大好評シリーズの第2弾がいよいよ発売!

 『SDガンダム外伝』シリーズの復刻版として、大好評発売中の『ナイトガンダム カードダスクエスト 第1弾 ラクロアの勇者』に続き、『ナイトガンダム カードダスクエスト 第2弾 伝説の巨人』の発売を11月27日に控える中、あのレジェンドたちの座談会が実現! ナイトガンダムのデザイナーである横井画伯こと横井孝二氏や、当時からのファンには“土田名人のカードダス情報局”などでおなじみの土田名人。そして『コミックボンボン』元編集長の米田浩二郎氏。さらに『SDガンダム外伝』復活の立役者である、『ナイトガンダム カードダスクエスト』企画担当の大野隆博氏が一堂に介し、当時の思い出やこれからの商品展開について熱く語ってくれた!

※第1弾のインタビューの模様はコチラ:あの伝説の絵師が降臨!! 『ナイトガンダム カードダスクエスト』発売直前 横井画伯スペシャルインタビュー

土田名人も登場! 『ナイトガンダム カードダスクエスト 第2弾 伝説の巨人』発売記念 伝説の男たち緊急座談会!! _01
土田名人も登場! 『ナイトガンダム カードダスクエスト 第2弾 伝説の巨人』発売記念 伝説の男たち緊急座談会!! _16
土田名人も登場! 『ナイトガンダム カードダスクエスト 第2弾 伝説の巨人』発売記念 伝説の男たち緊急座談会!! _15

SDガンダムに関わるレジェンドたちの座談会が実現

土田名人も登場! 『ナイトガンダム カードダスクエスト 第2弾 伝説の巨人』発売記念 伝説の男たち緊急座談会!! _02
▲写真左から、大野氏、横井氏、土田氏、米田氏。土田名人が身にまとうオレンジ色のツナギは、なんと当時のもの。これぞ伝説!

――まずは、26年前、皆さんがカードダスに関するどんなお仕事をされていて、いちばんたいへんだったことをお聞かせください。

土田名人も登場! 『ナイトガンダム カードダスクエスト 第2弾 伝説の巨人』発売記念 伝説の男たち緊急座談会!! _03

土田名人(以下、土田) メインの仕事はカードダスの営業だったのですけれど、それと同時に“土田名人”というキャラクターをやっていました(笑)。

――当時、子どもだった世代には超有名人ですよね(笑)。土田名人というキャラクターが生まれたきっかけは、どういったものだったのでしょうか?

土田 当時はまだ、ある種のゲーム性をもたせたキャラクターカード商品というものは少なくて、『SDガンダム外伝』のカードダスは、いわばその走りだったと思うんですよ。なので、伝道師として商品をPRする存在を作りたい、という話になったんですよね。そんな中で急遽、責任者から「やってくれ」と頼まれて始まったのが“土田名人”なんです。思い返すと、ずいぶん安請け合いしちゃったなと(笑)。ちなみに、けっこうファンレターもいただいていたんですよ。『コミックボンボン』さんのとある企画で、「土田名人にファンレターを送ろう!」みたいなことを書いてくれていたんですけどね。一時期は毎日のように届いていたのですが、初めのころは私からお返事も書いていましたね。

――たいへんな人気ぶりですね。

土田 ところが、カードダスが盛り上がるに従って、だんだんと忙しくなってきて。ひと月で紙袋がいっぱいになるほど送っていただけるうえ、こちらから返事を書いた方からお返事が来て文通状態になっちゃいまして、これはちょっと全部に返事を書いていたら仕事が回らなくなっちゃうなと(笑)。

――なるほど(笑)。

土田 そんなことがあって、途中から返事はコピーになっちゃったんですけど。やっぱりそういうことを含めて、通常の営業の仕事と土田名人の両方をやるっている時期はめちゃくちゃたいへんでしたね。

――『コミックボンボン』誌面を始め、土田名人はいろいろなメディアに出られていましたからねえ。米田さんはどうでしょうか?

米田浩二郎氏(以下、米田) 当時は『コミックボンボン』でガンダムの担当でした。すでに『SDガシャポン戦士』のシリーズがヒットしていて、出荷数がすごくて。「ガシャポンってそんなに売れるのか!」と驚いていましたね。カードダスもすでに火はつき始めていて、武者ガンダムが入った弾で一挙に人気が出た感じだったかな。

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――武者ガンダムは人気ありましたよね。

米田 ええ。そこにさらにナイトガンダムが加わって勢いが増していきました。『コミックボンボン』では、商品の紹介記事のほかに『騎士ガンダム物語』というストーリーマンガを掲載していましたが、こちらも自分の担当でした。これがまた大当たりで! シリーズの人気に乗って横井画伯にもマンガを描いていただいて。横井画伯のマンガ作品も当時誌面で1、2を争う人気だったのですけれど、しばらくは自分が担当していたはずです。

横井孝二画伯(以下、横井) 当時はたいへんお世話になりました。

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米田 いえいえ、とんでもない(笑)。

横井 そのころの思い出ですと、それよりも前にBB戦士の“SD版“企画があって、そのときに僕はデザインのコンペで落ちているんですよね。

米田 あれ、そうなんですか! その際は誰が?

横井 今石さん(今石進氏)ですね。別の機会のときにマンガのコンペがあって。正直、「また落ちるのかな?」と思っていたのですけれど。そうしたら、米田さんから、横井君でお願いしますとご指名をいただいたという。

米田 ……あんまり覚えてないですが(笑)。

一同 ええっ!?(笑)

横井 まあ、そんなことがあってマンガを描いているうちにオリジナルモビルスーツの話が出てきまして、「こんなのどうですか?」といって出したのがナイトガンダムだったんですね。当時はちょうど、カードダスのほうでも、ゲーム性というか、ロールプレイング的な要素をもった商品を考えられていたらしく、タイミングがよかったんです。

米田 あ、先にナイトガンダムのキャラクターデザインがあって。そこで、「これはカードダスに向てるね」という話だったんですね。

横井 そうですね。渡りに船と言いますか(笑) しかもそのときは、キャラクターはどんどん増やしていこうという雰囲気だったんですよ。当時、ガンダムのモビルスーツはそこまで種類が多くなかったので、カードダスでまとまった数のシリーズを出していくと、すぐ足りなくなっちゃって。

――たしかに、当時はおおよそ『機動戦士ガンダム』~『機動戦士ガンダムZZ』くらいまでのラインアップですからねえ。

横井 そんな中で武者ガンダムなんかが出てくると、ものすごく人気が出て。それなら、SDオリジナルでキャラクターを作ろうよと。その中のひとつがナイトガンダムだったわけです。

――RPGっぽい雰囲気を持たせるという発想はどこから出てきたのでしょうか。

土田 その当時のトップが某国民的RPGにハマっていまして。

――それはまた、非常にわかりやすい(笑)。

土田 それでRPGの要素を、カードの遊びやデザインに活かしたらおもしろいんじゃないかってアイデアになっていったんです。

横井 当時、カードの裏にじゃんけんがついていたりして、メンコのサイズ違い版みたいな感じのものはありましたが、そこまで作り込んだものは出てなかったですからね。