日本人選手が1、2フィニッシュ!

 2015年12月6日(現地時間)、アメリカのサンフランシスコにて『ウルトラストリートファイターIV』の公式世界大会“カプコンカップファイナルズ2015”が、プレイステーションファンのためのイベントPlayStation Experience 2015内で開催された。そのリポートをお届けする。

『ウルトラストリートファイターIV』世界大会を制したのは日本人選手の“かずのこ”! カプコンカップファイナルズ2015リポート【PSX2015】_01

 カプコンカップファイナルズ2015は、世界各地で開催されたカプコンプロツアーのプレミア大会優勝者16名、大会結果に応じて得られるポイントのランキング上位15名、そして、2014年度覇者を加えた世界最高峰のプレイヤー32名が参加する、名実ともに世界一のプレイヤーを決定する大会だ。また、賞金総額は約3000万円、優勝賞金は約1500万円と、格闘ゲーム史上最大級の賞金額も注目されている。トーナメントは敗者復活戦のあるダブルイリミネーション方式。つまり、2度負けるまでは優勝の可能性が残される。なお、ベスト32から16までは2試合先取制(1試合2ラウンド先取)、ベスト16から決勝までは3試合先取制で行われた。

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 全32名のうち、日本人選手は前大会優勝のEG|Momochi(ももち)選手、直前のトパンガリーグ(プロが多数参加する国内最高レベルのリーグ)で優勝したMCZ|Daigo Umehara(ウメハラ)選手、レッドブル・アスリートとなって以来好調を維持するRB|Bonchan(ボンちゃん)選手など13名にのぼり、日本人選手の活躍が期待される大会となった。以下がそのトーナメント表だ。

※トーナメント表

 前大会優勝者であり、世界最大規模の格闘ゲーム大会EVO2015の覇者でもあるももち選手は、1回戦こそ勝利を収めたものの、2回戦で韓国の強豪r/Kappa|Poongko選手(韓国/セス)に1-2、1-2で接戦を落とし、ルーザーズ(敗者復活)トーナメントではEVO2014覇者のMD|Luffy(フランス/ローズ)に0-2、0-2のストレート負けで敗退。ボンちゃん選手は、1回戦でMisse(ミッセ)選手(日本/まこと)に2-1、0-2、0-2で負け、さらにルーザーズトーナメントではQanba Douyu|Xiao Hai選手(中国)に0-2、1-2で負けてしまい、姿を消してしまうことに。カプコンカップ直前まで好調を維持していたふたりが早々に敗退するなど、世界レベルで安定して勝ち続けるむずかしさがうかがえた。

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 そんななかグランドファイナルまで勝ち上がったのは、Kazunoko(かずのこ)選手(日本/ユン)とウメハラ選手。かずのこ選手は、WFX|801Strider選手(アメリカ)、KIF|Problem X選手(イギリス)、ミッセ選手、ウメハラ選手、RZR|Xian選手(シンガポール)とウィナーズトーナメントを負けなしで勝ち上がってのグランドファイナル進出。一方のウメハラ選手は、一度はかずのこ選手に敗れながらも、ルーザーズトーナメントでRB|Snake Eyez選手(アメリカ)、Poongko選手、Xian選手と撃破してグランドファイナルまで勝ち上がってきた。

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 グランドファイナルは、ルーザーズトーナメントから勝ち上がったウメハラ選手が、3試合先取に一度勝利したうえで、再度3試合先取を行ってこれに勝たなくてはならない。ウィナーズトーナメントでふたりが激突した際は、2-0、2-0、2-0の3連勝でかずのこ選手が勝っており、誰もがかずのこ選手の圧勝を予想していたはずだ。しかし、ふたを開けてみると、決勝戦にふさわしい好勝負が展開された。一度負けているウメハラ選手は、流れを変えるために昇龍拳を積極的に放ち、苦しめられたユンの雷撃蹴にはジャンプ強キックを狙って行く強気のスタイルに切り換えて対抗。キャラではなくプレイヤーを壊しにいったウメハラ選手だったが、かずのこ選手は一歩も引かず壮絶な“殴り合い”に。2-1、1-2、2-0、0-2、2-1とかずのこ選手が3勝2敗でウメハラ選手を倒し、世界王者の座を勝ち取った。

※カプコンカップファイナルズ2015アーカイブ映像(グランドファイナルは11:38:30あたりから)

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かずのこ選手が優勝。賞金約1500万円を手にした。

また、大会終了後の表彰式には、カプコンUSAのオフィサー小野義徳氏が登場。カプコンカップ2016の開催や映画作品制作の発表が行われた。そして、最後は恒例の来場者全員による昇龍拳でイベントを締めくくった。

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■トーナメント上位入賞者
1位 Kazunoko(かずのこ)(日本/ユン)
2位 MCZ|Daigo Umehara(ウメハラ)(日本/殺意の波動に目覚めたリュウ)
3位 RZR|Xian(シンガポール/ポイズン、元、ダルシム)
4位 r/Kappa|Poongko(韓国/セス)
5位タイ Misse(ミッセ)(日本/まこと)
5位タイ RB|Snake Eyez(アメリカ/ザンギエフ、殺意の波動に目覚めたリュウ)
7位タイ RZR|Infiltration(韓国/ディカープリ、春麗)
7位タイ Keoma(ブラジル/アベル)