2大ミリタリーゲームの目指す先とは?
2015年9月17日(木)から9月20日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2015。
ブース面積を昨年の約1.4倍に拡大したWargamingでは、9月17日にオンライン艦船バトル『World of Warships』(以下、WoWs)の正式サービスを発表。本作やオンライン戦車バトル『World of Tanks』(以下、WoT)に展開について、CEO ビクター・キスリー氏、プロダクトマネージャー マキシム・チュワロフ氏、コミュニケーションディレクター クリス・クック氏にインタビューを行った。
アニメ『ガールズ&パンツァー』や『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』とのコラボを積極的に行なう理由や、世界規模の盛り上がりを見せる同社のミリタリーゲームが目指す道を語っていただいたぞ。
人気アニメ“ガルパン”が世界に広がっていく!
――『WoWs』の正式サービス開始、おめでとうございます。いままでβテストを行ってきましたが、テスト中に興味深かったことはありますか?
ビクター・キスリー氏(以下、ビクター) 参加してくださったプレイヤーのみなさんの意見がとても好意的だったのがうれしかったです。しかも喜ばしいことに、毎日3時間以上プレイした方がすごく多かったんです。
テスト期間中はジョークで遊び要素を入れました。ロケットエンジンで動く艦で宇宙戦ができるアニメスタイルのネタは、とても話題性が高かったですね。こういった遊び要素は、今後も実施していきたいと思います。そうそう、ハロウィンに合わせて“ゴジラモード”を実施したいと考えているんですよ。
――えっ? 『WoWs』にゴジラが出てくるんですか? 本当ですか?
ビクター アハハハ、ジョークです!(笑)
一同 (笑)
――TGS2015の新発表ステージイベントで、「『WoT』と『ガールズ&パンツァー』のコラボレーションを加速させる」とおっしゃっていましたが、今後どのような展開をお考えですか?
マキシム・チュワロフ氏(以下、マキシム) いままでのコラボレーションはアジアのみの提供でしたが、今後はワールドワイドに広げ、世界中で『ガールズ&パンツァー』とのコラボイベントを開催したいと思っています。また、いま現在公開されている“ガルパンスペシャルパック(※注)”は手直しをしています。おそらく近い将来にお披露目できる予定ですのでお楽しみに。
(※注“ガルパンスペシャルパック”:『WoT』に導入すると登場する戦車の見た目が『ガールズ&パンツァー』仕様になり、音声もキャラクターの録り下ろしボイスが再生される拡張ファイルのこと)
――ということは、海外でも『ガールズ&パンツァー』の知名度が高まっているということでしょうか?
マキシム はい、そのとおりです。
ビクター 私も『ガールズ&パンツァー』が好きですし、7歳になる私の息子も大好きです。
――『WoT』のみならず、新作タイトル『WoWs』はアニメ『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』とコラボレーションを行なうと発表されましたが、コラボをしようと思った理由をお聞かせください。
ビクター さまざまなコラボが大成功した『ガールズ&パンツァー』は“戦車と女の子”のアニメです。そして『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』は“軍艦と女の子”のアニメですよね? だったらコラボをしない理由がありません(笑)。完璧な組み合わせだと思います。
クリス・クック氏(以下、クリス) つい先日発表されましたが、プレイステーション4版『WoT』においても『ガールズ&パンツァー』とのコラボレーションを行います。こちらも楽しみにしていただきたいですね。
――『WoWs』に“クラン”は導入されていませんが、実装の予定はありますか?
ビクター 私たちが作っているゲームは“クラン”が導入されているタイトルが多いです。ですので、もちろん『WoWs』でも実装したいと思っています。しかし、その明確な時期はまだ答えられません。将来的には実装したいと考えていますので発表をお待ちください。
クランとは別ですが、正式サービスに合わせて7対7で戦う新しいゲームモードの“ランクバトル”が実装されました。これはe-sportsファンの人でも楽しめるモードです。
――今後『WoWs』にクランが実装されるとしたら、『WoT』と共通のクランになるのでしょうか? それとも独立したものになるのでしょうか?
マキシム 『WoT』と『WoWs』は別のタイトルなので、それぞれのクランも別にしたいと考えています。
――『WoWs』は今後、どのようなタイトルに育てていきたいとお考えでしょうか?
ビクター 私が『WoWs』でやりたいことは、そうですね……。まずは戦艦・大和を購入したいと思っています。
――それはビクターさんの個人的な目標ですよね?(笑)
ビクター ええ、ジョークです(笑)。冗談はさておき、いまの『WoWs』はとても完成度が高い状態でリリースできたと思っています。しかも、開発段階からいままで、さまざまな分析を行ってきましたが、とても高いポテンシャルを持っています。『WoWs』は今後、弊社の看板タイトルになり、必ずや成功を収めてくれると思っています。
――『WoWs』を使った世界大会は予定していますか?
ビクター もちろんe-sportsは視野に入れていますが、まずは『WoWs』を楽しんでくださるファンを増やすことが先です。多くの人にゲームを遊んでもらい、そのなかからe-sportsに興味がある人が出てきてくれたら、そのタイミングで大会を行いたいと思っています。
個人的に『WoWs』はとてもe-sports向きのゲームだと思います。ですが、本日9月17日に正式サービスを開始したばかりなので、しばらくはユーザーのみなさんの動向を見守りつつ、みなさんに喜ばれるような楽しいサービスを提供していきたいと思います。