出演キャストが“3日目”の激闘を語る!

 本日2015年8月22日、人気コミックを原作にした“舞台『弱虫ペダル』インターハイ篇 The WINNER”のDVD発売記念イベントが、神奈川・川崎にて開催。出演キャストが多数登場した本イベント、15時開演の部をリポート!

「舞台『弱虫ペダル』はまだまだ続きます」! 裏話も続出したDVD発売記念イベントをリポート_01

 3月に東京・大阪・福岡にて上演された“舞台『弱虫ペダル』インターハイ篇 The WINNER”は、インターハイでの激闘に決着がつく“3日目”の物語を描いた舞台化作品。公演の模様を収めたDVDは7月15日に発売され、オリコンウィークリーチャートでのDVD総合ランキング1位を獲得したということからも、舞台『弱虫ペダル』の人気の高さがうかがえる。そんなDVDの購入者を対象に行われた発売記念イベントには、主人公・小野田坂道役を演じた村井良大さんを始め、鳥越裕貴さん(鳴子章吉役)、郷本直也さん(金城真護役)、滝川英治さん(福富寿一役)、宮崎秋人さん(新開隼人役・「崎」は旧字体)、河原田巧也さん(泉田塔一郎役)、秋元龍太朗さん(黒田雪成役)、山本侑平さん(待宮栄吉役)、桝井賢斗さん(水田信行役)村田充さん(御堂筋翔役)といったキャストに加えて、演出・脚本の西田シャトナー氏が登場。公演時の思い出を語るトークショーなどで、大いに盛り上がりを見せた。

 大勢のファンが待ち構える中、出演者が登壇。冒頭にも関わらず、滝川さんがいきなり「本日はご来場ありがとうございました!」と発言しほかのキャストから総ツッコミを受けたり、河原田さんが客席に「アブレディー!?」と語り掛け、客席も「アブー!」と返すなどと、和気あいあいとした雰囲気でイベントは幕を開けた。

 イベントではキャラクターにスポットを当てたDVDの特別編集映像が上映され、公演時のエピソードや、ファンから寄せられた質問に出演者が回答するトークショーで進行。特別編集映像は、チーム総北から金城、鳴子、小野田の名シーンがピックアップされており、ときおり挟み込まれる今泉(太田基裕さん)の姿に歓声が上がっていた。“3日目”で印象的なのは、やはり総北メンバーが表彰台にのぼるシーン。「表彰台から見える景色は?」という質問に対して、総北メンバーは口を揃えて「最高でした!」と、その感慨を熱弁。初演から鳴子役として出演してきた鳥越さんは、「(舞台『弱虫ペダル』を)3年間やってきて、やっと表彰台に立てたというか……。あのもっくん(太田さん)が“泣きそうになった”と言っていたので、これはホンモノやと思います」と、上演当時のエピソードを語っていた。またここでは、表彰台にのぼったレギュラーメンバーが、手嶋や青八木、杉本ら登場していないキャラクターに感謝を語るシーンの裏話も。舞台ではキャストが表彰台の上から舞台袖に向かって語り掛けているが、舞台袖では新開役の宮崎さんが、総北ジャージを着て杉本役としてレギュラーメンバーの健闘を称えていたそう。こういったエピソードに象徴されるように、本作の集大成ともいえるのが表彰台のシーン。ゴール前で激闘をくり広げる小野田役の村井さんも、「いい景色だったね」としみじみ振り返っていた。

 一方、惜敗を喫した箱根学園メンバーはといえば、「毎回悔しさはこみあげてきましたね」(滝川さん)と、やはり複雑な胸中をのぞかせる。西田氏によると、ここでは箱学メンバーが拍手を送る演出も考えていたというが、「ハマらなかった」ということで見送られたようだ。また総北、箱学両校を苦しめた京都伏見の御堂筋を演じた村田さんも、「京伏勢はひとりもゴールしていないので、悔しいというか複雑。ただ2時間を越える本編をみんなで戦ってきて、代表して総北の6人が揃って表彰台にのぼってくれたという意味では、カンパニーとしてはひとつのゴール地点なので、“今日も無事みんなで走れたな”と、袖から見ていて高ぶるものがありました」と、その胸中を語っていた。

 おつぎの質問は、8月19日に“Vol.1”が発売されたばかりのDVD“舞台『弱虫ペダル』ツール・デュ・スタッド”について。こちらはキャスト・スタッフが箱根へと赴き、ロードバイクで走ったり公演を振り返ったり……といった、ファン必見のDVD。“インターハイ篇 The WINNER”大阪公演と福岡公演の間に収録されたそうで、公演中ということもあり複雑な気持ちもあったというが、「行ってみたら、まーー楽しい!」(鳥越さん)。キャラクターとしてではなくキャストしての“オフ”の姿が収められているが、ロードバイクで走り始めると、キャストがみんなキャラクターのセリフを言い始め、予想外に白熱したというエピソードも明かされていた。西田氏によれば、東堂尽八役を演じた北村諒さんは、宮崎さんらに寄せられたスタッフの声援に対して、東堂さながらに「ありがとう!」とに応えていたといい、村井さんも「リアル東堂はこんな感じか(笑)!」と笑顔で振り返っていた。
 また本DVDのエンドロールに収められている、滝川さんによる“あのシーン”の裏話も。そこで滝川さんが着用している青の全身タイツは、なんと自前の小道具。キャプテンの体を張った(?)余興は、宮崎さんが「あのときが、箱学メンバーがいちばん英治さんを尊敬した瞬間」と語るほどのもの。その奮闘(?)ぶりは、ぜひDVDで確かめていただきたい。

 続いての話題は「いちばん好きなモブキャラクター」。舞台『弱虫ペダル』ではいわゆる“モブ”のキャラクターたちをメインキャストが演じることも多く、見どころのひとつとなっている。鳥越さんが「感動した」と語るモブキャラクター(?)は、桝井さんが演じている、御堂筋のバイク。あれは「御堂筋のロードバイクの化身です!」(桝井さん)とのことで、DVDではその熱演もしっかりと確認できる。また秋元さんは、植田圭輔さん演じる真波がボトルを回すシーンをアシストする宮崎さん(が務めるゴールドライダー)を印象的なモブキャラに挙げていた。「袖でずっと回転数を気にして計算していたのが“かわいい~”と思って」(秋元さん)とのことで、キレイにキマったときは、袖にはけた後で植田さんと宮崎さんがハイタッチをしていた……というエピソードも明かされた。

 つぎの「削ってしまったシーンで印象的なシーンは?」という質問では、初日3日前(!)に、急きょ40分ぶんが削られたという裏話も。当初、オープニングでは小野田の母と、真波の同級生である“委員長”のシーンが用意されていたという。またレースでも、真波と御堂筋の対決を始めとした多くのシーンが、時間の都合上泣く泣く削られた本作。さまざまな名シーンが凝縮されている“3日目”だけに、村井さんも「正直、4時間モノの公演だと思っていました」と話していた。

 スケジュールの都合で登壇できなかった、植田さんからのビデオメッセージが上演された後は、キャスト&西田氏が舞台『弱虫ペダル』に対する思いを熱弁。DVDの編集にも加わったという西田氏は、「お家で観ていただけるように気持ちをこめて、それが公演のひとつとなるように上演させていただきました」と、DVDを含めての“舞台『弱虫ペダル』インターハイ篇 The WINNER”であることを語り、ファンに対する感謝を述べた。さらに村井さんは、「こんなにもキャスト・スタッフ全員が本気になって作っているDVDというのもなかなかないんじゃないかなと思っております。いろいろなところに愛が溢れていて、舞台の上でも嘘がなく、みんなでつながっていて、敵味方関係なく、ひとつのおもしろい舞台『弱虫ペダル』を作ろうという意気込みがDVDに残っています。これから何年先見ても熱い何かが伝わるDVDになっていますので、ぜひ何度も観てください。舞台『弱虫ペダル』はまだまだ続きますが、これからもさらにおもしろくなる舞台『弱虫ペダル』だと思いますので、応援のほど、よろしくお願いします」と語り、舞台『弱虫ペダル』への思いを滲ませていた。

 舞台『弱虫ペダル』は、最新作“IRREGULAR~2つの頂上~”が、10月より順次、名古屋・東京・大阪・福岡にて上演予定(9月6日12時よりチケット一般発売がスタート)。本作では村井さんに代わり、小野田坂道役を新キャストである小越勇輝さんが務めることもあり、舞台『弱虫ペダル』の新たな歴史が始まると言えそう。引き続き、ロードレースに打ち込む高校生たちが織りなすアツい物語に注目だ。