キュー・ゲームスの新社屋は本当にすごかった!

 キュー・ゲームスは、『PixelJunk』シリーズや、現在開発中の話題作『トゥモローチルドレン』(※ソニー・インタラクティブエンタテインメント ジャパンアジアと共同開発)でおなじみの、独立系デベロッパー。「今年1月に引っ越した新社屋がスゴい」との噂を聞きつけた記者は、明日から京都市勧業館みやこめっせで開催されるBitSummit 4thのイベント取材がてら、おじゃますることに。

京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_01
▲新社屋が入っているビルは、本能寺にほど近い、京都市中京区の大通り沿いにある。おおよその立地は、2001年のキュー・ゲームス設立時から大きく変化していない。

 2016年1月に引っ越した新オフィスの広さは、以前の約2倍。社員数の増加にともなう移転とのことだが、実際には空間のゆとりが十分に取られ、社員ひとりあたりの占有スペースが大幅に広がっていた。

京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_02
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_03
▲オフィスの全景。パーテーションはなく、各セクション単位はもちろんのこと、フロア全体が見通しのよい作りになっている。
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_04
▲10人以上座れる長机が用意されたカフェスペース。昼休みにはここで、社員どうしの会話が自然と生まれるという。
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_05
▲フロア内に点在する柱に設置された、スタンディングデスク。気分転換しながら作業したい社員が自由に使える、ちなみに柱の表面は、ホワイトボードと同じように、ペンで書き込みができる。
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_06

 キュー・ゲームス代表のディラン・カスバ―ト氏(右写真)によれば、新オフィスを構築する際には、社員ひとりひとりのクリエイティビティを刺激する環境作りにこだわったとのこと。良質なモノ作りに必要な心のゆとりは、あらゆるスペースに余裕を持たせることで生まれる……という理想を追求できることからも、同社の堅調ぶりが伺えた。

そのほかの設備・ブース

京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_07
▲資料棚の壁面には、『PixelJunk Eden』をイメージした巨大なグラフィックアートが。今後資料が増えていくことで、どんどん隠れてしまう?
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_08
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_09
▲シックな趣の会議室。壁二面には特殊コーティングがほどこされ、ホワイトボード同様に利用することができる。ちなみに、モデルになっていただいたのは、キュー・ゲームス、スタジオディレクターの吉田謙太郎氏。
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_10
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_11
▲ネット番組の配信が行われるストリーミングブースは、グリーンバックを完備。VRコンテンツなどの映像合成表示も難なくできてしまう。
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_12
▲機材が所狭しと並ぶサウンドスタジオ。音楽制作のほか、社員どうしのセッションの場としても使われているといのこと。防音対策はばっちりで、「社員のお説教部屋としても使っています(笑)」と、ディラン氏。
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_13
▲社長室……というか、社長スペース内のテーブルには、SIEJAから贈られた、謹製の招き猫が。どうやらディラン氏がモデルらしい。

『トゥモローチルドレン』関連?

京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_14
▲壁一面にドットタイル風に描かれた、『トゥモローチルドレン』のグラフィック。
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_15
▲ゆったりとした入り口通路の脇には、プレイステーションプラットフォームの代表的FPS『KILL ZONE』の10周年記念コラボレーション用に描かれたイラストが。なかなか似合っている!?
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_16
京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_17
▲壁面いっぱいに広がる資料棚には、スタッフが海外で購入したという操り人形が並んでいた。素朴な木彫りの人形の質感は、『トゥモローチルドレン』のキャラクターデザインに相通じるものがある。

『Dead Hungry』インプレッション!

京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_18

 社内のVRゲームプレイエリアでは、BitSummit 4th会場でも展示される『Dead Hungry(デッドハングリー)』の、Oculus Rift+Oculus Touch操作によるデモが、来賓者用に開放されていた。同作品は、キュー・ゲームスのスタジオ内で行われたゲームジャムで、ふたりのスタッフによってプロトタイプが制作され、その後調整が加えられ正式タイトル化されたVRコンテンツ。フードトラックの料理人となっておいしいハンバーガーを作り、つぎつぎと押し寄せるゾンビに与えて人間に戻していく……という奇天烈な内容だ。

[関連記事]
※キュー・ゲームスが初のVRタイトル 『Dead Hungry』をBitSummit 4thに出展! 『PixelJunk Eden』の秘蔵原画も展示

京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_19

 両手を使って、ハンバーガーの具材を自由にトッピングできるのは、おままごとのような無邪気な楽しさを味わえる。その一方で、鉄板の上に乗せたパテは、ちょっと目を離しているとすぐ黒焦げになってしまったり、目の前にきたゾンビを放っておくとすぐに攻撃されたりと、ゲームプレイそのものは、なかなかハードだ。ゾンビは、マスタードの容器や調理器具など、つかめるものなら何を投げ与えても、足止めされる。そのあいだにいかにハンバーガーを完成させるかが、クリアーのポイントになりそうだ。

京都のインディーデベロッパー、キュー・ゲームスの新社屋を紹介・BitSummit 4th展示タイトル『Dead Hungry』の先行体験リポートも!【BitSummit 4th】_20
▲記者は、ストリーミングブースに設置されたHTC Viveバージョンでプレイ。外部モニターには、一人称視点で広がるゲーム世界に自分の姿が合成された映像が映し出されていた(画像は、ディラン氏が撮影・配信したTwitch映像から)。

 操作に慣れ、手際がよくなってくると、本当に忙しいハンバーガー屋さんになったかのような気分を味わえる『Dead Hungry』。BitSummit 4th会場内フードコートでは、会場付近にある人気ハンバーガーショップ”58DINER” が、コラボレーション企画として、ゲームにちなんだオリジナルハンバーガーを販売するとのこと。押し寄せるゾンビ相手にハンバーガーを焼いた後は、ゾンビのごとく(?)フードコートに向かってみてはいかがだろうか。