日本の裁判制度が通用しない異国で完全アウェーの成歩堂
2015年9月17日（木）から9月20日（日）まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2015（17日、18日はビジネスデー）。初日のカプコンブースでは、2016年発売予定のニンテンドー3DS用ソフト『逆転裁判6』のスペシャルステージが開催された。
最初にスクリーンに映し出されたのは、同作初となるプロモーション映像。「弁護士不在の裁判」、「“霊媒”裁判、開廷」といった、気になるキーワードが満載だ。そこで、登壇した江城元秀プロデューサーと山崎剛ディレクターが、ポイントを解説した（※崎は異体字）。
まずは世界観について。今作の舞台は、クライン王国という架空の国。とてもエキゾチックなビジュアルだが、「アジアをイメージして、いろいろな国々から要素を抽出して作り上げた（山崎ディレクター）」とのことだ。この国では“霊媒”が信じられていて、王様も霊媒師だという。
つぎにキャラクターについて。主人公はご存じ、正義の弁護士、成歩堂龍一。シリーズ1作目では新米弁護士だった彼も、いまでは「向かうところ敵なし（江城プロデューサー）」に成長した。しかし、日本の裁判制度が通用しない異国の地が舞台ということで、今作では完全アウェーの状況に追い込まれるのだとか。
また、ヒロインは、クラインの王女にして巫女のレイファ・パドマ・クライン。霊媒の力で裁判にも深く関わるキーパーソンなのだそう。もうひとり、王国で成歩堂のツアーガイドを務める、見習い僧侶ボクト・ツアーニも紹介された。ボクトは被告人になってしまうようだ。
それから、カンジンのゲームシステムについて。探偵パートで集めた証拠品を使って、法廷パートで逆転無罪を勝ち取る、従来の『逆転裁判』でおなじみのシステムはそのまま採用されると説明された。続いて解説されたのが、注目の新システム“霊媒ビジョン”だ。法廷では、レイファが霊媒により、被害者が死ぬ直前に見たものを水鏡に映し出し、そこに映っている者が罪に問われるという。成歩堂は、ビジョンから感じられる音や匂いなどの感覚から“ムジュン”を見つけて、逆転にこぎつけなければならないということだ。
実機プレイで新システム“霊媒ビジョン”を解説
この“霊媒ビジョン”をさらに詳しく解説するため、山崎ディレクターによる実機プレイが行われた。クライン王国の法廷が映し出されると、異国のサイバンチョ、異国のアウチといった、見たことがあるようでどこか違う登場人物たちに会場から笑いが。
法廷での尋問は、“ゆさぶる”“つきつける”のコマンドを使った従来のシステムと、新システムの“霊媒ビジョン”とで進行。“霊媒ビジョン”では、上画面には被害者が死の直前に見たビジョンが、下画面にはレイファによるビジョンの解釈と言える“託宣”が表示される。映像を一時停止したり、巻き戻したりしながら託宣と照らし合わせ、“ムジュン”を見つけていくようすが実演された。なお、カプコンブースでプレイ可能な『逆転裁判6』TGS2015体験版では、この“霊媒ビジョン”も試遊できる。
また、実機プレイに続き、ゲーム中の映像が初公開された。法廷で“託宣”を行なう前にレイファが踊るシーンで、約1分30秒ほど、曲に合わせて滑らかに動き続ける。山崎ディレクターによると、プロのダンサーの踊りをモーションキャプチャーしたとのこと。「モーションキャプチャーは『逆転裁判5』でも一部使ってるんですけど、これだけ長時間使ったのは今回がはじめて」とは江城プロデューサーだ。
来春アニメ化決定の告知に会場からどよめきが
ステージの締めくくりに、『逆転裁判』関連の最新ニュースが紹介された。2016年4月からアニメ『逆転裁判』が地上波で放送されるとの知らせには、会場からどよめきが。声優など、詳細は一切不明だが、成歩堂龍一、綾里真宵、御剣怜侍の3人は登場するようだ。ほか、アトラクション『逆転裁判 in ジョイポリス』最新話、舞台『逆転裁判2～さらば、逆転～』、TGS会場内物販ブースで販売中の“逆転裁判6なるほどくんおすすめりんごパイ”や“逆転裁判クリアファイルセット（2枚組）”などの告知もあった。
そして最後に、このスペシャルステージのためだけのスペシャル映像『特別法廷』が放映された。『特別法廷』は取材NGで、カプコン公式WEB番組『カプコンTV』での生放送も行われない極秘映像だ。一般公開日の19日、20日に開催されるスペシャルステージでも放映されるとのことなので、実際に会場でご覧いただきたい。
