新機軸の『モンスターハンター』はどうなる!?

 モンスターと絆を結び、ともに生きる“ライダー”たちが主人公のRPG『モンスターハンター ストーリーズ』(以下、『モンハンストーリーズ』)。当記事では、週刊ファミ通2016年6月2日発売号で掲載した、開発者インタビューの完全版をお届けしよう。

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▲プロデューサー・辻本良三氏……すべての『モンハン』シリーズを統括。『モンハンストーリーズ』では、タイトルプロデューサーも兼任している。
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約5年越しに実現した『モンハン』RPG

――本作を企画した経緯をお聞かせください。

辻本 『モンハン』を作っていく中で、モンスターの生態や世界観に興味を持っていただけたユーザーが結構多かったんです。それと、『モンハン』はモンスターがキャラクターとして人気が高いこともあって、これらをコンセプトにしたRPGを作りたいという話を2010年くらいからしていました。

――ライダーの設定もそのときに?

辻本 モンスターにスポットを当てたかったので、ハンターではなく、モンスターと共存するライダーという立場からハンターを知ったり、モンスターとの触れ合いやハンターへの見かたを楽しんでいただけたらと思っていました。

――なるほど。今回発表された“黒の凶気”とは、いったい何でしょうか?

辻本 黒の凶気は、本作の世界では過去に一度起きた現象で、一度は解決しているんです。それは伝説として語られてきましたが、時の経過とともに人々から忘れ去られてしまう。そこへ再び黒の凶気が発生するという……。この現象は、植物が枯れ始めたり、モンスターの生態に影響したりとさまざまです。それを解決していくのがメインのストーリーとなるのですが、そのほかにサブクエストもあるんです。それも楽しんでほしいですね。

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▲大地を闇で包み、モンスターたちを狂暴化させる“黒の凶気”と呼ばれる存在に、主人公たちは触れることとなる。見知らぬ外の世界で起こっている謎の現象に、主人公は何を思うのか?

――続いてシステムについての質問なりますが、仲間になるモンスター“オトモン”と“絆ゲージ”についてお聞かせください。

辻本 せっかくモンスターと冒険するので、ライダーとふたりで何かやりたいという思いから、絆ゲージが生まれました。絆で結ばれたオトモンが自分で考えて行動することで、絆ゲージが溜まります。ライダーが指示を出すこともできますが、そのときは、溜めた絆ゲージを少し使うんです。絆ゲージが最大まで溜まるとライドオンができ、オトモン固有の絆技を出せる仕組みになっています。

――つぎに、伝承の儀についてお願いします。

辻本 伝承は、2頭のモンスターを掛け合わせて、もともとモンスターが持っていた能力を目覚めさるシステムです。モンスターはレベルアップで強くなるのですが、それ以外の成長要素として伝承の儀を用意しました。オトモンはそれぞれ3×3のスロットを持ち、空きスロットに絆遺伝子を伝承させ、目覚めさせていくシステムになっています。ちなみに、空きスロットの形は、同じモンスターでも違うんですよ。例えば、2頭のリオレウスがいるとして、1頭目のリオレウスよりも、2頭目のリオレウスのほうがスロットの形が活用しやすい、といったことも生じます。そのため、伝承の儀で育てやすいスロットを持つモンスターや、「あの能力を伝承させたい!」と思えるモンスターを見つける楽しみもあるんです。

――ドスランポスやアプトノスのようなモンスターでも、いわゆる“神スロット”みたいなものがあれば活躍できると?

辻本 そうですね。同じモンスターでも、それぞれスロットの違う個性がありますので、どんどん集めたくなりますよ(笑)。

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