音と映像がシンクロする系の奴にVRが加わった破壊力!
アメリカのサンフランシスコで2日間にわたって開催中の、プレイステーションプラットフォームのゲームイベント“PlayStation Experience”。その会場でPS4用のVRヘッドマウントディスプレイ“PSVR”のローンチタイトルとして発表されている一人称視点のパズルゲーム『Super Hyper Cube』を遊んできた。
そのゲーム内容を説明すると、いたって簡単。お題となっている立体を回転させて、迫り来る壁に空いている穴にぶつからないように通せばオーケー。次第に立体や穴が複雑な形状になっていったり、早解きボーナスがあったりするのだが、基本はたったこれだけ。しかし絶妙に気持ちいい!
実は本作、その源流は2008年にまで遡ることができ、元々はKokoromiが主催していたアート系ゲームイベント“Gamma”のための作品だった。2009年頃のバージョンの映像が公開されているのだが、立体を回転させて穴に通すという基本は同じ。ただしグラフィックは簡素なグレー系に、赤青メガネを使った立体視用の処理が入っているという程度(プレイヤーの頭の位置を検出してカメラに反映する簡易ヘッドトラッキング機能もあったらしい)。
しかし完全に現代のVRゲームとして生まれ変わった現行版では、ネオン色と原色でビカビカ光りエフェクトもりもりのドラッギーなVR空間の中で、気怠くも燃えるシンセポップサウンドとともにプレイするサイケデリック仕様に進化。立体が穴を通った瞬間に「ビャーン!」とSEが気持よく鳴り、次の空間へとトバされ、絶妙に気持ちいい。
しかもパズル自体は感覚的に解けるシンプルさを維持しているので、あれこれ思考を巡らすことがなく、没入感が絶たれない。パズルに全身が飲み込まれていくかのように、ズブズブとプレイできちゃうのだ。
音と映像のシンクロする快感の中でのゲームとしては、既報の通りまさにその先駆者である『Rez』のVR対応版『Rez Infinite』がPSXで発表され大きな話題を呼んだばかりだが、あの手のゲームが好きなスキモノの人は、ぜひ本作もチェックしてみて欲しい。