一定の成果を見せている“IP軸戦略”をさらに強化

 バンダイナムコホールディングスが、平成28年(2016年)3月期の決算短信を発表した。売上高は5755億400万円(前期比1.8%増)、営業利益は496億4100円(前期比11.9%減)、経常利益が507億7400万円(前期比14.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が345億8300万円(前期比8.0%減)となった。

 事業面では、トイホビー事業では『機動戦士ガンダム』や『ドラゴンボール』など、定番の人気IP商品が好調で、『妖怪ウォッチ』関連商品も人気に。また、海外では、アジア圏では大人向けのコレクション性の高いアイテム、欧米では『Power Ranger』シリーズが堅調にヒット。ネットワークエンターテインメント事業では、家庭用ゲームソフトにおいて、『ドラゴンボール ゼノバース』(※発売は前会計年度)や『NARUTO-ナルト-疾風伝 ナルティメットストーム4』がワールドワイドでヒットしたほか、自社タイトルや海外での現地サードパーティタイトルが好調に推移。ネットワークコンテンツも、国内の既存主力タイトルが安定した人気を獲得しているうえに、新作アプリ『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』も好調で、業績に貢献した。さらに、映像音楽プロデュース事業も好調だったが、業務用ゲーム機は、不透明な市場環境の影響を受け、販売が苦戦した。
 
 今後の見通しについては、平成27年4月にスタートした3ヵ年の中期計画ビジョン“NEXT STAGE 挑戦・成長・進化”のもと、中長期的な成長に向けて、IP(知的財産)を最適なタイミングで商品化・サービス化する“IP軸戦略”をさらに強化。加えて、グローバル市場での成長に向け、成長の可能性が高いアジア地域への事業展開も強化するとしている。平成29年3月期の連結業績は、売上高5800億円(前期比0.8%増)、営業利益500億円(前期比0.7%増)、経常利益510億円(前期比0.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益350億円(前期比1.2%増)を見込んでいる。