まさかの武将の活躍に、つぎなる大会の予告も

 2016年7月24日、東京・浅草橋ヒューリックホールにてセガのアーケードカードゲーム、『戦国大戦 1477-1615 日ノ本 一統への軍記』の全国大会、“一統への道 天覇一統トーナメント”が行なわれた。ここではその模様をお届けする。

 大会出場者は全国の店舗予選→エリア決勝を勝ち上がってきたプレイヤー(7名)に、過去の全国大会で優勝を果たした歴代覇者(4名)、さらに全国主君ランキングの上位5名を加えた、計16名の主君が参戦。『戦国大戦』シリーズの集大成である現行Ver.にふさわしい顔ぶれがそろった。

大会を制したのは真田幸村、徳川家康……ではなく斎藤朝信!! “『戦国大戦』一統への道 天覇一統トーナメント”リポート_01
大会を制したのは真田幸村、徳川家康……ではなく斎藤朝信!! “『戦国大戦』一統への道 天覇一統トーナメント”リポート_02
▲出場主君の能力をグラフ化した”仁義なき青井チャート”をバックに選手入場。

 今大会は16人トーナメントということもあって、最初から全試合を観戦できる1試合進行でスタート。加えてプレイヤーの心拍数や手元の動き、デッキの総武力などを可視化した映像が表示されるセガ開発の特別システム(仮称)も健在で、落ち着いて試合の流れを深く理解できる環境が整っていた。さらに今回はツイッターに寄せられたコメントを表示したり、来場者専用サイトでの試合予想を実施。試合の合間には直前に行なわれた試合の動画を映しつつ、その試合を戦った本人による感想戦を行なうなど、新しい試みが数多く盛り込まれていた。

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▲セガのアーケードゲームの大会ではもはやおなじみとなった、心拍数の表示をはじめとした特別システム(仮)。
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▲勝者予想で多くの投票を集めたプレイヤー側の筐体がモニターに映し出されるなど、観戦者が参加できるしかけが用意されていたのも今大会の特徴。

 新旧の実力者がそろうトーナメントを勝ち上がり、ベスト4までたどり着いたのは、HUNTER主君、たつを主君、盈燈(えいとう)主君、劉裕(りゅうゆう)主君。4名中3名が過去の全国大会での優勝経験者という顔ぶれとなったが、しかし大会を制したのは、無冠であり若手プレイヤーに分類されるHUNTER主君。準決勝、前回大会優勝者、”東照大権現”たつを主君との試合は、メイン武将であるSR斎藤朝信の計略を最大限に活用して戦場中央を終始制圧。たつを主君の真田デッキを万全の状態で攻め上がれないように牽制し、後半は裏の手であるR石川数正のダメージ計略も使いつつ、試合のラスト数カウントまで、たつを主君の部隊を自城に寄せつけずに勝利をもぎ取った。

 続く決勝戦の相手は、”日輪の天下人”、劉裕主君操る浅井朝倉共振デッキを、勝負所でのSR徳川家康(砲兵)の計略+家宝投入で壊滅させてみごと勝利した”第六天魔王”、 盈燈主君。この試合のHUNTER主君は準決勝とは打って変わり、開幕から相手の城へ迫る方針で試合をスタート。その狙いがうまくハマり、最初の攻防でSR斎藤朝信に攻城させることに成功した。
 さらにつぎの攻防では、攻め上がってきた盈燈主君の部隊をSR斎藤朝信の計略でほぼ壊滅させ、返す刀で攻城。この時点で約8割前後のリードを奪う。その結果無理にでも攻めざるを得なくなった盈燈主君は、やや早いタイミングで決め手のSR徳川家康の計略を打たされることに。
 決死の覚悟で攻め上がる盈燈主君、SR徳川家康の砲撃でHUNTER主君のキーカード、SR斎藤朝信は撃破するものの、効果的な攻城にまではつながらず、被害を最小限に食い止めたHUNTER主君のカウンターを受け、落城。この瞬間、天覇一統トーナメントの覇者はHUNTER主君に決定した。

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▲優勝したHUNTER主君(手前)。SR斎藤朝信の計略のデメリットを抑えつつ火力は最大限に発揮させるスキル、つねに戦場で優位に立てるようなラインの押し引きが、どの試合でも印象に残った。

HUNTER主君優勝コメント

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▲天覇一統トーナメント優勝者HUNTER主君(文中はHUNTER)。

――SR斎藤朝信メインのデッキってあまり見ない編成だと思うのですが、これは今日の大会用に仕上げてきた感じですか?

HUNTER はい。上方修正が入ってましたし、一昨日『戦国大戦』をプレイしていたら、1セット目で斎藤を引いて。前に全国対戦で使ったときはいい結果が残せなかったんですけど、前日に使ってみたら「あれ? いけるんじゃない!?」って思えたうえに、出場者リストを見たら全員に有利がつくように見えて。全国主君ランキング集計のときは夏目(SS夏目吉信)を使って5位以内に入りました。

――斎藤の活躍が目立ってましたけど、対戦相手によって戦場のどこで戦うか、ラインの上げ下げが絶妙だなあとも思ったのですが。

HUNTER ライン管理といいますか、戦場の中央で戦うのがすごい得意なので。(SR斎藤朝信が)撤退しないように鉄砲でもダメージを取りつつ、ラインを上げさせないように徹底していました。

――どの辺りで優勝を意識し始めました?

HUNTER 1回戦の狐くん(羽衣狐@京♪主君)に勝ったときですね。あとセシルさんが勝ってこなかったのも……。(セシル主君の使う毛利デッキの)焙烙に苦手意識があったし、狐くんにも苦手意識がありました。そこは運がよかったです。

――出場者の中だと毛利の焙烙がキツいということですが、ゲーム全体で考えると斎藤はどういうデッキが厳しいと思いますか?

HUNTER 特定のデッキがキツいというよりは、開幕がすごく弱いんですよ。開幕にわーって攻められちゃうと負けちゃいますね。それをできるだけやられないように、鉄砲を強くしてます。

――では最後に優勝した率直な感想をお願いします。

HUNTER 本当にうれしいです。筐体がいただけたのがうれしいです。キラキラ光ってますし(笑)。

――筐体(型トロフィー)と特別称号、どっちがうれしいですか?

HUNTER 6:4ぐらいで筐体っすね(笑)。でもどっちもぼくしか持ってないので、うれしいです。ありがとうございます。

●次回大会も急遽(?)決定
 なお、大会に参加した16名の主君には特別称号”大御所”、優勝したHUNTER主君にはさらに”天下統一”の特別称号と『戦国大戦』の筐体型トロフィーが贈られた。そしてトロフィー贈呈後には、大戦シリーズの西山プロデューサーから「年内にもう1回、こういうイベントをやりたい」というコメントが飛び出し、その場で次回大会(?)の開催が決定! 年末には再び『戦国大戦』のイベントが開かれるという情報が明らかになったところで、大会は終了した。