熱き戦いを勝ち抜いた2チームが激突!

 世界的な人気を誇るPCオンラインゲーム『League of Legends』(以下、『LoL』)。“League of Legends JAPAN LEAGUE” (LJL)は、そんな『LoL』の日本初となる国内トップチームによるリーグだ。これまでSEASON1、SEASON2のふたつの期間に分けて開催され、日本を代表する6チームが熱戦をくり広げてきた。そして2015年8月8日、SEASON1覇者の“DetonatioN FocusMe”(以下、DFM)と、SEASON2覇者“Ozone Rampage”(以下、RPG)が、“LJL GRAND CHAMPIONSHIP”で激突した。

 ちなみにこの戦いの勝者には賞金100万円だけでなく、全世界の『LoL』チームのトップを決める“League of Legends 2015 World Championship” (WCS)にコマを進めるための戦い、“International Wild Card Qualifier2(IWC)”の出場権が与えられる。DFMとRPGは、いずれも日本の『LoL』シーンのトップに君臨し続ける、名門チーム。両チームの特徴や戦いの見どころなどは<<こちらの記事>>を参考にしてほしい。

奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_01
奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_02
奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_03
奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_04

“LJL GRAND CHAMPIONSHIP”は、東京・ベルサール秋葉原で行われた。SEASON1決勝の舞台でもあったこの場所では、今回即日完売となったアリーナ席に加え、無料で入場できる席やパブリックビューイングのスペース、そしてコスプレのスペースなどが設けられ、大いに盛り上がった。さらに『LoL』をやり込んでいるという女優の大久保聡美さんもゲストとして駆けつけ、花を添えた。

奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_05
奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_06
▲試合の様子はニコニコ、Twitch、Afreeca、Azubu TVで配信。日本語だけでなく、英語での実況・解説の配信も行われ、多くの注目を集めた。

勝利をつかむのはどちらのチーム!?

 “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”は、BO5形式(5試合中3試合先取したチームが勝利)で行われる。チームロースターは下のとおりで、DFMはこれまでADCとして活躍してきたYutapon選手がTOPに、SUPPORTだったRokenia選手がADCにロールチェンジしたことが試合にどう影響するのか、という点が注目されていた。

奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_07

《DFM》
TOP Yutapon
JUNGLE Astarore
MID Ceros
ADC Rokenia
SUPPORT KazuXD

奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_08

《RPG》
TOP AMUSE
JUNGLE Shaft、D0ad
MID tei
ADC Meron
SUPPORT D4ra

■1試合目

 序盤、RPGがボットレーンに4人で攻めるも失敗。さらに、ジャングルでの競り合いに勝利したDFMが流れをつかむ。しかし、中盤に発生したボットレーンの集団戦を皮切りにRPGが逆襲を開始。そのままつぎつぎとオブジェクティブを獲得していき、DFMに反撃の隙を与えずそのままRPGが勝利を収めた。

奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_09
奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_10

《DFM(Blue)》
TOP Shen
JUNGLE Rek'sai
MID Viktor
ADC Vayne
SUPPORT Thresh

BAN:Annie、Rumble、Sivir

《RPG(Red)》
TOP Maokai
JUNGLE Evelynn
MID Lulu
ADC Kog'Maw
SUPPORT Braum

BAN:Zilean、Ahri、Azir

■2試合目

 序盤は膠着状態が続いたが、オブジェクティブの奪い合いに勝利したRPGがペースを握り、徐々に差を広げる。しかし、バロンを狙うRPGにDFMが襲い掛かり、一気に形成逆転。ミッドレーンのインヒビターを破壊することに成功。その後、RPGが粘りを見せ、集団戦に勝利しつつ、2回目のバロンを撃破。AMUSE選手のHecarimが大立ち回りを見せ、そのままRPGが押し切る形に。

奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_11
奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_12

《DFM(Red Side)》
TOP Shen
JUNGLE Gragas
MID Jayce
ADC Corki
SUPPORT Janna

BAN:Annie、Rumble、Sivir

《RPG(Blue Side)》
TOP Hecarim
JUNGLE Elise
MID Viktor
ADC Graves
SUPPORT Braum

BAN:Zilean、Ahri、Azir

■3試合目

 序盤からボットレーン付近で激しく戦いが勃発。DFMがキル差をつけて金銭面で有利に。さらに、ふたりがテレポート使えることを利用してDFMがペースを握り、ドラゴンを撃破。しかし、D0ad選手の奇襲がつぎつぎと決まり、戦況は五分に。そんななか、2回目のドラゴン前で集団戦に勝利したDFMが一歩リード。ADCにロールチェンジしたRokenia選手のKalistaのペンタキルも飛び出し、DFMが1勝を挙げる。

奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_13
奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_14

《DFM(Blue side)》
TOP Maokai
JUNGLE Rek'Sai
MID Diana
ADC Kalista
SUPPORT Thresh

BAN:Annie、Kog'Maw、Sivir

《RPG(Red side)》
TOP Rumble
JUNGLE Lee Sin
MID Victor
ADC Graves
SUPPORT Braum

BAN:Zilean、Ahri、Azir

■4試合目

  トップレーンで1対2に勝利したYutapon選手の働きもあり、DFMが早々にドラゴンを撃破。さらに、序盤の有利を活かしてDFMが積極的に攻めて差は広がっていく。バロン前での集団戦でDFMがRPGを全滅させ、そのままバロンを撃破。差は決定的なものになり、DFMが勝利。

奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_15
奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_16

《DFM(Red side)》
TOP Rumble
JUNGLE Rek'Sai
MID Fizz
ADC Kalista
SUPPORT Alistar

BAN:Annie、Sivir、Kog'Maw

《RPG(Blue side)》
TOP Maokai
JUNGLE Evelynn
MID Orianna
ADC Corki
SUPPORT Thresh

BAN:Zilean、Ahri、Azir

■5試合目

 ともに2勝で迎えた運命の5戦目ということで、立ち上がりは両チームとも慎重な動き。そんななか、ボットレーンに積極的に奇襲を仕掛け、トップレーンでの小競り合いも制したDFMが序盤の有利を得る。しかし、集中したプレイを見せるRPGがDFMのミスを誘い、資金の差は完全に五分に。さらに、D0ad選手のNocturneの奇襲をきっかけにしてRPGが攻勢に出るも、5戦目にしてBANを免れたAzirを操るCeros選手の活躍もあって、DFMはつぎつぎとバロンやドラゴンの撃破に成功。そのままDFMが押し切ると思われた矢先、ドラゴン前の集団戦でRPGが逆襲。しかし、DFMが意地を見せ2回目のバロン前の集団戦を制し、油断することなく慎重に攻め、DFMが“LJL GRAND CHAMPIONSHIP”の勝者に輝いた。

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奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_19
奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_20

《DFM(Blue side)》
TOP Maokai
JUNGLE Ekko
MID Azir
ADC Graves
SUPPORT Thresh

BAN:Annie、Sivir、Kog'Maw

《RPG(Red side)》
TOP Hecarim
JUNGLE Nocturne
MID Victor
ADC Lucian
SUPPORT Alistar

BAN:Rek’Sai、Kalista、Vayne

優勝はDFM! 0勝2敗からの大逆転!!

奇跡の逆転劇が! “LJL GRAND CHAMPIONSHIP”リポート_21

 SEASON2の決勝と同じカード、しかもその際はRPGが勝利したということもあり、RPGが優勢との声も多かったなか、苦境から力を見せたDFMが逆転して優勝というドラマチックな結果を迎えた“LJL GRAND CHAMPIONSHIP”。MVPは、終始安定した活躍を見せ、5戦目ではAzirでチームを勝利に導いたCeros選手が選ばれた。日本一に輝いたDFMだが、彼らの戦いは、“International Wild Card Qualifier2(IWC)”、そして“League of Legends 2015 World Championship(WCS)”へと続いていく。この1年で飛躍的にレベルが向上した日本の『LoL』。その代表であるDFMが、世界の舞台でどこまで通用するか期待せずにはいられない。

(2015年8月9日12時30分 第3試合ロール表記を修正しました)