自分の顔で世界に降り立て
本日よりラスベガスで開幕した世界最大の家電ショー、CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)。インテルのブースでは昨年に引き続き、同社のテクノロジーを応用したさまざまな企業のデモが出展されていた。
その一角でディスプレイに『Fallout 4』が映しだされていたので覗き込んでみると、キャラの顔がどうも妙にリアル。あれ、こんな顔にするのはダイアモンドシティの整形病院でも無理じゃなかったっけ? それもそのはず、これは人の顔を3Dスキャンしてアバター化するフランス生まれのサービス“Uraniom”のデモだったのだ。
デモではまず、インテルの3Dカメラセンサーモジュール“Realsense R200”を搭載したタブレットで体験者の顔の周囲をぐるっと撮影していけばスキャン完了。ただしこの時点では胸像っぽい汎用の立体データに過ぎず、ゲームで使うには加工が必要。
そこで次にこのデータをUraniomのツール上に読み込んで、まずは対応ゲームのテンプレートモデルに適応し、補正を行ってゲーム上で自然に見えるように整形していく。データが仕上がったら、PCゲームでおなじみMOD(ファンが独自に作成した拡張データやプログラム)として適用すると、自分の分身がキャラクターモデルとしてゲーム世界に登場するというワケ。
Uraniomは昨年10月にサービスを発表したばかりの新興企業で、まずはイベントでデモを披露してファンに声をあげてもらい、メーカー側の承認を取っていきたいという段階。具体的にどういった形で収益をあげていくのかも不透明だ。
なお現状では、対応可能なタイトルはミリタリーFPS『Arma 3』をはじめとした一部のPCゲームに限られている。しかし今回こうして『Fallout 4』PC版でも可能なことを実証したわけで、公式サイトでは2016年中にコンソール(家庭用ゲーム機)でも対応タイトルを出したいという展望も述べられている(MODの対応予定がある『Fallout 4』コンソール版のことを指しているのかもしれない)。配信などに特製の自分の分身キャラを出したい人などは、公式サイトをチェックしてみてはいかがだろうか。