スマホ向けタイトルの国内配信も決定
SNKプレイモアは、同社の新たな企業ブランド戦略および、2016年8月25日発売予定のプレイステーション4用ソフト『ザ・キング・オブ・ファイターズXIV』に関するプレス発表会を、本日2016年4月25日に東京・e-sports SQUARE AKIHABARAにて開催した。
発表会はSNKプレイモアの新たな企業ブランド戦略を発表するパートと、シリーズ最新作『ザ・キング・オブ・ファイターズXIV』のパートの2部制で進行。まず企業ブランド戦略に関する発表では、同社代表取締役社長の外山公一氏が登壇し、今後の方針を発表した。
旧SNKのIP(知的財産)を受け継ぎ、設立以来ゲーム事業とパチスロ事業を中心に展開してきたSNKプレイモア。近年は市場環境の変化に対応すべく、2015年秋よりゲーム事業とライセンス事業に経営資源を集中する組織改革が進められてきた。
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これらの組織改革により、同社は「ゲームとパチスロのSNK」から「ゲームを主軸とした新生SNK」へ、大きく事業転換を図ったこととなる。そして設立15周年の節目となる今年、“新生SNK”を国内外に認知・定着させるべく、新たなコーポレートロゴ、コーポレートメッセージ「The Future Is Now」を発表。旧SNKと同一のものに変更される新ロゴには「原点に立ち返り、ゲームを提供し続ける」、そして新たなメッセージには「世界中へ魅力溢れる新たなゲームを創造していく」という強い思いがこめられている。これについて外山氏は「SNKブランドの復活、新生SNKの誕生を強く印象づけられるロゴ、メッセージになった」と自信を見せた。今後はSNKの名のもと、自社IPを中心としたゲーム事業を展開していく方針だという。
そんな同社の最新作となるのが、前作から約6年ぶりとなるシリーズ最新作『ザ・キング・オブ・ファイターズXIV』。発表会では、新たな映像もお披露目され、発売日が2016年8月25日に決定したことが明かされた(関連記事はこちら)。
発表会では続いて、『ザ・キング・オブ・ファイターズXIV』が正式発表。同作に麻宮アテナ役として出演する声優の池澤春菜さん、自他ともに認める『KOF』ファンである市来光弘さん、そして同作プロデューサーの小田泰之氏、ゲームデザイナーの渡邉勇仁氏が登壇し、ファン待望のシリーズ最新作を解説した。
【4月26日(火)13:40ごろ追記】
記事初出時、一部出演者様の表記を誤って掲載していました。読者ならびに関係者の皆様にお詫び申し上げますとともに、ここに訂正させていただきます。
最新映像にもあったように、“新章”と銘打たれた本作では、“アッシュ編”のその後の物語を描くストーリーモードを搭載。前作で消えてしまったアッシュが本作ではどう描かれるのかも注目ポイントだ。また3部作で構成されることが多い『KOF』シリーズだけに、本作も「完全に決まっているわけではありませんが、“新章”の最初のストーリーという位置づけ」(小田氏)になるとのこと。
本作には総勢50名にもおよぶキャラクターが登場。PS4用タイトルとして同作から導入された3Dグラフィックのもと、おなじみのキャラクター(31名)から新キャラクター(19名)まで、バラエティー豊かなファイターたちが闘いをくり広げることとなる。とくに中国チームにはタン・フー・ルーの最後の弟子となる、新キャラクター“シュンエイ”、“明天君”が参戦。“シュンエイ”はストーリーにおける主人公的な位置づけとなるようだ。そして女性格闘家チームの新キャラクター“アリス”は、設定上は『餓狼伝説』に設定上いたキャラクター。パチスロ版『餓狼伝説』で人気を博したデザインで、今回本作に参戦することとなった。彼女はテリーを連想させる帽子をかぶっており、技構成もテリーを意識したものになっているが、小田氏によると「(技構成に影響しているのは)テリーだけじゃないですね」とのこと。本作に参戦するキャラクター一覧はつぎのページで紹介する。
また、ファイターたちに招待状を送った人物として名前が出た“アントノフ”。完全新キャラクターである彼は本作のボスで、ファイナルボスはまた別に設定されているようだ。
キャラクターが『KOF』の花だとすれば、幹となるのがシステム部分。「久々の新作となりますが、パッと触って『KOF』だとわかっていただきたい」(小田氏)とのコメント通り、“『KOF』らしさの継承”が本作の大きなテーマとなる。3on3という大枠のシステム、4種類のジャンプ、レバー入れの特殊技……といったシリーズの特徴は、本作でも踏襲。開発中のバージョンに触ったという市来さんも、「“あれっ、『KOF』だ!”と思いました」と話していた。
さらに本作では、シリーズを重ねるごとに複雑化してしまったシステムを、シンプルにわかりやすく再構築。一方で『KOF‘98』『KOF2002』、『KOF XIII』のプレイヤーが違和感なく遊べるシステムになっているほか、□ボタン連打で連続技がくり出せる新機能“RUSH”も搭載され、従来ファンはもちろん、初心者でも十分に楽しむことができる。さらにオンラインでは、3人ひと組のチームを組んで対戦できる“PARTY BATTLE”を始め、上級者から技術指南を受ける(または初心者プレイヤーに教える)ことができる“ONLINE TRAINING”といった新たな機能も続々と搭載される予定だ。
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初回特典(詳しくはこちら)や、ソフトと同時発売予定のHORI製アーケードコントローラー(16800円[税抜])が発表された後にはサプライズも。5000万ダウンロードを突破し、アジアを席巻したスマートフォン用アプリ『ザ・キング・オブ・ファイターズ’98 ULTIMATE MATCH Online』が、日本でも今夏配信されることが決定した。同作は『KOF’98』をモチーフにしたカードバトルを楽しむことが可能。『KOFXIV』とのコラボ企画も実施されるようだ。
最後には、小田氏が「期待に応えるものになっているはず。ぜひ期待して待っていてください」、渡邉氏が「現在はバトルのバランス調整やオンライン周りを追い込み中。絶対にいい商品に仕上げます」と、『KOFXIV』にかける意気込みを語り、発表会を締めくくった。