『DDON』開発チームにシーズン1.2のことをいろいろ訊く!

 PS3、PS4、Windows用の基本無料オンラインオープンワールドアクション『ドラゴンズドグマ オンライン』(以下、『DDON』)。週刊ファミ通12月24日号(2015年12月10日発売)に掲載された本作の開発チームへの特別インタビューを、ファミ通.comでも全文掲載するぞ。いよいよ始動した“シーズン1.2”の全貌に迫る!(インタビュー収録日:2015年11月24日)

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▲今回お話をうかがったのは、このお三方。左から運営プロデューサー・谷中政基氏、ディレクター・木下研人氏、プロデューサー・松川美苗氏。

シーズン1.2は“部位破壊”がテーマ?

──シーズン1.2に登場する新モンスターはすごく装甲が堅そうです。 ふつうに攻撃してもダメージはちゃんと通るのでしょうか。

木下 シーズン1.2でお目見えする錬金系の魔物は、装甲によって人工的に動いているというイメージです。そのため、装甲そのものを狙い、動力源の破壊を狙ってもらうというのが攻略のベースになります。

──つまり、“部位破壊”が重要になる、と。

松川 そうです。錬金系の敵については、“揺さぶり”よりも部位破壊がメインですね。 アクション面ではほかに、シーズン1.2の期間中に、いまいるモンスターに関する攻略のベースも変えていくつもりです。

木下 新モンスター以外にも、現状の戦闘方法にはリファインを入れていく予定です。揺さぶりとシークレットコアという現在の要素に、新しいものをプラスアルファして、“敵の崩しかた”をパーティー全員で楽しめるようにしたいですね。

──現状だと、どのモンスターも“揺さぶり一辺倒”みたいな戦法が多いですが、そこに何らかの手を入れるということですか。

松川 ユーザーの皆様から、「揺さぶりのせいで戦闘が単調だ」というご意見をたくさんいただいていますので、それは真摯に受け止めています。いまアクション全体にテコ入れをしていますので、タイミングが来たら皆様に発表したいと思います。

谷中 グランドミッションにモゴックが登場したとき、挑まれた皆様も「こいつ強いぞ!」って言いながらも楽しまれていたと思うのですが、あれも“揺さぶりとは違う形の戦い”の1パターンを提示したものでした。

──モゴック戦は確かに異質で楽しかったですね。あの“蹂躙される感じ”がとくに。最初に戦ったときは絶望しました(笑)。

谷中 モゴック戦のような「揺さぶりだけじゃないぞ!」という形は、ほかの戦闘でもお見せしていきたいですね。

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▲モゴックは、推奨レベル45向けのグランドミッション、“グリッテン砦攻防戦”に登場したボスモンスター。これまでに登場した大型モンスターとは異なり、怒らせて揺さぶるという戦法が効きづらく、覚者たちが蹂躙された。

ポーンとの戦いをさらに楽しく!

――これまでの『ドラゴンズドグマ』シリーズをプレイしてきた方からは、「もっとポーンと遊びたい」という要望が多く寄せられていると思いますが、それについてはいかがでしょう。

木下 シーズン1.2でも継続して、ポーンの賢さに手を入れ続けています。パーティープレイでほかのユーザーと楽しむ、という遊びかたもしてほしいですけれども、「ポーンとソロ(ひとり)でも遊びたい」という意見も多いので。現状では戦闘中にポーンが右往左往しているだけ、という状況があるので、ちゃんと攻撃する頻度を上げつつ、“揺さぶり”というポーン用の命令を追加しています。ソロで遊んでいる方でも、ポーンを駆使して、大型モンスターの討伐ができる方向にしていきたいと思います。

――ちなみに、“揺さぶり”以外のポーン命令は追加されていますか?

木下 命令で追加したのは“揺さぶり”だけですが、先ほども言った攻撃頻度のほかに、内部データにも調整をかけています。

──具体的に言うと、どんな調整ですか?

木下 これまでは、敵のガード不能攻撃を避けきれずに倒されてしまうケースがあったので、そこはちゃんと避けるようにデータを修正しました。ほかにも“ポーンが長生きしてくれる”ような調整を行っています。また、敵がダウンしている際にしがみついたままになってしまう現象も直しました。

──ポーンがとにかく倒されまくって、それを助け起こすだけで手いっぱいに……という状況は減るということですね。

木下 はい、いまシーズン1.2アップデートを導入した開発環境でテストプレイしていますが、アタッカーのポーン3人でもサイクロプスといった大型モンスターを倒してくれるなど、賢さや立ち回りが変わっています。プレイヤーの皆様も、実際に遊んでみていただければ印象はかなり変わるのではないかと思います。

──ポーンを使ったソロプレイがかなり楽しくなりそうですね! その調整アップデートは、いつくらいに実装予定ですか?

木下 シーズン1.2の大型アップデートと同じタイミング、つまり12月15日です。

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シーズン1.2最強の敵は“ズール”!

――新グランドミッション“失われた秩序”が発表されましたが、バトルエリアはどこになるのでしょうか?

木下 シーズン1.2で開放される、新エリアのメルゴダ護政区になります。そこの広いエリアで、新ボスの“ズール”とガチガチに殴り合うことになります。

──“失われた秩序”の推奨レベルは、どれくらいになる予定ですか?

木下 シーズン1.2ではレベル上限が55まで開放されるのですが、“失われた秩序”は、その最大値であるレベル55のプレイヤーに向けたコンテンツとなっています。

──つまり、ズールはシーズン1.2における“最強の敵”というポジションなのですか?

木下 最強です!

谷中 ちなみに、シーズン1.2からは複数のグランドミッション、たとえば“失われた秩序”と“グリッテン砦攻防戦”が同時開催できるようになります。まだレベル55になっていないから“失われた秩序”には参加できない、となった場合でも、自分のレベルに適したグランドミッションで遊んでいただけるようになります。

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▲新グランドミッション“失われた秩序”のバトルエリアはメルゴダ護政区とのことだが、そこまでエリアが開放されていなくても、参加は可能とのこと。通常のグランドミッションと同じく、白竜神殿レーゼから参加することになるそうだ。

新エリアに行くための支度を!

――亡都メルゴダやザンドラ東部といった新エリアは、ストーリーの流れの中で行けるようになるのでしょうか?

木下 バートランド平原北部のエリアランクを6から10に上げるなどで、“ザンドラ禁域”に入れるようになります。 ほかにもエリアはいくつか存在し、従来の通り、シナリオ進行やエリアランクを上げて“道”を開放していくという流れになっています。

──シーズン1.2では、どのくらいのエリアが増えるのでしょうか?

木下 新エリアとしては、ザンドラ東部、ザンドラ禁域、亡都メルゴダという3ヵ所ですね。そのザンドラ禁域のもっとも奥地に、首都にあたるメルゴダ護政区があります。

──その3エリアにそれぞれ拠点があり、エリアマスターがいるということですね。

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▲空に浮かぶ新エリア・亡都メルゴダは、シーズン1.2のストーリーの終盤に訪れることになるという。ちなみに、シーズン1.2をもって、“白竜の物語”はひとまずの完結を迎えることになる。メインストーリーをクリアーした後は、エンディングも用意されているとのことだ。最後のボスはやはり脅威的な強さ……なのだろうか!?

ウォリアーはどんな感じ?

――シーズン1.2の目玉といえば、新ジョブ・ウォリアーですね! ウォリアーに早く転職したいと思っているユーザーは多いと思うのですが、そのための準備というか、事前にやっておいたほうがいいことはありますか?

木下 ウォリアーは、ザンドラ東部のエリアランクを3まで上げて習得試練をクリアーすれば、転職可能になります。

谷中 シーズン1.1の時点では、メインストーリーを進めておいていただくことが、ウォリアー転職への近道になりますね。

──そもそも、ウォリアーはどういったジョブなのでしょうか?

木下 『ドラゴンズドグマ』のウォリアーにもあった“魔人斬り”というスキルが、今回はノーマルスキルになっています。その魔人斬りの威力を上げるためには“リベンジゲージ”を溜める必要があって、ゲージを溜めるには敵の攻撃を受ける必要がある、というサイクルになります。

──大型モンスターの攻撃を受けたら、ゲージが溜まる前に力尽きてしまいませんか?

木下 そうならないように、敵の攻撃を受け止めるための“身構え”というスキルがあります。身構え中に受けた攻撃は、ダメージが10分の1程度までカットされる仕組みです。

──身構え中ならば、100ダメージ受けるところが10ダメージになる、ということですね。

木下 そうです。さらに、ウォリアーのすべての攻撃、つまりノーマルスキルにもカスタムスキルにも、“攻撃の初動15フレーム前後(1フレームは60分の1秒)”には、身構えと同じ効果が入っています。

──ということは……。

木下 敵の攻撃に合わせて、ジャストタイミングでこちらの攻撃を出せば、リベンジゲージを溜めつつダメージを与えられる、というわけです。要するに、ノーガードで殴り合いができると(笑)。ジャストで合わせるのが難しい人は、受付時間の長い“身構え”ボタンを押すことをオススメします。

──シールドセージのジャストガードと同じような感じで、攻撃を出せると。

木下 そうですね。“カウンターで斬り返す”という感じです。また、ゲージが溜まっている状態だと、どの攻撃に対しても威力補正が少しかかるようになっています。そういった立ち回りをしつつ、ここぞという状況でゲージを放出して魔人斬りで大ダメージを与えると。

──敵の攻撃を見切れれば、カウンターでばんばん反撃を当てられるわけですね。

木下 前述したような戦いかたがキッチリできる腕前になれば、アタッカーとしてかなりのダメージソースになれるポテンシャルは持っていると思いますよ。

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▲ノーマルスキル“耐魔の身構え”と、カスタムスキル“凌魔の身構え”が存在。“凌魔の身構え”は、多くの行動から続けて出せるのが利点。スキルレベルを上げると、吹き飛び・のけぞり中でも出せるようになる。