「僕ら自身も楽しんで演じられる作品です」

 Android・PCで2016年2月19日より“ムラオサ先発テスト”を開催する、カプコンのオンラインRPG『ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち』(以下、『BOF6』)。本作に登場するキャラクター"リュウ"を演じる声優・山口勝平さんにお話を伺った。

※iOS版サービス開始は2016年3月以降予定

『ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち』最強の兄ちゃん“リュウ”を演じる山口勝平さんにインタビュー_05
▲リュウ役の声優・山口勝平さん(文中は山口)。代表作は『名探偵コナン』(工藤新一/怪盗キッド)、『ONE PIECE』(ウソップ)、『らんま1/2』(早乙女乱馬)、『犬夜叉』(犬夜叉)、『バケモノの子』(二郎丸)など。

◆キャラクター紹介
歴代『BOF』シリーズのヒーロー“リュウ”が『ブレス オブ ファイア6 白竜の守護者たち』に登場! 『ブレス オブ ファイア』シリーズポータルサイトで公開中のWebコミックにも登場している。

『ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち』最強の兄ちゃん“リュウ”を演じる山口勝平さんにインタビュー_09

リュウ
CV:山口勝平

「安心しろ。オレはいつだってお前だけの、最強の兄ちゃんだ」

 主人公の兄であり、ドラグニール村の"歴代最強のムラオサ"。 非の打ちどころのない指導者ではあるが、主人公のことになると、つい我を忘れて暴走してしまう"兄バカ"。 帝国襲撃の日から、行方不明となっている。

――『BOF6』のリュウの声を演じてみて感想はいかがですか?

山口 とてもうれしかったですね! 最初はゲームのPVを観たときに、ニーナは出ていたんですがリュウが出ていなくて、「あれっ、さみしいな」って(笑)。その後、本作にリュウも登場するということを伺って「よかったな」と安心しました。またリュウを演じることができて、ただただ、うれしいですね。

『BOF』シリーズには『III』から参加させていただき、『V』が2002年ですから……14年ぶりですか! 振り返ってみると、自分が出演したゲーム作品のなかでも、代表作と言えるものになっていたんだなぁと、あらためて実感しましたね。

――『BOF6』のリュウはどのようなキャラクターでしょうか?

山口 今回のリュウは、主人公のお兄さんというポジションです。ですので、これまでよりも大人っぽくしようと意気込んでアフレコに臨んだんですが、「もっと大人にしてくれ」と言われました(笑)。

――(笑)。演じるうえで苦労したところや、意識したポイントはどこでしょうか?

山口 フルボイスではない作品の場合、どうしても言葉数が少なくなるのですが、その制限のなかで、どれだけキャラクターの性格や情報を入れてあげられるかという部分は難しいと思いますね。でもまあ、シリーズを通じて“リュウ”という名前は同じでも、立ち位置はそれぞれ違っていたキャラクターでしたので、今回の“大人”なリュウも楽しみながら演じていました。

――そんな“大人”なリュウですが、見た目の印象はいかがですか?

山口 なんか、ものすごくキレイになりましたよね(笑)。そんなキレイなキャラですが、弟(主人公※)のことになると暴走してしまう、“弟大好きお兄ちゃん”なんです。その部分をとくに出せれば、と意識していましたね。

※主人公は女性キャラ(妹)も選択可能。

『ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち』最強の兄ちゃん“リュウ”を演じる山口勝平さんにインタビュー_08

――主人公を守ってくれる重要な役どころですね。印象に残ったセリフはありますか?

山口 「心配するな」とか「最強の兄ちゃんだ」という、弟思いの性格が見えるセリフですね。でも今回は「うぉぉぉ」と叫んだり、呪文を唱えたりだとか、そういうものが多かったので、もっと何というか……ホッとできる部分やコミカルな部分、日常会話っぽい感じも試してみたかったなぁ、と(笑)。

――そういったシーンも観てみたいですね。過去の『BOF』シリーズに対する印象や、思い入れをお聞かせください。

山口 ずーーっと支持されているシリーズで、今でも手紙やTwitterなどで感想をいただいたりもします。リュウは、そんな愛されるキャラクターなんだなぁ、と改めて思いました。

――『BOF6』は、スマートフォンにも対応していますし、今作がシリーズ初プレイという若いプレイヤーも多そうです。

山口 そうですね。お手軽にプレイできますし、『BOF』シリーズがこれまでよりもいっそう皆さんに触れていただけるよう広がっていくとうれしいですね。

――しかも、『BOF6』では友達やほかのプレイヤーと交流もできます。オンラインゲームにはどういった印象をお持ちでしょうか?

山口 オンラインゲームは何作品かプレイしたことがあるんですが、だいたいみんなの足を引っ張ってしまって(笑)。パーティーを組んでいる人に申し訳ない気持ちになってしまいます。

――いえいえ(笑)。助け合うのがオンラインゲームですから。

山口 でも、家にいながら友達と遊べたり、知らない人とも協力してプレイできたり、とてもおもしろいです。オンラインゲームって、なんだかすごいことになっていますよね。

『ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち』最強の兄ちゃん“リュウ”を演じる山口勝平さんにインタビュー_02
『ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち』最強の兄ちゃん“リュウ”を演じる山口勝平さんにインタビュー_01

――昔とくらべるとたしかに「すごい」ですよね。ふだん、ゲームはよくプレイされるのでしょうか?

山口 ときどき、ですかね。じつは、RPGがへたくそで(笑)。

――RPGが下手……というと!?

山口 装備とかを考えるのにすごく悩んでしまったりして、時間がかかってしまうんです。ですので、誰かがプレイしているのを横で見ているほうが楽ですね(笑)。

――そういうスタイルもアリだと思います(笑)。では『BOF6』、また『BOF』シリーズに今後期待することをお聞かせください。

山口 14年経って、こうやって最新作が出たことはビックリしましたし、ものすごくうれしいことです。スマートフォン対応ということで、『BOF』シリーズの可能性が広がったように思います。このままシリーズがずっと続いていってほしいですね。あ、“釣り”の要素は今作にも引き続き実装されるとのことで期待しています(笑)。

今回の「リュウ」は主人公ではなく、主人公の兄という役ですが、シリーズから継承されている部分があって楽しみです。ニーナ役の氷上恭子さんとずっとコンビでやってきて、僕ら自身も楽しんで演じられる作品ですので、ぜひ今後もシリーズを続けてほしいですね。この機会に、たくさんの人に『BOF』シリーズが広がっていくとうれしいなと、感じています。

『ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち』最強の兄ちゃん“リュウ”を演じる山口勝平さんにインタビュー_03
『ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち』最強の兄ちゃん“リュウ”を演じる山口勝平さんにインタビュー_04
『ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち』最強の兄ちゃん“リュウ”を演じる山口勝平さんにインタビュー_07

――2月19日からはムラオサ先発テストが始まります。みんな、いよいよリュウに会えますね。

山口 皆さんの応援のおかげで、こうしてまたリュウを演じることができ、感無量です! シリーズのファンの方も、初めて触れる方も、ゲームを隅々まで遊んでいただき、感想を聞かせていただけるとうれしいです。


<インタビュー番外編 こんなことも聞いていました

――ギターが特技とのことですが、どんなギタリストが好きですか?

山口 ベタな答えで申し訳ないですが、ジミ・ヘンドリクスが好きですね。日本人ですと、鮎川誠さん(シーナ&ザ・ロケッツ)とか。テクニックとかよりも、弾いているその姿がかっこいいギタリストが好きです。あとは、Charさんも。

――ジミヘンが好きというと……ジミー・ペイジやエリック・クラプトン、ジェフ・ベックあたりも?

山口 ジェフ・ベック! 高校生のときに無謀にもジェフ・ベックのコピーに挑んだんですが、見事に玉砕して(笑)。挫折してしまって、ジェフ・ベックは聞くだけになってしまいました。高校時代は、リッチー・ブラックモアのコピーなんかもやっていましたね。

――ジミヘン、ジェフ・ベック、リッチー・ブラックモアと来ると、ギターはストラトキャスターが好きですか?

山口 もちろん、ストラトも好きです。友達とのバンドでギター&ボーカルをやっていて、そこではレスポールJr.を使っています。家で弾くときには、ストラトやテレキャスターが多いですね。

――テレキャスのジャキッとした感じもいいですよね。声だけでなくギターでもゲームに参加する、というのはいかがでしょうか?

山口 ムリムリムリムリ!(笑) でも、そんな企画があったら楽しいでしょうね。ギターを弾けない主人公がギターを教えてもらう、そんなゲームだったらできそうですが。

――話は変わりまして。山口さんはこれまで、多種多様なキャラクターや役柄を演じていますが、どういったキャラクターが演じやすく、また逆に難しいのでしょうか?

『ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち』最強の兄ちゃん“リュウ”を演じる山口勝平さんにインタビュー_06

山口 どちらかと言うと……こう、バァーンと開放できるキャラクターのほうが得意というか、ストレスなくできますね。元気な男の子というか。これまでやってきた役も、そういうキャラクターが多かったということもありますし。でも、どんな役を演じるにしても、壁というんでしょうか、そういうものはあります。

自分で考えてやってみた感じが、ユーザーや視聴者の方にどう受け止めてもらえているか……反応があるまでは、すごくドキドキしますね。とはいえ、トライできる部分はトライする気持ちでいつも臨んでいます。そういう意味では、毎回毎回、いまだにあがいていますよ。静かな大人の役を演じるときには身構えてしまったりもしますが、それはそれで楽しいですし、自分の演じる役の幅も広がってきたのかな、と思えますね。

――貴重なお話をうかがえました。過去に演じたキャラクターで、とくにお気に入りのものはありますか?

山口 選ぶのは難しいですね……多かれ少なかれ、自分のなかにあるものを削り出しながらキャラクターを作っていくので、どれにも同じように愛情を注いでいますね。

最初の頃、まだ自分自身ができあがっていない頃のキャラクターには特別な思いがあります。早乙女乱馬(『らんま1/2』)や、ヤッ太郎(『キャッ党忍伝てやんでえ』)とかは、山口勝平という声優を形成していくうえで欠かせない役だったと思います。その後も、『ジャイアントロボ』のOVAだったり、『犬夜叉』だったりと、節々でそれぞれいい作品にめぐり合わせてもらうことができた、という印象です。

なかでも『Dororonえん魔くん メ~ラめら』は、感慨深い作品でした。元になっている『ドロロンえん魔くん』は子どもの頃大好きだったアニメですし、自分がやらせてもらえるのはすごくうれしかったです。

いちばん好きなキャラは、うーん……やっぱり決められないですね。いつも、いまやっている役をいちばんと考えています(笑)。