JOGAやMCFとの連絡会も設立、連携して業界の健全化へ

 コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、インターネットを介してスマートフォンに提供されるゲームタイトルについて、ユーザーの環境整備を強化し、健全な市場発展を目指す取り組みの一環として、本日2016年4月27日より“ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン”を制定することを発表した。

※ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン(PDF)

 これにより、いわゆる“有料ガチャ”について、取得できる全アイテムとそれらの提供割合(確率)の表示などが原則化。同協会はほかの業界団体の動きも鑑み、業界全体で協調する姿勢を明らかにした。なお本ガイドラインは一定の移行期間が設定されており、その間に対応可能な会員社から順次、ガイドラインを順守した対象タイトルの運営を実施していくこととなる。

 以下、リリースより。


「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式
運営ガイドライン」制定に関するお知らせ

 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(以下、当協会)においては、あらゆる年齢層のお客様が安心で安全な環境でゲームを遊べるよう、これまで、様々な施策に取り組んでまいりました。その一環として、倫理に関する自主規制や、「オンラインゲーム運営ガイドライン」の制定を行ったほか、これらの普及啓発活動に積極的に取り組んできたところであります。

 こうした中、昨今のインターネットやスマートフォンの普及に伴うゲーム市場環境の変化や参入企業の多様化により、スマートフォンからインターネットを介して提供されるゲーム(以下、対象ゲーム)の分野において、安心、安全なゲームの利用環境の整備を一層強化する必要性が高まっております。このような環境変化に鑑み、当協会では、お客様の様々なご意見をお聴きし、業界の動向を注視しつつ、「オンラインゲーム運営ガイドライン」の拡充に向けて、関係各所と協議を重ねてまいりました。

 その結果、より安心・安全に対象ゲームをお客様に楽しんでいただく環境整備を強化し、健全な市場発展を目指すための取り組みの一環として、「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」(以下「本ガイドライン」)を本日付で制定することといたしました。

 当協会は、対象ゲームで広く用いられている有料ランダム型アイテム提供方式(以下、有料ガチャ)について、お客様が容易に理解できる環境をご提供することが最重要であると捉え、本ガイドラインにおいて、有料ガチャによって取得できる全てのアイテムとそれらの提供割合(確率)を表示することを原則といたしました。また、他の業界団体様の動向にも鑑み、業界全体で協調して市場の健全発展に取り組む姿勢を明確にしております。これらにより、お客様が必要とする情報を分かりやすい形でご提供することとなり、お客様それぞれの選好に合った購入判断をしていただくことが可能になるものと考えております。

 本ガイドラインは、一定の移行期間を設定しており、その間に対応可能な会員会社から順次速やかに本ガイドラインを遵守した対象ゲームの運営を実施していくことになります。会員会社の対応を加速するため、当協会は、会員会社に対する本ガイドラインの理解活動を進めてまいります。

 また、お客様に対しても、有料ガチャによるアイテムの提供割合(確率)に関するご理解を促進する普及啓発活動を積極的に行っていく所存です。併せて、従前から実施している未成年者に対する課金の自主規制の啓発活動も一層強化して取り組んでまいります。
当協会は、今後ともお客様や業界内外からのご意見ご要望に耳を傾け、ゲーム業界を取り巻く環境変化を適時に踏まえ、必要に応じ、本ガイドラインの内容および運用方法の見直しを継続的に図ってまいります。

 さらに、一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)様、一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)様、および当協会の3団体による連絡会を設け、他の業界団体様と緊密に連携してまいります。このような取り組みを通じて、業界全体として、お客様に、より一層安心・安全にゲームを遊んでいただく環境を整備し、今後ともゲーム業界の健全な成長に貢献していく所存です。

 お客様、関係者のみなさまの本ガイドラインに対するご理解とご支援をお願い申し上げます。