原由実さんの遊び心が詰まった“原由実バースデーライブ2016「Gift」”をリポート

2016年1月30日(土)大阪のなんばHatchにて、声優、歌手として活躍する原由実さんのライブ“原由実バースデーライブ2016「Gift」”が開催された。

●生まれ故郷の大阪で伸び伸びと歌う

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 2016年1月30日(土)大阪のなんばHatchにて、声優、歌手として活躍する原由実さんのライブ“原由実バースデーライブ2016「Gift」”が開催された。

 オープニングは、原さんのライブでおなじみのバンドメンバーの呼び込み。今回は、“原JAPAN”としてバンドメンバーを紹介しつつ、原JAPANの監督&ボーカルである原さんが登場。『CrossOver』で会場を一気にアツくさせると、MCでは、会場に“でべそ”を作ってもらったので、ファンの近くまで行くことができ、みんなの顔がよく見えることを喜ぶ。また、「歌に自信がある人は発声練習をしておいたほうがいいかもしれません(笑)」という謎のコメントを残して、『BANG! BANG!』へ。同曲では水鉄砲を用意。「かけてもいい?」と事前に確認をしつつ、ファンに向けて水を撒いていくという演出を予定していたのだが、なんと水が出ないというハプニングが起きてしまい、歌の途中に「出ろー、出ろー」とがんばる原さんの貴重な姿が見られた。『心に咲く花』では、ライブ会場に贈られたフラワースタンドや楽屋に届いた花を集めて作った花束を持ちながら同曲を歌唱。この花束はMCの際に会場に投げ込まれファンにプレゼントされた。また、花束と同様に『BANG! BANG!』で使用した水鉄砲をファンにプレゼントすることになり、原さんと同じ1月21日が誕生日だったふたりのファンのうち、最後方からステージを見ていたファンに水鉄砲が贈られる。水鉄砲を最後方に届けるために、会場のファンがリレー形式で手渡しで渡していく姿に「このライブは皆さんのやさしさでできています!」と原さんも感激していた。


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 『「好き。」と言われるまでの5分間』では曲の最後に「大好き、大好きー」とファンに向けてメッセージを送ったり、小説『オーバーロード』に同梱されたドラマCDのテーマソング『intention』では、曲を始める前に「守護者統括アルベド。御身の前に」と、『オーバーロード』で原さんが演じるアルベドとしてセリフを入れるなど、1曲1曲に遊び心が加えられていたのが印象的な今回のライブ。この溢れるサービス精神は、どんなときでもファンに楽しんでもらいたいという原さんならではのものと言えるだろう。続く『Butterfry effect』をしっとりと歌うと、今度は原さんの“お着替えタイム”を埋めるため、なんとファンによるカラオケ大会を実施することに。ライブ冒頭の謎のコメントの真意が、まさかのカラオケ大会という前代未聞の企画だったのだが、企画にチャレンジしたいという猛者が多数いたため大盛り上がりに。そのあまりの盛り上がりっぷりに、着替えを終えてステージに戻ってきた原さんも「私の1曲目よりも盛り上がっていたんじゃ……」と嫉妬してしまうほどだった。


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 続いてのアニソンカバーコーナーでは、原さんにとって大切な作品だという『黄昏乙女×アムネジア』の主題歌『CHOIR JAIL』を熱唱。同作でヒロインの庚夕子役を演じた原さんによるカバーということで、ファンにとってもうれしいサプライズとなる。同曲を選んだ理由は、『黄昏乙女×アムネジア』という作品が、自身にとって、さまざまなきっかけを与えてくれた作品だから、とのこと。第1話の収録後に自身の実力不足を感じ、原さんは正しい呼吸法を身につけるためヨガとピラティスを始めていて、これらは現在も続けているそう。そんな大事な作品の楽曲披露の後は、バースデーライブでおなじみとなった、弾き語りコーナーを実施。今回は、ベースを演奏しながら『Blue Moon』を弾き語り。イントロ後に「せえーのー……」という脱力感満載の掛け声をしつつも、ゆっくりテンポの『Blue Moon』を弾き語りで披露した。もちろん、その後に通常版の『Blue Moon』も歌い上げ、ファンを盛り上げる。


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 また、カバーコーナーではさらにL’Arc~en~Cielの『Pieces』を熱唱。同曲をしっとりと唄い上げた原さんは、再びのお着替えタイム。こちらもカラオケ大会になったのだが、なんと海外からの参戦者も現れ、国際色豊かなステージとなった。着替えを済ませた原さんは『improvisation』の衣装をさらに進化させた衣装で登場。『HANABI』を披露するのかと思いきや、原さんへのサプライズで、声優の今井麻美さんによく似た、原さんライブ全通というツワモノファン“ゴスミン”さんが登場しケーキをプレゼント。原さんも知らなかったというこのサプライズに、会場からも大歓声が上がる。なお、もともと予定になかったステージ出演を果たした今井麻美さん似のファン“ゴスミン”さんは、すっぴんだったことがステージ上で本人から暴露された。31歳となった原さんは抱負を聞かれると「31というと“31アイスクリーム”を思い出すんですけど、31アイスクリームのようにいろいろな人から愛されるようにがんばっていきたいと思います」とコメントし、会場から歓声を受けていた。


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 『HANABI』、『天ノ紅』、『蛍火』と、デビューシングルと2ndシングルの楽曲を情感をたっぷり込めて歌い上げた原さん。2016年の元旦に熱を出してしまったという話題から、風邪を引いて寝込んでしまったときにファンからの手紙を読むと、免疫が上がる気がするので、よく手紙を読んでいるというエピソードを披露。ファンに対しては、風邪を引いたときに「私の歌を聴いて元気を出してほしいな」と語った。『風のオーケストラ』、『水の中のファンタジー』の後のMCでは、自身がパーソナリティーを務めたWebラジオ『原由実の◯◯ラジオ』(以下、『はらまる』)が、2016年1月よりニコニコ生放送で『原由実の◯◯ラジオ 大盛』としてリニューアルしたことについてコメント。同番組への原さんの思い入れの強さが“スタッフが驚くほど”であり、ニコニコ生放送の番組にリニューアルするということに原さん自身不安を抱いていたことを明かす。しかし、実際に『はらまる大盛』として番組がリニューアルされ、配信を行ったところ、よりファンの声をダイレクトに感じられるようになったため、いままで以上に番組を収録することが楽しくなったとのこと。録画放送よりも生放送のほうが楽しいと感じているという原さんは、「できるだけ生放送で配信していきたい」と自身の思いをアツく語った。続いて『improvisation』では、タイアップしている作品『ミステリート2~フェアウェル・エンカウンター~』が探偵モノということで、メガネをかけて同曲を歌うと、さらに『オレンジ色の季節』を披露。同曲ではファンとともに合唱することがおなじみになっており、今回もいっしょに大合唱を行い、原さんも「美声や!」と満足気な表情で楽しそうに同曲を歌った。


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 原さんはここで自身の“歌の成長”についてファンに語りかける。デビュー時より歌を歌う仕事をしていた原さんだが、歌の成長を自身ではあまり感じられずにいたという。デビューから2年目ぐらいまでは、歌詞を覚えて笑顔で歌うということでいっぱいいっぱいで、自分の歌の表現までは踏み込めていなかったものの、3年目あたりから「もっとこうすればよかった。もっとこうしたい」と自分の歌に反省するようになってきたとのこと。それがここ最近になって、ようやく自分のやりたいと思ったものが少しずつ出せるようになってきたそう。そんな自身の状況を「海に潜っていたのが、少し顔を出せたんじゃないか」と表現。海の中にいるときは、いろいろともがき苦しんでいたという原さん。そんななかでファンからの応援や、作品に対する反響が、溺れて苦しんでいる自身に息継ぎをするための空気を送ってくれているようだったと振り返る。そうして自分を支えてくれたファンに向けて、「今度は自分から“とっておきのキレイな空気”を送って、皆さんが“ライブに来てよかったな”、“元気が出たな”と思ってもらえるような表現をしたいと、いますごく燃えています!」と強く宣言した。

Place of my life』、『Snow Drops』を物語を演じるように表情豊かに歌った原さんは、1年前のバースデーライブで自身で作曲した曲としてプロトタイプを発表した『HEART LETTER』の完成版を、1年越しに披露。ライブの最後を飾った同曲に会場のファンは聞き入り、原さんの“素直な気持ち”を受け止めた。


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 アンコールでは、『トワイライトに消えないで』を“でべそ”に移動してファンの中心に立ちながら楽しそうに歌い上げる。さらにここで、ファンへのサプライズということで、会場に展示されていた原さんのサイン入りハイレゾウォークマンとハイレゾ対応ヘッドフォンをそれぞれ1名様にプレゼントし、会場のファンも大いに盛り上がった。原さん自身は最後の1曲を残しながら、「まだ5曲ぐらい歌えそう!」と充実した表情を見せる。これまでのライブでは、最後はいつもヘトヘトになっていたそうで「由実ミラクル! と思っています(笑)」と感情を昂ぶらせながらファンに伝えると、それを受けたファンも、最後の楽曲『あふれる思い』でその日いちばんの大歓声を上げて応える。原さんも全力の歌声をひとりひとりのファンの目を見ながら語りかけるようにぶつけ、最後は「ありがとうーーー!」とファンに全身全霊で伝えて、ライブを締めくくった。


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 すべてのセットリストを終えて「晴れ晴れとしています! またひとつ、HEART LETTERに刻まれるような素敵な1日をくださってありがとうございました!」と本当に満足気な表情を見せた原さん。それは歌手として、表現者としての成長を、しっかりと感じられているからこその表情だったと言えるだろう。また、原さんの生み出す独特の空気や、突拍子もない企画、ひとつひとつの楽曲での表現など、どれをとっても“原由実のライブ”でしか味わえないものであると感じた。何よりも、“ファンといっしょにライブを楽しんでいる”ことが、ビシビシと伝わってくるのだ。自身の成長を感じ、「いますごく燃えています!」と語った原さんが、今後どんな歌を届け、どんなライブで魅せてくれるのか? いまを満足するだけではない、とても期待感の高まるライブとなった。


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■セットリスト
01. Crossover
02. BANG! BANG!
03. 心に咲く花
04. 「好き。」と言われるまでの5分間
05. intention
06. Butterfry effect
07. CHOIR JAIL
08. Blue Moon
09. Pieces
10. HANABI - solo ver. -
11. 天ノ紅
12. 蛍火
13. 風のオーケストラ
14. 水の中のファンタジー
15. improvisation
16. オレンジ色の季節
17. Place of my life
18. Snow Drops
19. HEART LETTER
En01. トワイライトに消えないで
En02. あふれる想い