本作の原点は、日本のレトロゲームにあるかも!?

 マスコミ向け体験会で、多くの新情報が明らかになった2K『Battleborn(バトルボーン)』。今回、開発を担当するGearbox Softwareのキーマンふたりが来日したとの情報をキャッチしたので、本作についてくわしくお話を伺ってみた。

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スコット・ケスター氏(左)
アート・ディレクター
『Battleborn(バトルボーン)』のアート・ディレクター。Geaboxのさまざまなプロジェクトに携わり、『ボーダーランズ』と『ボーダーラ ンズ2』ではコンセプト・アーティストとして活躍。

クリス・ブロック氏(右)
シニア・プロデューサー
『Battleborn(バトルボーン)』のプロデューサー。2007年にGearboxに入社して以来、さまざまなプロジェクトでプロデューサーを務めてきた。

――先日の体験会で、クリスさんは日本が初来日でとても楽しみとおっしゃられていましたね。実際に日本へ来られて、ご感想はいかがですか?

クリス はい、とても楽しんでいます! 私は80年代、90年代の日本のゲームをずっと遊び続けて、とても影響を受けたんです。子どものころに遊んだ日本のゲームがなければ、いまここに座ってもいなかったでしょう。だから、「やっと日本に来られた!」という気持ちなんです。期待以上に楽しんでいますが、なかなかスケジュールがタイトでして……。もっと時間があるときに、また遊びに来たいですね。

――スコットさんはいかがでしょう。

スコット じつは私も初来日なんですよ! 私はアート・ディレクターとしていろいろ描いていますが、やはり日本のアニメなどに強く影響を受けていますね。とても楽しいんですが、もっと時間がほしかったです(笑)。

――では、おふたりがこれまでに遊んできた、人生のベストゲームを選ぶとしたら?

クリス ウォオ……。たくさんあるけど、うーん、『クロノ・トリガー』!

スコット うーん、私は『スーパーメトロイド』と『バイオハザード4』かな。

クリス この質問はちょっと難しいよ。1本に絞るのは無理すぎる!(笑)

――おふたりのゲーム感が判明したところで、本作について伺っていきます。まず、開発のきっかけを教えていただけますか。

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▲クリス・ブロック氏。

クリス 本作は『Borderlands(ボーダーランズ)』シリーズのチームが開発していて、『Borderlands』はキャラクターの個性がとても強いことが魅力のひとつでした。そのキャラクター性の強さをもっと発展させたら、突き詰めていったら、と考えたことが、開発のきっかっけですね。一言で表すと、『Borderlands』が“銃(ガン)”なら、『Battleborn』は“キャラクター”です。

――もう開発は終盤だと思いますが、苦労されたポイントはありますか?

クリス 新規IPの作品なので、あらゆることに苦労しました。もう、トライ&エラーのくり返しでしたよ。

スコット 近接攻撃が得意なタイプに遠隔攻撃を行うキャラクター、魔法系など、さまざまなキャラクターが登場します。この個性豊かなメンバーを、いかにバランスよく、納得がいく形で納めるか、ということに苦心しました。フェアな形でバランスを取ることに、かなり注力しています。

クリス もうゲームは完成していますが、バランス調整は発売まで引き続き行っていきますよ。

――25名ものキャラクターが登場しますが、もっともクレイジーなキャラクターは誰でしょう?

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▲スコット・ケスター氏。

スコット 基本的には、全員どこかクレイジーですよ(笑)。たとえばそうですね、パワードスーツに乗り込んで戦うペンギンのトビーとか、腕が4歩あるオレンディとか。キノコ人間のミコとかいるし、うーん、どれも甲乙つけがたいですね。

クリス プロレスで戦うエル ドラゴンとかね。FPS系のゲームでは、まず出てこないタイプでしょう(笑)。

――『Borderlands』の世界観やキャラクターは、クレイジーでとても魅力的でした。本作にもそのテイストは引き継がれていますか?

クリス “『Borderlands』とは違うものを作る”という意識で開発してきました。印象として似てしまう部分はあるかと思いますが、より多くの人に楽しんでもらえるよう、フレンドリーに、マイルドになっています。

スコット じつは、開発初期はシリアスな作品にしようと思っていたんです。でも、スタジオの色というかテイストは、やっぱり出てしまいましたね(笑)。それがお客さんにも伝わることを願っています。

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▲エル ドラゴン。

――では、本作でもっとも注目してほしいポイントを教えてください。

クリス キャラクターが25名も登場して、遊びかたも多彩、ということですね。たとえばストーリーモードは、ひとりはもちろん、オンラインで協力プレイが楽しめますし、画面分割でも遊べます。ほかのプレイヤーと新しい遊びかたを発見したり、お互いに教え合ったりなど、シェアしながら楽しんでほしいですね。

――多彩といえば、対戦モードでミニオンが登場するなど、戦略的な要素があって驚きました。

スコット たとえば『Borderlands』は、FPSとRPGの要素を融合させて成功しました。RPGとFPS、それぞれのファンがいっしょに楽しめたのです。本作は、タワーディフェンス、RPG、格闘ゲーム、シューティングと、いろいろなジャンルの要素を詰め込んでいます。ストラテジーは、たくさんある要素のひとつですね。要素を詰め込んだのは、より多くの人に遊んでもらいたいという思いの表れなんです。

――競技性を高めるため、競合タイトルとどのように差別化を計っていますか?

クリス 現在アメリカでは、競技性の高いゲームは、早く始めた人や反射神経が優れている人などが優位に立っていて、そこに追いつくのはなかなかに難しいです。本作は、ストーリーが楽しいし、チームとして戦うときにヒーリングで支援したり、あるいは戦略的に行動したりと、純粋な競技視点以外でも楽しめるような作品にすることを心掛けたんです。もちろん、競技としても楽しめるように開発しています。

――では、ローカライズについて。今回ボイスは……?

広報担当 この質問は私から回答させていただきますね。本作では、テキストのみローカライズの英語音声となります。

――オープンベータテストが行われるそうですが、日本から参加できるのでしょうか?

クリス イエス!

――リリース後のDLCは予定されていますか?

クリス 何かしらのDLCは予定しています。いま話せるのはここまでなので、ぜひ期待していてください!

――最後に、日本のファンへ向けてメッセージをお願いします。

スコット たくさんのキャラクターが登場するので、1キャラ2キャラではなく、できるだけ多くのキャラクターを遊び倒してください。どれも個性豊かで、同じキャラクターでも、シングルプレイと対戦モードでは別の顔が見られます。キャラクターを使うことを、ぜひとも楽しんでください!

クリス くり返しになってしまいますが、本作にはさまざまなジャンルの要素が詰め込まれています。シューター好きの人が楽しめるのはもちろん、キノコ好きの人も満足できると思います(笑)。多くの人が楽しめるゲームに仕上がったと思いますので、ぜひ皆さん遊んでみてください!

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