ヤル気があれば合格できます!

 『.hack』シリーズや『NARUTO―ナルト― ナルティメット』シリーズなどでおなじみの、福岡のゲーム制作会社サイバーコネクトツー(以下、CC2)。2015年9月、CC2が福岡を中心にゲームクリエイターを目指す人を対象にした“スーパーゲームスクール”という人材育成プロジェクトをスタートさせることが発表され、10月から受講生の募集が開始された。それから約1ヵ月。2015年11月20日、CC2福岡本社にてスーパーゲームスクール入校説明会が行われた。

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 入校説明会のリポートをお届けする前に、スーパーゲームスクールの内容をおさらいしておこう。

<スーパーゲームスクール概要>
・ゲームクリエイター志望であれば誰でも参加可能! 授業料は無料!
※学生・社会人、異業種、同業他社

・まずは福岡に拠点を開設
※順を追って、東京・大阪・札幌・沖縄などにも展開予定

・日中から夜間まで拠点を解放。CC2が用意する開発環境 (PC・ソフトウェア)を自由に使い、“課題”に合わせた作品制作を行うことができる

・コース別に“課題”が提示され、成長を促す。課題クリア→CC2採用程度の技術習得→入社に直結!
※ここで制作した課題作品は他社への就職活動に使用しても構わない

・平日の夜は、CC2松山氏やクリエイターが来校し、直接アドバイスや課題のチェックバックを行う

・休日は、CC2松山氏やGFF各社のクリエイターをはじめとした業界著名人を招いて講演等を実施

・2015年12月1日開校予定

 詳細はスーパーゲームスクール特設サイト

 説明会では、CC2代表取締役 松山洋氏が登壇。まず、ゲームクリエイターになりたいけれども、機会に恵まれない方のために、クリエイターを目指す機会を提供したいという思いから“スーパーゲームスクール”人材育成プロジェクトをスタートさせたことが語られた。
 さらに、入校時点の実力は問わず、ヤル気さえあれば業界採用基準のレベルまで必ず育てることを明言。スーパーゲームスクールは学校法人ではないため、“やり方”や“作り方”をイチから教えるような授業は行わず、クリエイターとして必要となる実力を身につけることができる“環境”を無料で提供される。受講生各自の希望職種に合わせた作品課題を制作できるよう、PC、ソフトウェア、受講スペースを用意。課題は入校時点の実力に合わせ、複数段階に分かれたものを提示し、課題をクリアーしていくことで業界採用基準のレベルとなることを保証するという。
 ただし、課題ごとのクオリティーチェックにて不合格になると即、受講は終了。松山氏は「ひとつひとつの課題に本気で取り組んでください」と語った。 一方、CC2だけではなく、さまざまなゲーム企業のクリエイターが講師として来校するため、カリキュラムの途中であっても十分な実力を証明できれば、卒業を待たずして採用されるチャンスもあるとのことだ。

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▲説明会はCC2福岡本社10階にある大会議室で行われた。ここがスクール会場にもなるそうだ。

 続いて松山氏からカリキュラムが説明された。概要は以下の通り。

<カリキュラム概要>
・開校時間
平日17:00~22:00/土日祝日10:00~18:00

・スクール会場
サイバーコネクトツー福岡本社 10階 大会議室

・募集職種 ※今後、他コースも順次開講予定
1.キャラクターアニメーター
 3DCGキャラクターモデルにDCCツールでモーションをつける
2.シネマティックアニメーター
 プリレンダーによる映像作成、およびゲーム中のリアルタイムデモを作成する
3.ビジュアルエフェクツアーティスト
 ゲーム中のエフェクトをDCCツールや社内ツールで制作する
4.BGモデラ―
 背景デザイン画をもとにDCCツールで3DCG背景モデルを構築する
5.キャラクターモデラー
 キャラクターデザイン画をもとにDCCツールで3DCGキャラクターモデルを制作する
6.インターフェイスデザイナー
 ゲーム中のインターフェイスの設計およびデザインを行う
7.コンセプトアーティスト/キャラクターデザイナー
 ゲームタイトル、映像作品のプリプロ段階でイメージボードやキャラクターデザインを起こす

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 また、カリキュラムの具体例として、キャラクターアニメーター課題の作品例を紹介。ボールのバウンド、ジャンプ、重いものを持ち上げるといった課題が与えられ、決められた時間内に制作してもらうとのこと。キャラクターアニメーターコースの場合、3DCG初心者で週4日(平日3日、土日いずれか1日)登校すれば、約3ヵ月で卒業できるそうだ。

 説明会も中盤を過ぎたところで、制作環境の説明が行われた。前述したように、ノートPC、デスクトップPC、ペンタブレット、ソフトウェアなど、制作に必要なものはスーパーゲームスクール側がすべて用意。また、制作環境のスポンサーとしてオートデスク株式会社、デル株式会社、株式会社ワコム、株式会社ProfectWhite(ツクモ)が参加することも発表された。さらに、受講生はCC2社内ライブラリが利用可能になるなど、多くの特典があることも併せて説明。

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▲スライドに映し出される制作環境スポンサー一覧。今後もスポンサーを募っていくとのこと。

 最後に、スーパーゲームスクールの指導担当者と特別講演講師が紹介された。CC2と同じく福岡を拠点に活動しているガンバリオン取締役/開発担当役員 吉田秀治氏、ガンバリオン デザイナー塩崎裕理氏、ノイジークローク 福岡支社長/プロデューサー稲岡健氏、そしてCC2所属のディレクター石橋洋平氏とシニアアーティスト梅田公一氏が登壇。豪華講師が特別講演を行うことが発表となった。

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▲登壇された皆さんが口にされていたのは「僕らの時代にはなかったプロジェクト。うらやましい」という言葉。スーパーゲームスクールは、それだけスペシャルなプロジェクトということだろう。また、松山氏によるとほかにも特別講演を準備中とのこと。ちなみに、週刊ファミ通編集長の特別講演も実施予定!

 くり返しとなるが、スーパーゲームスクール開校は2015年12月1日。ヤル気さえあれば無限の可能性を秘めている本プロジェクト。次回エントリー受付も準備中となっているので、気になる方はこまめにチェックしてみるといいだろう。

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