おなじみのキャストが勢揃い

 帝都を舞台に『遙かなる時空の中で』シリーズ初の黒龍の神子の物語を描いた『遙かなる時空の中で6』。そして、動乱の時代である幕末を駆け抜けた『遙かなる時空の中で5』。この2作品のキャストだけが集ったオンリーイベント“ネオロマンス・フェスタ 遙か祭2016”が2016年3月26日・27日にパシフィコ横浜にて開催されました。ここでは、3月26日の昼の部の模様をお届けします。

 26日の昼公演の出演キャストは寺島拓篤さん(有馬 一、桐生 瞬 役)、阿部 敦さん(コハク、チナミ 役)、立花慎之介さん(ルードハーネ、小松帯刀 役)、竹本英史さん(本条政虎、福地桜智 役)、四反田マイケルさん(萩尾九段、アーネスト・サトウ 役)、斎賀みつきさん(高塚 梓、八雲 都 役)、高橋美佳子さん(駒野千代、蓮水ゆき 役)、高橋直純さん(朱雀 役)、保志総一朗さん(玄武 役)、斉藤次郎さん(片霧清四郎 役)、原田正夫さん(友部達夫 役)、星野貴紀さん(土方歳三 役)、加藤将之さん(マコト 役)。なんと『5』、『6』のWヒロインが揃った13人の超豪華メンバーです! 
 キャスト陣の厚みで、お耳が幸せになるほど聴きごたえがあったドラマパートを中心にイベントの様子をお伝えしていきます。

立花さん&竹本さんのサービスたっぷりの開演前ナレーションからスタート

 『ネオロマンス』イベント恒例のキャラクターによる開演前ナレーション。
 今回は小松帯刀と福地桜智が担当だったのですが、ここで相変わらずの福地が大暴走! ヒロインにハァハァしたまま注意事項を言う福地に、開演前から笑わせていただきました! そして、後半は立花さんと竹本さんによるアドリブがさく裂。突っ込みまくりのナレーションからイベントの幕が開かれます。

 イベントはシリアスな雰囲気のプロローグドラマからスタート。
 雷の音とともに友部と千代がステージに登場し、白龍の神子である千代が「よくない気がよどんでいる」と帝都に降りかかっている穢れを察知します。この【時空を越えた穢れ】が今回のドラマの肝となるのでした……。

 プロローグドラマが終わると、キャスト全員が揃うオープニングへ。豪華声優陣のなかでもひときわ黄色い声が上がったのが、斎賀さん! 『ネオロマンス』イベントではあまり会えない女性キャストの斎賀さんに会場からは喜びがあふれていました。

『遙かなる時空の中で6』&『5』だけ! 超豪華メンバーでお届けする初のオンリーイベントをリポート_01

ヒロインを中心とした深みと安定感を感じるメインドラマ

 メインドラマ“時空を越えしもの(前編)”は、『遙かなる時空の中で5』のキャラクターたちがメインのお話。

 ふだんのイベントでは、ヒロインは会場にいる皆さま、という形で進むドラマパートですが、今回は『5』も『6』も高橋美佳子さん(以下、美佳子さん)や斎賀さんが演じるヒロインが存在します。そのため、客観的な気持ちで物語に入れた印象でした。

 前編では、ゆき、八葉、土方、マコトが集まり、怨霊を倒そうとしたところ、なぜか龍神の声がうまく聞こえなくなってしまいます。そこで四神を呼び出して、理由を聞くことに。
 まず青龍を呼び出そうとすると、なぜか札に「ただいま我は出かけている。ピーという発信音のあとに……」という留守番メッセージが! 続く白虎も「本日の営業は終了しております」という業務的なメッセージを残し、シリアスな雰囲気が一気にコメディーな雰囲気に変わりました。

 その後、朱雀と玄武から龍神と意思が取れない理由は穢れにあり、その穢れは別の時空から来ているため、この時空の神子では倒せないことを教えてもらいます。
 ひとまず倒せない怨霊を封印することにした一行は、封印道具を譲ってもらうため、浮世絵師のモデルをすることに。

 ここでセクシータイム! 
 浮世絵師からの指示ということで、八葉たちに様々なポーズが求められます。なかでもおもしろかったのが、チナミへの「笑顔でウィンクしてほしい」の指示。ウィンクがわからないチナミに、ゆきがウィンクを実践! すると、それを見た福地がゴン!!という音ともに気絶! その後もゆきが何かするたびに倒れるという「福地ぃー!!」の突っ込みが多い前編でした。

『遙かなる時空の中で6』&『5』だけ! 超豪華メンバーでお届けする初のオンリーイベントをリポート_04

聴きごたえのあるライヴ&遙か15周年のトークコーナー

 前半のライヴコーナーは、ナレーションやメインドラマでも絶好調だった小松帯刀&福地桜智の“八千代ノ華”、有馬 一の“贐(はなむけ)ノ風”、八雲 都の“時空(とき)のゆりかご”の3曲。

 ここで驚いたのが、立花さんと竹本さんが色違いでお揃い(?)のTシャツを着ていたこと! あとのトークでわかるのですが、じつはまったくの偶然だとか。けれど、Tシャツをアピールしたり、ふたりEXILEをしたりと、会場を大きく盛り上げました。

 ライヴのあとは、キャスト全員によるトークコーナー“遙か15周年記念! 15にまつわる質問で、大解剖!!”。「2015年で一番楽しかったことは?」という質問にそれぞれ答えてもらい、その中から気になるものを掘り下げていくという内容。
 回答を見ていくと、“甥っ子と姪っ子がかわいい”、“遙か祭”、“初コミケ”、“レモンサワー”など、とにかく多種多様な答えが並びます。

 統一感が取れていたのが“遙か祭”関連のキーワードを上げた立花さん、竹本さん、高橋直純さん(以下、直純さん)、保志さんの4人。しかし、竹本さんがあえて“生バン(ド)”を“生○ン”という伏字を使ったため、司会の久遠さんを惑わすような場面もありました。

『遙かなる時空の中で6』&『5』だけ! 超豪華メンバーでお届けする初のオンリーイベントをリポート_02

W神子が同級生!? 幕間ドラマ“ぱられる遙か学園”

 シリアス場面が多いメインドラマとは別に、おやつ感覚で楽しめる幕間ドラマは完全パラレルのコメディーでした。四神の力で時空の狭間に作られた学園に、小松帯刀、本条政虎、高塚 梓、蓮水ゆき、土方歳三の5人が入学してきます。

 『5』と『6』のキャラクターが入り交ざった空間でゆきが政虎に話しかけると、政虎はそれをすごんで拒否。「俺は梓、一筋だからよ」と言い放つと、会場からは喜びの悲鳴が! しかし、肝心の梓のほうは「ゆきちゃんに乱暴な口をきかない!」とご立腹。全然タイプの違うW神子の絡み、かわいいです!

 非常にポンコツ感のある教師、朱雀と玄武が登場すると、HRでどちらが担任に相応しいかを決めることに。「女じゃねえならどっちでもいい」という土方に、朱雀と玄武が女言葉で話し出す場面では、そのオネエ言葉に拍手が送られました。
 最終的には「どちらも私たちを大切にしてくれそう」と言うW神子に抱き着こうとした二神に、小松と政虎が怒ってワチャワチャした状態で終幕となりました。

うしろ向きじれっ隊が復活!? 舞台化にも新情報が

 幕間ドラマ後は一番の歓声が響いた瞬間かもしれない告知コーナー。
 “うしろ向きじれっ隊が復活”のテロップが流れると、会場からは大きな歓声が上がります。うしろ向きじれっ隊とは、『遙かなる時空の中で2』で登場するイサト(CV:高橋直純)、彰紋(CV:宮田幸季)、源泉水(CV:保志総一朗)によるキャラクターユニットのこと。

 告知に来た保志さんと直純さんは「すごい反応!」とニコニコ顔。12年ぶりの再始動は、セカンドCD発売に加え、2016年8月20日に神奈川県民ホールで初のオンリーイベントを行う予定です。うしろ向きじれっ隊のリーダーである保志さんは「冗談じゃなくて、求められるのかなって。でも、やるからにはがんばります!」と新展開に向けての意気込みを語りました。

 またうしろ向きじれっ隊の復活以外に、舞台“遙かなる時空の中で5 風花記”の公演も決定! 2016年8月11日~8月21日、全労済ホール/スペース・ゼロにて行われます。

メインドラマ後編はより不穏な気配が……

 『5』の神子たちが無事怨霊を封印したあと、『遙かなる時空の中で6』のキャラクターが登場する後編では、清四郎と有馬がプロローグドラマの千代たちが感じた穢れについて会議中。過去に『5』の小松が書いた文献を手に入れた梓、千代、有馬、九段、友部は封印道具が眠っている場所に行くことに。

 封印場所に行くと、おなじく穢れについて探っていた鬼、コハク、ルードハーネ、政虎が登場。一触即発の雰囲気になってしまいます。やはり八葉と鬼の確執がある『6』はギスギス感が強いですね……。しかし、そんななかでも、上から落ちてくる巨大な岩を政虎がおにぎりを食べながら粉砕していくシーンは大きな笑いが起こりました。さすが、鬼の力!

 そして、いざ怨霊との対決。八葉と鬼が共闘するシーンでは、ライトもふんだんに使われ、普段よりも豪華な戦闘場面に。迫力のクライマックスとなりました。

 ドラマ後の愛のメッセージでは、珍しく女の子キャラクターの千代が登場。男性キャラクターから「愛している」と、ときめきの言葉を言われるのはもちろんうれしいですが、親友から「本当に好きよ」と友情を伝えられるのもステキですよね。新鮮な愛のメッセージでした。

ライヴ後半戦、そしてエンディングへ

 後半のライヴは、チナミ&マコトの“天空ノ糸~光芒~”、萩尾の“戀文綴り”、梓&千代の“Seasons~遙かなる空”とデュエット曲が2曲も入った迫力のステージでした。

 離れた立ち位置で歌う“天空ノ糸~光芒~”はチナミとマコトの居場所の違いが表れているようで少し切なく、しかし、ときおりする阿部さんと加藤さんのアイコンタクトにキュンとしてしました!
 また斎賀さんと美佳子さんの“Seasons~遙かなる空”は、女性らしいかわいい歌声が聞けて本当に新鮮! とくに斎賀さんは、前半ライヴとのギャップがすごく、梓のときの柔らかな歌声も美しかったです。

 そして、最後は全員揃っての“時空(とき)を旅する君へ”でエンディング。しかし、ここではまだイベントは終わりません!

 アンコールで再び登場したキャスト陣たちによるトークでは、竹本さんが「斉藤さんがカッコよかっただろ? じゃ、斉藤さんになんて声かけるんだー!?」と会場に向かって斉藤さんの魅力を猛アピール! それに会場が「パパ、カッコいいー!」答えていきます。すると、つぎは阿部さんが「斉藤さんもカッコいいけど、うちの兄上もカッコいいでしょ!?」と、それに便乗。その便乗を受け、さらに寺島さんが「うちの友部もかわいいよ!!」と乗せていき、会場みんなで兄上と友部に熱い声援を送ることになりました。

 そして最後の最後に重大発表。『遙かなる時空の中で6』の続編が、今冬に発売決定! まさかの発表に騒めく会場に、「反応がめちゃくちゃうれしいです」と答えながら、キャスト陣全員で『時空(とき)を越えて』を歌って、“遙か祭2016”の幕が閉じられました。

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【ネオロマンス・フェスタ 遙か祭2016】
日程:2016年3月26日~27日
場所:パシフィコ横浜

■ライブセットリスト
・八千代ノ華 小松帯刀&福地桜智(立花慎之介&竹本英史)
・贐(はなむけ)ノ風 有馬 一(寺島拓篤)
・時空(とき)のゆりかご 八雲 都(斎賀みつき)
・天空ノ糸~光芒~ チナミ&マコト(阿部 敦&加藤将之)
・戀文綴り 萩尾九段(四反田マイケル)
・Seasons~遙かなる空 高塚 梓&駒野千代(斎賀みつき&高橋美佳子)
・時空(とき)を旅する君へ
・時空(とき)を越えて