集大成となる全国大会

 2015年12月19日、東京・新宿のゲームセンター、クラブセガ新宿西口にて、アーケード版『ウルトラストリートファイターIV』(以下、『ウルIV』)の大規模イベント“STARTING OVER-Fight Your Rivals-”の決勝大会が実施された。全国から結集したプレイヤーたちによるハイレベルな戦いの様子をお届けしよう。

アーケード版『ウルトラストリートファイターIV』の大規模イベント“STARTING OVER”決勝大会リポート_01
アーケード版『ウルトラストリートファイターIV』の大規模イベント“STARTING OVER”決勝大会リポート_02

■STARTING OVER-Fight Your Rivals-とは
 アーケード版『ウルIV』を競技種目とする全国複数店舗合同の3on3大会。参加者は1人が1キャラを使用し、3人1組(同キャラ禁止)のチームを結成。チームどうしの勝ち抜き戦で勝敗を争う。2015年9月から全国各地で予選大会が実施され、予選を通過した代表チームが12月の決勝大会に進出。多くの強豪プレイヤーが目標とする、非常にハイレベルな大規模イベントだ。

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■新宿に『ウルIV』プレイヤーが集結!
 決勝大会の舞台はクラブセガ新宿西口。『ストリートファイターIV』シリーズの初期から各種イベントを開催し、アーケードの対戦シーンを盛り上げている店舗だ。決勝大会当日は予選最後の枠を争う当日予選からスタート。朝10時の開店から多くの来場者が集まり、当日予選には29チーム87名もの選手が参加した。中には福岡や韓国から駆けつけた選手も存在するなど、プレイヤー間での高い『ウルIV』熱を感じさせていた。
 当日予選の決勝戦では、ヤン使いのきょく選手が強豪ルーファス使いのいんこ選手と世界で活躍するセス使いのぷんこ選手を破る活躍を見せ、チーム中村家[きょく選手(ヤン)、ミッセ選手(まこと)、キャベツ選手(ヴァイパー)]が最後の代表枠を獲得した。

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朝早くから駆けつけた選手達。大会はもちろん、野試合も終日フル回転で楽しまれていたぞ。

 すべての代表チームが出揃った後は開会式。格ゲーイベントでおなじみのコーリーさんがMCを務め、本大会主催者のかげっちさんと実況のヨシヲさんが挨拶。『ストリートファイターV』の発売を間近に控え、『ウルIV』は今回が最後の大型大会になるかもしれない旨を話して出場選手を激励し、総参加217チームの頂点を決める戦いの開始を宣言した。

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写真左より、かげっちさん、ヨシヲさん、コーリーさん。

■決勝トーナメント
 そしていよいよ決勝トーナメントがスタート。出場するのは各地方の予選を突破した16チーム48名。『ウルIV』はシリーズを通して長くプレイされ続けてきたタイトルであり、選手の中には世界大会“EVO2015”で5位のaiai選手(ジュリ)、家庭用を用いた一大リーグ戦“TOPANGAリーグ”で活躍した北千住DJ選手(ディージェイ)など、大きな実績を残した選手が多数見られた。
 対戦筐体は1セットで進行され、すべての試合を全員で観戦。どの選手も実力が拮抗しており好勝負がくり広げられるが、その中で目立ったのは関東勢の活躍。層の厚い関東勢はアーケードでの場馴れが功を奏したのか、2回戦が終わるまでにはすべての地方勢を押しのけ、ベスト4を独占することとなった。

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twitch.tvで全世界に生放送を実施。
決勝トーナメント用には赤絨毯を敷いた特設スペースを使用。選手の対戦を見守るギャラリーからは応援や歓声があがり、会場全体で盛り上がっていた。

■トーナメント終盤戦
 トーナメントを勝ち上がり、ベスト4に進出したのは以下の4チームだ。

人任せ:REIKETSU(ポイズン)、Y。(キャミィ)、NISHIKIN(ブランカ)

ハメ知らず:aiai(ジュリ)、おっぽい(いぶき)、ゴンザレス(セス)

中村家:キャベツ(ヴァイパー)、ミッセ(まこと)、きょく(ヤン)

何でもいい:ストーム久保(ルーファス)、だしお(セス)、YOUTH-K(ポイズン)

 準決勝第1試合は人任せ対ハメ知らず。先鋒戦ではゴンザレス選手がY。選手を下すが、続いて登場したのはこの日調子の良いNISHIKIN選手。前方ステップからのウルコンぶっ放しやサプライズフォワードでの裏周り連携が機能し、ゴンザレス選手とaiai選手を落とす。おっぽい選手はブランカの前進を小技で止めてペースを作ると、最後は起き攻めで遅らせレバー前+強Kを通し、Reiketsu選手との大将対決へ持ち込む。最後の試合は最終ラウンドまでもつれ込んだが、ポイズンがイブキの風切りを3回空振らせる読みの強さを見せ、最後は中段からコンボでKO。人任せチームが決勝戦へ進出。

 準決勝第2試合は中村家対何でもいい。先鋒戦はミッセ選手が怒涛の勢いでストーム久保選手を下すが、中堅のYOUTH-K選手がまことの攻めを上手く捌ききって流れを止める。続くきょく選手との中堅戦ではポイズンの地上置き牽制と空対空が機能してYOUTH-K選手の勝利。追い込まれた中村家だがキャベツ選手が踏ん張り、だしお選手との大将対決へ。序盤からセス側が試合のペースを掴み、最後はヴァイパーのウルコン空振りに反撃を決めてだしお選手が勝利。何でもいいチームが決勝戦にコマを進める。

 そしてついに迎えた決勝戦。組み合わせは人任せ対何でもいい。先鋒戦はY。選手対だしお選手。セスのワープに対しキャミィが振り向きキャノンスパイクを合わせてY。選手が勝利すると、その勢いのまま中堅のストーム久保選手も下して優勝へリーチをかける。しかし大将のYOUTH-K選手が意地を見せ、Y。選手のキャノンストライクのコマンドミスに対して反撃を決めて勝利すると、続くNISHIKIN選手も倒し、Reiketsu選手との大将対決へ発展。最後の試合はポイズン同キャラ対決となったが、Reiketsu選手は飛び道具へラブミーテンダーで反撃するなど、一歩上の対策を見せて2ラウンドを連取。人任せチームが優勝に輝いた。

大会配信タイムシフト

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優勝のチームの3名。写真左からReiketsu選手、NISHIKIN選手、Y。選手。

■優勝チームコメント
Y。選手 改めてチームプレイの素晴らしさに気付かされた大会でした。ありがとうございました!
NISHIKIN選手 みんな人任せで勝ったようなものです(笑)。いいチームでした!
Reiketsu選手 強い2人と組めたおかげでのびのびとプレイできました。ありがとうございます。

 優勝チームのメンバーには優勝賞品として特別称号“Fight Your Rivals”、副賞として主催のかげっちさんより盾、株式会社HORIより新アーケードコントローラーRAP.V.HAYABUSAのモニターオファーが贈呈された。