遊びじゃないのよ、遊びは

 さまざまにカスタマイズできるロボット分隊を操って戦うPC用オンラインTPSアクション『フィギュアヘッズ』の第2回クローズドβテストが、2015年10月2日から4日にかけて行われました。参加してみてのインプレッションをお届けします。

 まずは舞台背景を少々。突然の隕石群の落下で崩壊した人類は地上を棄て、地下に都市を建設して生き存えていました。地下での退屈な生活の中、地上を探索する無人ロボットの技術を利用して生み出されたロボットを戦わせる遊び"BOTgame"が生まれます。この遊びは瞬く間に流行り、W2BFと呼ばれる運営組織が立ち上げられ、競技性を高めた一大エンタテインメントとして地下世界に浸透していきました。このフィギュアヘッズと呼ばれる人工知能で操作するロボットどうしの熱い戦いを描く作品が、本作『フィギュアヘッズ』なのです!

鬱屈した地下世界で大流行!? PC用オンラインゲーム『フィギュアヘッズ』第2回クローズドβテストを体験!_01
▲ときには激しく戦い、施設を奪い合う! 味方や僚機との連携が勝利のポイントだ。
鬱屈した地下世界で大流行!? PC用オンラインゲーム『フィギュアヘッズ』第2回クローズドβテストを体験!_02
▲負けそうになっても諦めない! コアへ直接攻撃をして大ダメージを与えれば、逆転は可能!!

勝敗を決するのは分隊を導く戦略!

 ルールをざっと説明すると、『フィギュアヘッズ』では2Footと呼ばれるロボットを操作して5分隊対5分隊の団体戦をします。双方にはポストチャージと呼ばれるエネルギーのゲージが設定されており、敵のポストチャージをすべて減らすか、試合時間終了時に敵よりもゲージが多く残っていれば勝ちとなります。

 エネルギーゲージを減らす方法は、1)敵を撃破する、2)施設を制圧して一定時間維持をする、3)敵陣地にあるコアを攻撃する、の3つです。このルールでプレイヤーは1分隊を操作し、敵と戦ったり陣地を奪い合って敵のポストチャージを減らしていくことになります。ポイントとなるのはマップに点在する制圧可能な施設。これらをうまく奪い、維持できるかどうかで戦況がかなり変化していきます。

■マップに配置されている施設

◆リペアポイント……名前どおり、機体の耐久値を回復してくれる施設。また、ここを制圧しておくとリスポーンポイント(破壊されたときの再復活地点)として選べるようになるので、戦略的に非常に重要。

◆サプライポイント……弾薬を補給してくれる施設。施設防衛などで弾薬が切れたときはここへ。頻繁に弾切れする武器もあるのであると便利。

◆タレットトリガー……アウトポストを守るタレットを起動する施設。タレットはかなり強力ですが、僚機をおとりにして自分だけコアを攻撃するという手もあります。ちなみにタレットは頑丈ですが破壊可能です。

◆ポストトリガー……アウトポストにあるコアにシールドを張る施設。シールドがあるとアウトポストへの攻撃が無力化されるので、なんとしても奪いたいところ。制圧優先度が最上位の施設です。

◆ピット……アウトポストの目の前にある施設。耐久値と弾薬を補給できるため、攻め込まれたときはここが命綱。制圧不可能なのでがんばって奪おうとしないように(笑)。

◆アウトポスト……天井にコアがある施設。コアを攻撃するのが、もっともポストチャージを減らす効果が高い。ここも制圧不可能。

 今回のβテストでプレイをしてみていちばん重要だと感じたポイントは、自分が命令を下すことができる"分隊"をうまく活用できるかどうかということでした。1分隊は自分を含めて4体の2Footから編成されています。5人のプレイヤーがいれば、僚機は合計で15体もいることになるんですな。この僚機をただ追従させていっしょに行動するだけではもったいない! 細かく個別に指示を出して、施設の防衛をさせたり、スキを突いて施設を制圧させたりすることで、戦略に大きな差が出てくるのです。

 もちろんTPSとしてのテクニックや息を合わせての団体行動もときには重要ですが、せっかくの僚機ですから思う存分こき使ってあげましょう(笑)。とくに自分がスナイパーやストライカーで遠距離攻撃ばかりをしていると、僚機は自分の周囲で待機してしまいがちです。そういったときはマップを確認して、味方の突撃に合わせて僚機を送り込んだり、手隙な施設を奪って敵陣の後方を攪乱すると、戦力を遊ばせずに活躍させることができます。ただし、1体くらいは護衛に残しておかないと、敵に襲われたときになす術もなく倒されてしまうので注意しましょう。

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▲僚機への命令はコマンドリングで行う。警戒しながらの移動や特殊装備の使用なども細かく指示できる。
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▲僚機を防衛や味方の援護に向かわせ、自分は砲撃や狙撃に専念するという戦いかたもアリ。柔軟に戦略を考えよう。

2Footの種類

 2Footには"フレーム"と呼ばれる種類があり、大きく軽量級、中量級、重量級の3つに分かれ、合計6タイプの兵種が用意されています。移動速度と旋回性能は軽量がいちばん高く、次いで中量級、重量級の順に低くなっていきます。兵種ごとに装備できる武器や得意な行動は変わるので、分隊を編成する際には用途をしっかり把握しておく必要があります。スナイパーを突撃させてもすぐに倒されてしまいますし(笑)。ここからはタイプごとにプレイした感想をまとめてみようと思います。

■軽量級フレームタイプ
◆スナイパー
 FPS、TPSではおなじみの狙撃を主体とする機体です。初期状態では火力が心許ないので、武器をアップグレードして攻撃力を強化するのは必須な感じです。それでも一発で倒せるような威力ではないので、僚機との連携が重要に。テストでは、一度、敵側に自分も僚機もすべてスナイパーにして戦っている分隊がいて、なかなかの成果を上げていました。こういう思い切った編成もいいかもしれません。

◆エンジニア
 コアに大ダメージを与えられるレールガンを装備できる唯一の兵種。特殊装備にEMPグレネードや反応地雷、設置レーダーを使えるので、立ち回りの自由度も魅力です。軽量級の軽快な移動力でレールガンを敵コアに叩き込めるのは大きな利点。ただし、通常の戦闘ではサブマシンガンかハンドガンに頼ることになるので、僚機だけではなく、ほかのプレイヤーとの連携も重要になりそうです。

■中量級フレームタイプ
◆アサルト
 取り回しのいいアサルトライフルと高威力のショットガンや、さらに重量級の兵種に有効なロケットランチャーとホーミングミサイルが使えます。足回りも中量級なのでそれほど遅くなく、施設を防衛する敵を駆逐するにはもってこいの兵種です。個人的な感想ですが、僚機としてはロケットランチャーやホーミングミサイルを装備したアサルトがいちばん活躍していたような気がします。

◆サポート
 耐久力を回復するリペアキットと弾薬を補給するサプライキットを装備できる兵種。アサルトライフルとショットガンを装備できるので、戦闘もそれなりにこなせます。僚機に1機入れると継戦力が上がりますよ。

■重量級フレームタイプ
◆ストライカー
 圧倒的な火力を誇るキャノン砲を装備できる兵種。遠距離からの一方的な砲撃はかなりの驚異です。とくに足の遅い重量級の兵種は着弾警戒のアラームに気付いても逃げきれなかったり(笑)。また、僚機は砲撃をほとんど避けないので格好のエジキになるようです……。おそらく第2回のβテストでいちばん猛威を振るっていた兵種でしょう。

◆ヘヴィアサルト
 弾切れがないガトリングガンと、高火力な2連ホーミングミサイルを装備可能。ガトリングガンは弾切れがない代わりに、オーバーヒートすると一定時間使用できなくなるので注意しましょう。僚機にガトリングを持たせてリペアポイントを防衛をさせると、弾切れ知らずで耐久値が回復するので長時間維持ができ、いい感じでした。

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▲アサルトはロケットとミサイルが強力。これらの武器は重量級に効果的なので、施設を防衛している敵を襲うのに最適。
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▲ストライカーはハマるとすごい戦果を上げられます。ただし、いつまでも同じ場所にいると射程を読まれて戦果ナシなんてことも。

カスタマイズに注目! 武器や装甲、フィギュアヘッズを強化

 武器やパーツなどは、ショップで購入できるほか、試合の報酬として入手できたりします。これらは自由にカスタマイズできるほか、アップグレードして能力を強化することも可能。なかでも注目したいのが本作のタイトルにもなっている"フィギュアヘッズ"です。

 これは2Footの制御用人工知能プログラムのことで、試合を重ねて経験することでレベルアップしていき、さまざまな戦闘用のスキルを覚えさせられるというもの。レベルアップ時に手に入るポイントを消費してスキルを選択するので、どの武器に特化させるかなど、いろいろと悩んでしまいそうですな(笑)。フィギュアヘッズは、試合以外でもフュージョンというコマンドでコスチュームを与えて経験値を増やすこともできます。これとは別に外見を変化させるコスチュームもあるので、豊富にコレクションする楽しみもありますよ。

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▲フィギュアヘッズの強化はスキルを取得する重要な要素。リロードの短縮や携行弾数UPなど、欲しくなるスキルがいっぱい!
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▲カラーリングも気分で変えられる。新装備を吟味したら、好みの色に変化させてみよう。

僚機をうまく使ったストラテジーが楽しい!

 最後に第2回クローズドβテストを終えての感想を。

 僚機に指示を出して攻防をするストラテジー感が、重厚な2Footたちの雰囲気と相まっていい味を醸し出していました。ガシャガシャと重量感のある移動をする2Footですが、カスタマイズをしていくうちにかわいく思えたり。ロボットという設定なので、攻撃されてもすぐには壊れないという点も個人的に好感が持てました。

 仲間に指令をするぶん、どうしてもその隙を突かれて攻撃される機会が多かったので、耐久力の高い重量級の機体のほうが有利かな~とも思ったり。でも慣れてきたら、エンジニアでレーダーをばらまいてコアに突撃するとかが強そうかも? う~ん、まだプレイし足りない(笑)。つぎのテスト(オープンβ?)が待ち遠しいです!

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