夢の共演が実現

 バンダイナムコエンターテインメントより、プレイステーション4、プレイステーション3、Wii U用ソフト『ディズニーインフィニティ3.0』が発売中だ。本作は、ディズニーやディズニー/ピクサー、マーベル、スター・ウォーズなど異なる作品に登場するキャラクターが、作品の枠を超えて一堂に会するアクションゲームシリーズの最新作だ。

 そんな注目の同作だが、ここでは、開発を手がけたディズニー・インタラクティブのバイス・プレジデントであるジョン・ヴィニャッキ氏へのインタビューの模様をお届けしよう。ヴィニャッキ氏は、ゲームのデザイン、製作、ビジネス・デベロップメントの分野で10年以上の経歴を持ち、ディズニー・インタラクティブではアバランチ・ソフトウェアのチームや、各映画製作チームと連携し、『ディズニーインフィニティ』にさまざまなストーリーやキャラクターの息吹を吹き込んできた方だ。

『ディズニーインフィニティ3.0』開発のキーパーソンに聞く ディズニーとピクサー、マーベル、スター・ウォーズの世界がひとつになれる唯一のゲーム_13
▲ジョン・ヴィニャッキ氏。子どものころからファミ通の大ファンで、「いままでに何度もファミ通を米国に個人輸入して読んだことがあります。ですから、今回のインタビューはまるで夢のような経験でした」とのうれしいコメントも。

――今回、『ディズニーインフィニティ3.0』に『スター・ウォーズ』の世界を取り入れることになった理由を教えてください。また、『スター・ウォーズ』の世界をゲームにするにあたってとくに気を使われた部分などありましたらお聞かせください。
ジョン 『スター・ウォーズ』は世代を超えて親しまれていますよね。そして、『ディズニーインフィニティ』はもともとキッズやファミリーに向けて作られたゲームですから、ぴったりの組み合わせだと思ったのです。
 ゲーム化に当たっては、『スター・ウォーズ』をうまく『ディズニーインフィニティ』で表現することを大切にしました。そのために、ルーカスフィルムの“ストーリーフランチャイズ”のチームのほか、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のクリエイター陣、JJ・エイブラムスやキャスリーン・ケネディも密接に関わってくれました。

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――『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』プレイセットが『ディズニーインフィニティ3.0』でリリースされますが、このプレイセットのコンテンツについてお聞かせください。
ジョン まず、最大規模の映画タイトルのゲーム制作ということで、大きな責任を感じましたが、『ディズニーインフィニティ』の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』プレイセットは、皆さんが映画の中のキャラクターたちとともに映画のストーリーを追体験したり、いっしょにゲームを楽しめる唯一のゲームになっています。

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――このゲームの魅力のひとつは、さまざまな映画に登場するキャラクターたちがそれぞれのユニバースを超えてひとつに集まれる点だと思います。別々のユニバースの“融合”によって、プレイヤーにはどのような楽しみかたが期待できるでしょうか? シリーズを通して一貫している楽しみかたとして、日本のファンにもう一度伝えていただければと思います。また、『スター・ウォーズ』の世界が加わったことで、この“融合”がどういった楽しみかたの幅をもたらすと考えていらっしゃるか教えてください。
ジョン もしも『アナと雪の女王』のエルサと『スター・ウォーズ』のハン・ソロがいっしょに戦うことになったら、誰だって「一体どうなるんだ?」ってワクワクしますよね! じゃあ、もしもミッキーマウスとヨーダがチームになってダース・ベイダーとスパイダーマンを相手に戦ったら、どうです? これらは、『ディズニーインフィニティ』の中でしか起こり得ない“融合”なんです。『ディズニーインフィニティ』は、ディズニー、ディズニー/ピクサー、マーベル、そして『スター・ウォーズ』の世界がひとつになれる唯一のゲームなのです。
 『スター・ウォーズ』が『ディズニーインフィニティ』にもたらした特別な効果のひとつは、新しいコンバットスタイルの提案です。ニンジャ・セオリー(『ヘブンリーソード』、『エンスレイヴド』、『デビル メイ クライ』の制作スタジオ)と提携して、『ディズニーインフィニティ』専用のコンバット・システムを再開発しました。とくに、ライトセーバーを使ったコンバットは素晴らしい。それだけでなく、『3.0』ではなんとディズニーやマーベルキャラクターもジェダイやシスと同等の力を手に入れたのです。なにしろ、彼らもライトセーバーが使えるようになったんですから!

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――トイ・ボックスの新しい機能と、それらが追加された背景等を教えていただけますか?
ジョン トイ・ボックスにキャンペーン・モードが追加されましたが、これがまたスゴいんです! 『ディズニーインフィニティ』のトイ・ボックスでできることの大きさや奥深さをわかりやすく伝えられるよう、ユーザの皆さんに新しいトイ・ボックスの作りかたやダウンロードの方法を教えてあげる施策なんです。実際、ユーザの皆さんがデザインしたたくさんのトイ・ボックスをコミュニティ・サイトから無料でダウンロードできますが、特筆すべき点はこれらすべてが3Dで作成されていて、ゲームプレイのメカニクスや動くステージセットのパーツひとつひとつが『ディズニーインフィニティ』の各キャラクターによって操られる点です。ただ走ったりジャンプするだけのキャラクターでは退屈ですからね。
 プラチナゲームズの橋本さんと神谷さんがトイ・ボックスを制作してくださいました。橋本さんのトイ・ボックスは彼のいくつかのディレクション作を想起させる、Xウィングを操りながら楽しむフライト系ゲームとタフな地上でのコンバット・バトルの組み合わせになっています。また、同社の神谷さんは『ザ・ワンダフル ワン・オー・ワン』を想起させるトップダウンのメトロポリタンバトルを勝ち進みながら、ともに戦うヒーローを集めていくゲームを制作してくださいました。しかも、『ディズニーインフィニティ』の中でプレイヤーが使うことのできるさまざまなツールを駆使して、なんとボス戦まで作ってくれたんですよ!

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▲プラチナゲームズ橋本祐介氏が制作したトイ・ボックス。
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▲神谷英樹氏制作によるトイ・ボックス。

――各プレイセットの一番のおススメの部分を教えて下さいますか?
ジョン 各プレイセットには、それぞれまったく違った楽しみかたがあります。それら自体が各プレイセットの魅力とも言えます。たとえば、『スター・ウォーズ』のプレイセットでは映画に登場するさまざまな乗り物に乗れたり、ライトセーバーでコンバットができます。『インサイド・ヘッド』のプレイセットはマリオやレイマンのシリーズに代表されるプラットフォーマー系のゲームに仕上がっています。『ディズニーインフィニティ』は各プレイセットが違ったジャンルのゲームで構成され、また、拡張の度に新しいジャンルが追加されますが、なによりも特徴的なのはそのすべてが世界中でもっとも愛されているキャラクターたちが登場し、そのすべてがトイ・ボックスでもプレイできる点なのです。
 日本のファミ通読者の皆さんにも、『ディズニーインフィニティ3.0』を楽しんでいただきたいと願っています。

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