海賊の要塞が存在していた能島を目指す
PC用MMORPG『ArcheAge』のサービス3周年を記念したオフライン特別イベント“ルシPと行く!東西島ツアー”の西コース編が、2016年8月6日に実施された。
この企画は、日本運営プロデューサーを務める“ルシP”こと石元一輝氏が先導する、プレイヤー参加型の無料ツアー。7月23日に佐渡島に向かった東コース編同様に、当選した参加者には楽しい企画がたっぷりと用意されていた。その模様をリポートする。
ツアーの開始場所は、広島県の福山城。福山市に前日入りしていた参加者に名札と名刺が配られ、スタートした。ツアー最大の目的地は愛媛県今治市の無人島・能島。村上水軍の一派である能島水軍が海城を構えていた場所で、島全体が国指定文化財史跡に認定されている、歴史的に興味深い場所だ。参加者は大型バスに乗り込み、しまなみ海道を南下した。
潮流に揺さぶられ、能島に一行は上陸
5つの島と6つの橋を通過し、1時間半ほどで大島の宮窪港に到着。ここから観光船に乗り込み、能島を目指すことになる。瀬戸内海の風景はのどかに見えるが、潮流が複雑に入り混じる海上では船が揺さぶられる瞬間もあり、自然の荒々しさを図らずとも体験できた。能島の海城は地の利(海の利?)を活かして建てられていた様子。周囲では潮流が渦巻くポイントも見受けられ、島から高笑うかつての海賊の姿が容易に想像できた。
ほどなく能島に到着し、ガイドから史跡の調査で判明した生活の様子を聴講。2014年に小説『村上海賊の娘』が大ヒットするまでは部外者をシャットアウトし、ひっそりと発掘作業が続けられていたそうで、まだまだ未確定事項も多いとのこと。
なかでも筆者は、船を停留する際に用いる柱穴が400穴ほど発見されていた事実に驚いた。この数は横浜の大黒パーキングエリアの駐車台数とほぼ同数で、周囲0.8キロメートル、面積76ヘクタールほどの小島にはどう考えてもオーバースペックに映る。さすがは日本史上最大規模の海賊、並大抵の旧車会では太刀打ちできないほどのスケール感だ。
国宝級武具をズラリと展示する宝物館へ
宮窪港に帰港して昼食をとり、すぐ近くの村上水軍博物館を見学。能島に足を踏み入れた直後に展示物を見ると、感動もひとしお。と思っていたが、この後に訪れる場所でさらに圧倒されることになる。
バスに戻った一行は、隣りの島の大三島へ移動。大山祇神社を訪れた。ここの何に圧倒されたかと言うと、武士に信仰された山祇神社の総本社ということもあって、併設されている宝物館が半端ないラインアップなのだ。
国宝・重要文化財の指定を受けた武具の8割(!)を収蔵しており、源頼朝や源義経の鎧、武蔵坊弁慶の薙刀など、つぎつぎに並べられたお宝に参加者は大興奮していた。
復路の車内では、東コースを巡った際にも実施されたビンゴ大会も行われた。用意された冥府の保管箱、朝露の朝顔邸、フェニックスグライダー、神秘の幸運の石、子猫(家具)セット、輝く赤光の魔石、ブルーサンダー、そしてリアルグッズのヤタヌイグルミを懸けて、参加者は一喜一憂。
解散場所の福山駅に到着するまで約10時間の行程は、最後までイベント盛りだくさんのツアーであった。また、移動中にルシPからは「タイミングは未定だが、もっと細かく各地を巡るようなオフラインイベントを構想中」との発言も。今回のツアーの抽選に漏れた方や、スケジュールの都合で参加を見送った方は、つぎなるツアーのアナウンスを首を長くして待っていてほしい。