NX（開発コード名）は「2017年3月に国内外で発売」と明言

　任天堂は、本日2016年4月27日、平成28年（2016年）3月期の決算短信を発表した。売上高は5044億円（うち、海外売上高3689億円、海外売上高比率73.1％）、営業利益は328億円となった。主として外貨建資産の期末評価において、円高による為替差損が183億円発生した結果、経常利益は287億円、親会社株主に帰属する当期純利益は165億円としている。

　ニンテンドー3DSでは、全世界で発売した『どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー』が304万本、『ポケモン超不思議のダンジョン』が122万本のヒットを記録したほか、サードパーティのヒットタイトルも複数あったが、前期のように『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』や『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』といったプラットフォーム全体を活性化させる大型タイトルがなかったことなどにより、ハードウェアの販売台数は679万台、ソフトウェアの販売本数は4852万本となった。
　Wii Uでは、『Splatoon（スプラトゥーン）』と『スーパーマリオメーカー』が、それぞれ427万本、352万本を販売する大ヒットとなり、プラットフォームの活性化に貢献。また、2016年3月に全世界で発売した『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD』も好調な滑り出しとなり、ハードウェアの販売台数は326万台、ソフトウェアの販売本数は2736万本となった。
　上記に加え、“amiibo（アミーボ）”の販売が好調で、フィギュア型が約2470万体、カード型が約2890万枚の販売となり、全世界において好調に推移したほか、ニンテンドー3DSやWii Uのゲーム追加DLCなどの販売（ダウンロード売上高合計では439億円）が伸びた。また、2016年3月には国内外において、同社初となるスマートデバイス向けアプリ『Miitomo（ミートモ）』の配信を開始し、順調なスタートを切った、としている。

　次期（2017年3月期）の見通しについては、現在開発中の新しいコンセプトのゲーム専用機“NX（開発コード名）”を、2017年3月に国内外で発売予定、と明言している。さらに、ニンテンドー3DSでは、20周年を迎えたシリーズ最新作『ポケットモンスター サン・ムーン』を始め、多くの有力タイトルの発売が予定されており、再びプラットフォーム市場を活性化を目指す。“amiibo（アミーボ）”のラインアップの充実、『Miitomo（ミートモ）』に続くスマートフォンデバイス向けのアプリを投入し、さらなる収入基盤の強化に取り組むとしている。
　それらの取り組みにより、次期の業績については、売上高5000億円、営業利益450億円、経常利益450億円、親会社株主に帰属する当期純利益350億円を見込んでいる。