カーターに対するは驚異の戦闘能力を誇る“Atriox”
2016年6月14日~16日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスにて開催された世界最大のゲーム見本市E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2016。ここでは、海外の発売日が2017年2月21日に決定した、Xbox One期待の『Halo Wars 2』の概要を、E3 2016期間中に行われた343 Industriesのダン・アイユー氏によるセッションの模様をもとにお届けしよう。
「本作の目的は、誰でも遊べるRTSを作ることです。RTSはすばらしいジャンルで、私は子どものころからRTSをPCで遊んで育ちました」とアイユー氏。前作『Halo Wars』は、コントローラーによる操作で、快適にRTSをプレイできるという点において「家庭用ゲーム機でプレイできるRTSとしてはよくできていたと思う」というアイユー氏だが、本作においてはそこがスタート地点になったという。
「誰もが遊べるRTSを作るにはどうすればいいのか?」という命題に対して、アイユー氏がいちばん大事なこととして出した答えが“モード”。詳細は語られなかったが、『Halo Wars 2』にはキャンペーンとマルチプレイヤーというふたつの基本的なモードがあり、現在両モードをブラッシュアップ中とのことだ。
一方で、RTSはリソース集めやテックツリーの管理など、アイユー氏いわく“材料”が、ときとしてプレイヤーの敷居を上げがちだが、「テレビシリーズでいきなり“シーズン4”から見ると理解できないのと同じで、いきなり飛び込むのは難しい」とアイユー氏。とはいえ、RTSはこうした“材料”と触れ合うことが楽しいわけで、『Halo Wars 2』では、初心者から上級者まで楽しめる仕様となるようだ。アイユー氏は詳細を語ってくれなかったが、“コンティニュアム(連続性)”を活かしたモードと、クラシックRTSのモード、そして究極の“ブリッツ”というモードなど、幅広い仕様が用意されているようだ。
さて、前作における「PC版を出してほしかった」との要望に応える形で、『Halo Wars 2』ではWindows 10版でのリリースを決定。Xbox Oneとの“Xbox Play AnyWhere”を実現する予定だ。プレゼンでは、Windows 10版を使ってのデモプレイを披露した。プレイしたのは、キャンペーンモードの最初のミッションで、マウスを駆使しての快適な操作が傍目からみてもわかる。アイユー氏いわく、「『Halo Wars 2』では、プレイヤーは何が起こっているかを把握できるようにしています」とのこと。「自分が誰を撃っているのかが明確になっています」なのだという。
アイユー氏によると、『Halo Wars 2』は前作から25年後のストーリーになるとのこと。今回、ジェームス。カーター大佐率いるUNSC スピリット オブ ファイアの前に立ちふさがるのは、ブルート族の戦士“Atriox”。3人のスパルタンを一網打尽にするほどの戦闘能力を誇る“Atriox”は、すぐれたリーダーでもあり、戦略家でもある。「“Atriox”の背景は非常に興味深いのですが、このキャラクターの動機や目的などについては、いずれお話する機会もあるかと思います。カーターとの対比がおもしろいのではないかと」とアイユー氏。トレーラーを見るだけでも、“Atriox”のすごさが伝わってくる。
セッションの最後には、Q&Aが行われた。それによると、本作ではXbox One版とWindows 10版のクロスプレイは実現していないとのこと。「開発当初はクロスプレイも考慮しましたが、優先順位を考慮して決断しました」とアイユー氏。とはいえ、「クロスプレイはクールで楽しいものだと思うので、興味を持っています」という。また、“スカーミッシュ”は搭載される見込みだという。また、Xbox One版でキーボードとマウスはサポートする予定だが、いつになるかは明確にされてないとのことだ。
クロスセーブに関する質問に関しては、まったく同じ場所からは始まらないが、たとえばそのミッションの最初から始められるようになるとのこと。これはふたつのプラットフォームの違いから、クロスセーブのアプローチが異なるために生じることなのだとか。
最後にはストーリーに関する質問も。『Halo Wars 2』は、『Halo Wars』から25年後、さらに『Halo 5』から少しあとの時代設定になる模様だが、「『Halo 5』の内容はどの程度反映されるのか?」というものだ。これに対してアイユー氏はにこやかに笑いつつ、「『Halo 5』はストーリーがとても大事です。内容はまだ言えませんが、本作でも驚くべきストーリーが待っています。とてもワクワクしていますよ」とコメント。『Halo』シリーズならではの深みのある展開が期待できそうだ。