アツいファンの集うサイン会! ミニインタビューで『LET IT DIE』のことも聞いてみた

 2015年7月9日~12日、アメリカ・サンディエゴのコンベンションセンターにて、Comic-Con International 2015(通称:コミコン)が開催。2日目となる7月10日には、グラスホッパー・マニファクチュア 代表/ゲームデザイナーの須田剛一氏が来場した。
 
 須田氏が現れたのは、サンフランシスコに拠点を置く出版社&販売代理店、Last Gaspのブース。こちらで、パイ インターナショナルが出版する『アート オブ グラスホッパー・マニファクチュア』の販売、及びサイン会が実施されたのだ。

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『LET IT DIE』、そして……!? グラスホッパー・マニファクチュア須田剛一氏が来場、アートブック発売記念サイン会を直撃!【SDCC2015】_01
▲『アート オブ グラスホッパー・マニファクチュア』。その名の通り、グラスホッパー・マニファクチュアのアートワークが詰め込まれ、装丁にもこだわりが光るクールな一冊。会場で購入するとポスターやイラストカードがもらえ、そこにサインをしてもらうファンもいた。

 開始早々、列を作ったファンたちは、『アート オブ グラスホッパー・マニファクチュア』を買い求めて好きなページにサインしてもらったり、超レアグッズを持ち込んで、須田氏(のゲーム)への愛を語り出したり。須田氏もその熱量に応えるべく、サインや写真撮影に精力的に応対していた。

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▲濃ゆい男性ゲーマーがメインかと思いきや、女性の姿もチラホラ。なかには、モスクワから来たというファンも!
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▲カメラを向けると自然とこのポーズを取るファンたち。教育が行き届いておられる。
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▲ソフトはもちろん、ファンの持参した入手困難なレアグッズにサインするケースも多数。会場限定のTシャツに入っていた“51”の描き文字を塗ってオリジナル仕様にするなど、須田氏のサービスも絶好調だった。
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『LET IT DIE』はガリガリ開発中。そして……!?

 さて、須田氏といえば、E3 2014で発表されたプレイステーション4用タイトル、『LET IT DIE』のことが気になっている人も多いはず。『LET IT DIE』は、サバイバルと“ドアクション”をコンセプトとする作品で、グラスホッパー・マニファクチュアが開発を、ガンホー・オンライン・エンターテイメントがパブリッシングを担当する注目作。以下では、少しだけその進捗についておうかがいすることができたミニインタビューをお届けしよう。

――コミコンでサイン会を実施されることになったのは、どういった経緯があったのですか?

須田 今回出版した『アート オブ グラスホッパー・マニファクチュア』は、日本はもちろん、アメリカとヨーロッパでも出そうということになっていたんです。それで、本の内容も最初からローカライズされている(日本語と英語が併記されている)んですね。コミコンでブースを用意しようという話も早い段階で出ていて、アメリカでの出版を担当しているLast Gaspさんからサイン会のオファーをいただき、「ぜひ行きたい」と。僕、コミコンに行く機会を狙っていたんですよ。来たことがなかったので。

――そうなんですか? 須田さんが好きそうなものがたくさんあるだけに、初参加というのは意外ですね。

須田 そう、初なんです。仕事で来られたので「よかったな」って(笑)。コミコンはやはりコミックが中心なので、ゲームのプロモーションではなかなか機会がないんですよね。

――ブースを見て回ったりはしましたか?

須田 昨日、ひと通り回りました。アメコミをたくさん買って帰りたいですね! でも、数が多すぎて、どこに行っていいかわからないんですよ。もっと情報仕入れないと(笑)。DC Comicsの『ヒットマン』だけは買って帰ろうと、心に決めてるんですけど。『ヒットマン』に出てくる“セクション8”(“犬溶接マン”で検索してみよう)が大好きで、フィギュアを探したくて。でも、DC Comicsの方と食事をした際にそれを伝えたら、「フィギュアはないだろ」と言われてガッカリしています……。

――か、会場広いんで、あるかもしれないですよ。ところで、サイン会ではファンの方と会話もされていましたが、どんな印象を持たれましたか?

須田 やはり、『NO MORE HEROES(ノーモア☆ヒーローズ)』と『Killer7(キラー7)』の人気が高くて、そこからファンになった、という方が多いなと。

――ファンは次回作の『LET IT DIE』も心待ちにしていると思います。

須田 開発はガリガリやっています。やってるのに、なんでサンディエゴに来てるんだと言われるかもしれないですが、こういう機会ですし、ファンサービスは大切ですから。『アート オブ グラスホッパー・マニファクチュア』で過去を振り返って、ファンが好きなものをなんとなく肌で感じることもできたので、つぎに活かせるかなと。

――須田さんはストレートにご自身のやりたいことを表現されている印象が強いですが、ファンのニーズを意識することはあるんですか?

須田 ……あんまりないかもしれないですね。というより、ファンの期待をある意味で裏切りたい、期待を超えたいっていうか。「こんなもん出してくるのか!」と思ってもらいたいという気持ちが強いですし、それをエキサイティングに思ってほしい。そのためにも、日本に帰ったら未来に向けてがんばります。『LET IT DIE』も次回作も……。

――次回作!?

須田 いや、ぜんぜん形にはなっていない想像だけのものですよ(笑)。構想だけはあるんです。

――なるほど。そちらも気になりますが、まずは『LET IT DIE』がいつ出るのかという……。

須田 ええ、もちろんやってますやってます!! 詳細は正式な情報公開をお待ちいただきたいんですけど、“遊び”の根幹はできあがっていて形は見えています。フリー・トゥ・プレイの運営タイトルで、サービスインして終わりではなく、そこがスタートというところが、仕組みとしても物量としても挑戦だなと。運営する中での課金についても初めての経験になるので、そういったあらゆる取り組みについて詰めている最中です。期待していてください!