PS3版『ロスト・ソング』のアップデート、そして新作ゲームが!
2015年9月17日(木)から9月20日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2015(17日・18日はビジネスデー)。同イベントの初日となる17日、バンダイナムコエンターテインメントのブースにて、関係者によるトーク“ソードアート・オンライン コンテンツミーティング~ノベル・アニメ・ゲームの世界展開について~”が行われた。
いまさら説明の必要はないだろうが、『ソードアート・オンライン』(以下、SAO)は、川原礫氏が執筆する小節を原作とし、コミックやアニメ、そしてゲームといったメディアで世界規模の展開がなされている大ヒットコンテンツだ。ステージでは、そうしたメディア展開を担当するキーマン、そして原作者の川原氏が集結し、それぞれのメディアがどのように展開中であるのか、そして今後の展望が語られた。
最初のテーマは“『SAO』シリーズの各メディアミックス”について。前述したように、さまざまなメディアで展開する『SAO』だが、そのスタートは、2002年に川原氏がWEBで公開したオンライン小説。それが後に電撃文庫からリリースされ大ヒットに。さらに、アニメとゲームが展開といったような段階的な広がりを見せている。そんな「『SAO』のキモとはなにか?」と問われた川原氏が「ときどきによって違うのですが、最近はネットゲームらしさを追求している。書き始めたころはネットゲームがそんなに多くなかったが、最近ではオンライン要素がないゲームのほうが珍しい。フィクションなんですが、それらしさを追求している」と、人気のヒケツの一端を明らかにした。
続いてのテーマは“『SAO』シリーズを振り返って”。これまでに原作小節が16巻+プログレッシブ3巻、アニメが2シーズン、そしてゲームが6タイトルリリースされている『SAO』だが、ゲーム版プロデューサーの二見氏は「ここ3年でいちばん印象に残っているのは(PSP版)『インフィニティ・モーメント』をリリースしたとき。アニメの第1期終了直後だったこともあってか、ユーザーからの大反響があり、原作の熱量を強く感じた」と振り返った。
3つ目のトークテーマは“海外と日本の展開”だが、その規模はとてつもなく大きく、原作小説は現在世界14ヵ国で展開され、総発行部数は600万部と、KADOKAWAの出版物としてもっとも多くの国で発行されているという。アニメもまた世界中で配信され、総再生回数は7億試聴を突破。なかでも中国での人気はグンを抜いているそうだ。そしてゲームは、日本での2作目にあたる『ホロウ・フラグメント』から海外でリリースを開始。現状では、国内と海外の販売本数が半々くらいになっており「非常にバランスがよい」状況であると二見氏は語った。
最後のテーマは、どうしたって気になる“今後の目標”。小説について、川原氏は「スタートから8年目なので、そろそろ着地点を考えるころかなと思っている。『プログレッシブ』については、アインクラッドの100層までたどり着くのが目標だが、いつまでかかるのか」と苦笑い。アニメに関して柏田氏は「ラノベやゲームのファンだけでなく、一般の人たちに浸透していくようにがんばりたい」と抱負を語った。そしてゲームについて二見氏は「あくまで私個人の夢ですが」と前置きをしつつ、原作同様のMMO-RPG化にはチャレンジしてみたいと発言。どこまで実現の可能性があるかはわからないが、夢への第一歩ということで期待したいところだ。
以上でステージは終了……かと思いきや、二見氏は新情報を告知。本日9月17日よりPS3/PS Vita版『ロスト・ソング』がアップデートされ、黒雪姫がプレイアブルキャラクターとなることを発表。また、このアップデートにより、11月19日にリリースとなるPS4版『ソードアート・オンライン ゲームディレクターズエディション』とのセーブデータ共有も可能になるという。
サプライズはさらに続き、なんと『ソードアート・オンラインIV(仮)』の制作が決定したことを発表! 家庭用ゲームとして『ロスト・ソング』の続きになるというこの新作タイトル。その詳細は、10月4日に行われるイベント“電撃文庫秋の祭典”にて公開されるとのことなので、首を長くして待つべし!