闘BGM、歌スキル発動時の曲に加え、ミッション中に発生するイベントにあわせて歌が流れることもある。とくに『マクロスΔ』アニメの展開を再現しているメインミッション中は、頻繁にイベントが発生し、ワルキューレの楽曲がつぎつぎに流れる展開となるものも! 文章ではまったく伝わらないのが残念なのだが、この歌がミッション中どんどん切り換わる際に違和感のない“さりげなさ”が、地味ではあるがプレイヤーのテンションを大いに高めてくれる。『マクロスΔスクランブル』をプレイする際は、音楽が切り換わる際のシームレスさにも注目してもらいたい。

TGS 2016で試遊する際のポイント

 バンダイナムコエンターテインメントブースに出展されている『マクロスΔスクランブル』では、ケイオス側のメインミッションとエクストラミッション、それぞれひとつずつを遊ぶことができる。メインミッションの内容は、アニメ『マクロスΔ』の4話“衝撃 デビューステージ”の戦闘を体験できるもの。空中騎士団との激しいドッグファイトが楽しめるミッションだ。一方のエクストラミッションでは、『マクロスF』の主人公、早乙女アルトと彼が搭乗するVF-25F メサイア アルト機、ヒロインのひとりであるシェリル・ノームと宇宙空間で戦うことになる。

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▲“衝撃 デビューステージ”は、ミッション開始時に存在している敵機を一掃してからが本番。

 アニメ『マクロスΔ』を見ていて、「ゲームで『マクロスΔ』がどう再現されているのか気になる」という人は、ケイオス側メインミッションの“衝撃 デビューステージ”をプレイしてみるのがもちろんオススメ。しかし、“衝撃 デビューステージ”を高ランクでクリアーするには、制限時間内に空中騎士団を撃墜しなければならないため、フライト・アクションや過去の『マクロス』ゲームのプレイ経験がない人には、じつはちょっとチャレンジングな内容。時間を気にせず戦えるエクストラミッションで基本操作に慣れてから、あらためて挑戦してみるのがいいだろう。

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本作の戦闘時の基本操作。とりあえず、左スティックで移動、十字キーでバルキリーの変形、あとは×ボタンでジャンプ、○ボタンでミサイル(副兵装)が、Rボタンでガンポッド(主兵装)がそれぞれ撃てるということを覚えておけば、敵機を撃墜してミッションを進行することができるはずだ。

<ガウォーク>
 フライト・アクションの心得がない人には、まずはガウォーク形態で本作の操作に慣れるのがオススメ。機体の向きが激しく動かずに飛行できるため、ガンポッドでの攻撃も当てやすい。近づかれたらキックで攻撃するのもアリ。

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<ファイター>
ファイターは、やはりその移動スピードが魅力。ローリング(□ボタン)やブースト(×ボタン)、急制動(△ボタン2度押し)を織り交ぜれば、よりスピーディーかつ派手に飛び回れるはずだ。

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<バトロイド>
 バトロイド形態は機動力には欠けるが、接近戦での火力が非常に高い。体力の多いボス級の敵と戦うときに選ぶといいだろう。じつは防御手段も豊富だ。

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