『SDガンダム』シリーズ18年の歴史で初めて繁体中文版が決定
2016年1月28日~2月2日、台北世貿中心(台北ワールドトレードセンター)にて、台北ゲームショウ2016が開催。ここでは、1月29日にバンダイナムコエンターテインメントブースにて行われた『SDガンダム ジージェネレーション ジェネシス』のステージイベントの模様をお届けしよう。
ちなみに今回バンダイナムコエンターテインメントでは、会期中に10以上のステージイベントを予定。その多くは人気声優さんをゲストに招いてのものとなっている。イベントが多いということだけでは一概には言い切れないかもしれないが、それだけ豊富なタイトルラインアップを誇る&気合いが入っているということは間違いなく、同社の台湾市場における充実ぶりを示すものと言えるだろう。ご存じの通り、台湾でも日本アニメの人気は高く、アニメ系の人気IPを多数保持するバンダイナムコエンターテインメントは、台湾のユーザーにとっても親しみやすいのかもしれない。
というわけで、『SDガンダム ジージェネレーション ジェネシス』のステージイベントである。イベントが始まるしばらく前から、バンダイナムコエンターテインメントはたくさんの人で埋まっていた。もちろんお目当てはひとつ、ゲスト出演する声優の池田秀一さんである。『機動戦士ガンダム』と言えば、当然のように台湾でも絶大な支持を集めており、そのシャアが来るとなれば、熱狂するのも無理からぬところであろう。『SDガンダム ジージェネレーション ジェネシス』のプロデューサーである伊藤翔平氏に続いて、池田秀一さんが登壇して「皆さんとお会いするのを楽しみにしていました」とコメントするや、会場は一気に歓声の渦に包まれた。
その熱気に乗る形で、伊藤氏からプレイステーション4版/プレイステーション Vita版『SDガンダム ジージェネレーション ジェネシス』の繁体中文版の発売決定が発表されると会場はさらに盛り上がった。『SDガンダム』シリーズ18年の歴史で繁体中文版化されるのは初の快挙で、バンダイナムコエンターテインメントの台湾市場への力の入れ振りをうかがわせると言っていいだろう。会場では中文版の画面写真が本邦初公開され、完全中文化されていることがアピール。ゲームに収録されている作品解説などももちろん、中文化されており、「『ガンダム』のことをいろいろと知ることができます。『ガンダム』のことをたくさん知っていただきたいです」と伊藤氏。
ステージイベントは、適宜池田さんへの質問が織り交ぜられる形で進行した。まず、シャアのことを聞かれた池田秀一さんは、「『ガンダム』と出会って37年。シャアと出会って、それぞれの時代で僕の人生と同じようにシャアも成長してきました。自分の人生とシャアとは、シンクロしています」と語り、池田さんにとってシャアは、まるでかけがえのない“友”であるかのように思われた。
一方で、イベントでは『SDガンダム ジージェネレーション ジェネシス』の世界初公開となるバトルシーンが公開。池田さん演じるフル・フロンタルが、バナージが搭乗するユニコーンガンダムと対峙するシーンが写し出された。それに合わせて池田さんが、シャアとフル・フロンタルの演じ分けについて問われると、「基本的には違わないのですが、何となく演じ分けていて、それはひと言では言えません。何となく感じてほしいです」と語り、絶妙なバランスのうえで、両者を演じ分けていることをうかがわせた。
ちょっぴり意外だったのが、池田さんがシャア以外で演じてみたい役にランバ・ラルを挙げたこと。「大人でとてもステキなキャラクターなので、演じてみたいと思うことがあります」(池田氏)とのことだ。
さらに、『機動戦士ガンダム』で好きなシーンを聞かれた池田さんは、「シャアが登場するシーンではありませんが」と前置きした上で、最終回のラストシーン、アムロがみんなと再会する場面が好きだとコメント。「あのラストシーンがあって(『ガンダム』シリーズの)37年があります」と続けた。『ファーストガンダム』世代の記者からすると、思わずジーンときてしまうひと言でありました。
ちなみに翌日(1月30日)は、古谷徹氏がバンダイナムコエンターテインメントブースを訪れることになっており、池田さんは「明日アムロが来るのを楽しみにしています」と発言し、会場を笑わせた。
最後に池田さんは、「ゲームを通して、皆さんの中に『ガンダム』の世界が広がることを願っています。僕はいま、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』という作品に関わっています。これからも40周年に向けて『ガンダム』の世界が広がっていきます。いい作品を送り届けていきたいと思っているので、これからも応援してください」と語りイベントを締めた。存在感たっぷりの池田秀一さん=シャアに、台湾のファンも大満足だったようだ。