『GT SPORT』実機試遊台が国内初お目見え!
ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアは2016年6月4日、プレイステーション4用ソフト『グランツーリスモSPORT』(2016年11月15日発売予定、以下『GT SPORT』)のメディア向け発表会を渋谷・ヒカリエにて開催。国内初となる試遊体験会も実施された。
イベントが始まると、さっそくスペシャルゲストたちがステージに登場。『GT SPORT』日本発表会のステージにあがったのは、レース番組などの実況リポートなどでもおなじみ、俳優の中尾明慶氏、元F1ドライバーのカミカゼ右京こと片山右京氏、“GTアカデミー”出身の現役プロレーシングドライバーであるヤン・マーデンボロー氏、5月19日(イギリス・現地時間)に開催されたFIA公認『GT SPORT』チャンピオンシップの初代チャンピオンの髙橋拓也選手と冨林勇佑選手、ジュニアカート界で活躍する大村海太・航紀兄弟に加え、タレントのケンドーコバヤシ氏(以下、ケンコバ氏)の8名。これより、この8名によるエキシビジョンマッチが行われた。
エキシビションマッチは“大人から子供まで世代を超えたバトル!!!”と、“プライドをかけた真剣勝負! レーサーズバトル!!!”の2レースを開催。
「とにかく正確なラインをたどって、1位を獲りたいです」(大村海太選手)、「とにかくうまく走れるようにしたいです」(大村航紀選手)と、丁寧な意気込みを語る大村兄弟に対して、「今日は自信に満ち溢れています。『GT』からプロレーサーへの道が開けていると聞きまして、僕もそろそろ転職を考えている時期だったので、ここからレーサーを目指していこうと思います。今日はこの少年レーサーの壁になってやります」と、ケンコバ氏は少し大人げないコメントで意気込みを語り、会場の笑いを誘っていた。
第1レースは全員が“ロードスターS(ND)N200”を使用し、コースは今作で新たに登場したTOKYO EXPRESSWAYを2周で争われる。ポール:ケンコバ氏、2位:中尾明慶氏、3位:大村航紀選手、4位、大村海太選手のスターティングポジションでレースがスタートすると、ケンコバ氏がポールスタートの利点を活かして終始首位をキープする展開に。その後方では、中尾氏と大村航紀選手がケンコバ氏を激しく追走するなか、最終ラップでケンコバ氏が3位に転落。最後まで激しくもつれ合ったバトルは、最終的にジュニアカートドライバーの大村航紀選手の勝利で幕を閉じた。
続く2レース目は、元F1ドライバー、現役プロドライバー、『GT SPORT』公認大会の優勝者と、腕に自信のある強者が集結。使用車種も、市販車とは格段の性能を持つGroup.3(FIA(国際自動車連盟)のGT規定に沿ったグループ)のマシンを用いたものとなっている。スターティングポジションは、ポール:片山氏(メルセデスベンツ SLS AMG GT3 ’11)、2位:ヤン選手(日産 GT-R ニスモ GT3 N24 シュル津モータースポーツ’13)、3位:冨林選手(ルノースポール R.S.01 GT3 ’16)、4位:高橋選手(トヨタ TOYOTA FT-1 ビジョングランツーリスモ Gr.3)。コースはブランズハッチを3周で、リアルとバーチャルのトップレーサーたちによるバトルが行われることに。
レースは、冨林選手が見事なホールショットを奪う形で綺麗にスタート……したかに思えたのも束の間。ターン2のヘアピンで片山選手が大きくコースアウトしてバトルから早々に脱落。その後、冨林選手のラインがやや膨らんだインを突き、ヤン選手が首位に浮上。1位ヤン選手、2位冨林選手、3位高橋選手と、差のないまま2週目に突入するも、お互いにミスのないままレースは終盤にさしかかる展開に。結局、最後までスキを見せることのなかったヤン選手が1位でフィニッシュし、“GTアカデミー”チャンピオンの貫禄を見せつけていた。
片山氏は、「けっこういいペースで走っていたのに、全然追いつけなくて、ひとりでスポーツ走行をしているみたいでした」とレース後の感想を語り、コースアウトに関しては「ブレーキの暖め方が足りなかったですね。タイヤの熱も入っていませんでした」と、プロレーサーのような言い訳(?)コメントを聞かせてくれた。
以下は、レースを終えた3選手のコメント。
ヤン選手「『GT SPORT』で初勝利を飾ることができて、すごくうれしいです」
高橋選手「率直に悔しいです。GT-Rのほうが直線が早くて、自分のマシンはコーナリングが速いんですけど、コーナーでヤン選手に抑えられました。プロのレーサーはやはり戦略がうまいですね」
冨林選手「負けました。抜き返す予定だったんですが、プレッシャーをかけても全然ミスをしないし、抜きどころがありませんでした」
最後に急遽設けられたエキシビションマッチは、先ほどのレースにも出場した高橋選手、冨林選手に加えて、ポリフォニー・デジタルのスタッフ(ヤマダ選手、ウエダ選手)の4名による、“神プレー”対決。使用者種は前のレースと同様、Group.3のマシンで、全長が約20キロにも及ぶ名物コース、ニュルブルクリンク・北コースを1周で争われる。ポールポジションは冨林選手(ルノースポール R.S.01 GT3 ’16)、2位は高橋選手(トヨタ TOYOTA FT-1 ビジョングランツーリスモ Gr.3)、3位はヤマダ選手(マクラーレン 650S GT3 ’15)、4位はウエダ選手(ジャガー Fタイプ Gr.3)。
スタート後はポールの冨林選手がホールショットを決め、1位のままレースは進行。『GT』に慣れた上位プレイヤーどうしの対決ということで、拮抗したままレースは中盤にさしかかると、冨林選手が痛恨のコースオフで4位に転落。高橋選手、ヤマダ選手、ウエダ選手、冨林選手の順で、レースは進んでいくことに。コース幅も狭く、抜きどころの少ないニュルらしく、ツイスティなセクションでは抜きあいのないまま、後半に突入。