いよいよ“VRの年”がやってくる
Oculus VRが、PC用VRヘッドマウントディスプレイ“Rift”製品版の予約を、日本時間の1月7日午前1時(アメリカ太平洋時間の1月6日午前8時)より開始することを発表した。2016年第1四半期中の出荷開始を予定しているとのこと。
なお予約は米国だけを対象にしたものではなく20カ国を対象に実施予定。対象国のリストはまだ出ていないが、過去に開発コミュニティの独自性が高く評価され開発機の先行出荷が行われた日本が含まれている可能性はそれなりにありそう。
また予約開始後は「台数限定で売り切れ」といったことはなく、予定出荷台数を超えるような場合も継続して予約を受け付けていく方針。生産でき次第順次出荷していく形を取るという。
ちなみにRiftで快適に遊ぶためのPCの推奨環境については昨年公開済み。詳細は公式サイトを確認して欲しいが、NVIDIA GTX 970またはAMD R9 290以上のグラフィックボードや、Intel i5-4590以上のCPU、2つ以上のUSB 3.0ポート、HDMI 1.3ポートなどが必要になる。海外では動作環境を満たした公認マシン“Oculus Ready PC”の展開なども予定されており、この辺の施策の日本展開も期待したいところ。
2本のゲームが同梱。春には『マインクラフト』Rift対応版の登場も
Rift製品版には、三人称視点のアクションゲーム『Lucky’s Tale』と、宇宙戦闘機に乗って戦うCCP Gamesの対戦型スペースコンバットシム『EVE: Valkyrie』を同梱予定。さらにコントローラーとして(PCで使用可能な)Xbox Oneコントローラーが付属する。
一方で、視覚だけでなく手をVR世界に没入できる別売りのモーションコントローラー“Oculus Touch”は、改良のために当初の展開予定から遅れ、2016年後半の出荷開始を予定。こちらも発売の数カ月前に予約が開始される見込みだ。
さて、2012年に発表され、VRブームを牽引してきたOculus Riftの正式な製品版が、ついに現実のものとなる。付属タイトル以外にも、『マインクラフト』(今春にWindows10版がRiftに対応予定)ほか、さまざまなメーカーからタイトルが展開される見込み。今年はValveの“SteamVR”を組み込んだHTC製のVRヘッドマウントディスプレイ“Vive”製品版や、プレイステーション4向けのVRヘッドマウントディスプレイである“PlayStation VR”も正式展開予定で、本格的な“VRの年”になると予想されている。単にゲーム用の周辺機器というレベルを超えて、新たな体験型映像メディアやコミュニケーションツールとしての可能性も秘めたVRがどう受け止められていくのか、非常に楽しみだ。