インディーゲーム期待作のスクープ連発だった!?
2015年6月14日（日）に、東京・阿佐ヶ谷ロフトにて開催された、“ポリポリ☆クラブ”のリアルイベント。そこではインディーゲーム業界では、無視できないような、期待作の最新情報がこっそりと公開されていました。
今回は、そんなE3に沸くゲーム業界の裏で、人知れず公開されていた新情報をまとめてご紹介します。
……え？ ああ、そうですよね。“ポリポリ☆クラブ”って何クラブだ、と？ この“ポリポリ☆クラブ”は、現在月いちでゲームについての多種多様な文化的トークをくり広げている生放送番組。
なんとひそかに4年も続いており、これまでにも“ゲームとエロス”、“課金”、“ゲームは商品か作品か”などなど、かなり抽象的な内容ですが、ゲームファンならちょっと気になる……そんなトークをくり広げてきているカルトな番組です。
出演陣も個性あふれる面々で、最近インディーゲーム業界の話題に欠かせない感のある、主宰のOnion Games代表の木村祥朗氏（代表作：PS『moon』、PS2『チュウリップ』）と、アーケードゲームを愛するスクウェア・エニックスのプロデューサー丹沢悠一氏（代表作：アーケード『ロード・オブ・ヴァーミリオンIII』、PS『ラクガキ王国』）を中心に、なんとレギュラーゲスト（毎回いるゲストという謎のポジション）として、あの同人ゲーム界の神域『東方Project』の神主ZUN氏まで出演。
そのほか音楽、マーケティング、メディア（そして謎の宇宙を旅する女？）と幅広い業種を交えた視点から、毎回ゲームについてダラダラと語る……そういった番組です。
前置きが長くなりました。そんなカルトな“ポリポリ☆クラブ”は、毎年１回、イベントスペースからリアルイベントとして生配信を開催しているのですが、なんと今回そのリアルイベントの会場にて、ひっそりとインディーゲーム界隈では初公開となるような情報が立て続けに発表されていたのでした（木村氏が主宰ならではだったからかもしれません）。
イベント会場では……なんと、先日34年ぶりの続編の開発がスクープされたばかりの『ボコスカウォーズ2』の最新映像が、世界初の動画公開！ それだけではなく、長らく情報更新のなかった木村氏の最新作『Million Onion Hotel』新情報、そして以前ファミ通誌上などでも紹介した、インディーゲーム期待の若手もっぴん氏の『Downwell』最新バージョンも、BGMつきの実機デモンストレーションで紹介！
さらにそれだけではありません。インディーゲーム業界といえば、先日クラウドファンディングで資金調達を成し遂げたばかりの、IGAこと五十嵐孝司氏（代表作PS『悪魔城ドラキュラ 月下の夜想曲』、『ときめきメモリアル』など）までが、この秘密クラブにスペシャルゲストとして登場するというサプライズまでもあったのです。
いやはや。いったい何なのでしょうか、この“ポリポリ☆クラブ”という集まりは……でも、だからこそ、こういう知る人ぞ知る情報こそを、そっとゲームファンの皆様にお届けしたいもの。
ですが、じつはこのイベント……一部を除いて“ニコニコ生放送”で配信されていたのです（笑）。
……というわけで、リポートの必要も何もありません。
百聞は一見にしかず。お時間の許す方は、E3の新情報ラッシュのデザート感覚で、一度このカルトなしかしゲーム愛を感じる裏番組のディープなイベントの模様を、覗いてみてはいかがでしょうか（今回、すでにニコ生での公開は終了しておりましたが、特別に当日の動画を提供いただいております）。
なにしろ、動画は全3時間もありますので……今回はスクープ情報だけをかいつまんで観られる、簡単なレポートを兼ねたインデックスをご用意しました。気になったコンテンツからお気に召すままにご覧ください。
■『ボコスカウォーズ2』初公開動画スクープ
『ボコスカウォーズ』の生みの親であり、奇妙かつ独創的なゲームをリリースし続けてきた、イタチョコシステムのラショウ氏。最近ではヘンテコなゲームに愛を注ぐピグミースタジオの小清水氏とタッグを組み、『野犬のロデム』などをPS Vitaでリリース。そんなラショウ氏とピグミースタジオが満を持して送りだすのが『ボコスカウォーズ2』です。
なんと会場では、ラショウ氏のビデオレターという形で、本邦初公開となる本作の動画が公開されたのです……が！
なんと、諸事情によりニコ生での動画公開は残念ながらNG。会場にいたお客さんだけが全容を観ることができたという、まさにプレミアムな動画になってしまいました。
そのPVでは、いまだ謎に包まれた本作について、ラショウ氏からはっきりとコンセプトや政策への思いが語られました。
（さらには、並行宇宙に無数に存在したラショウ氏は、すべて死に絶え……この世界に存在するラショウ氏だけが生き残った（？）など、かなり世界の真実に迫りすぎる勢いの長大かつ壮大なコメントも）
たいへんにプレミアムな動画になってしまいましたが……ここだけの、話ですが。実は今回ファミ通.com用に、さらに最新バージョンの動画をいただくことができました！
ぜひご覧ください！
……!?
■『Downwell』作者の実機プレイ（BGMも）
以前、ファミ通の“とっておきインディー”でもご紹介した、若きゲーム開発者もっぴん氏。彼の処女作にして日本人で初めて、海外の名誉あるインディーゲームの祭典にノミネートされるという快挙を成し遂げた作品『Downwell』。動画の01:25:00あたりから、その最新版をがっつりともっぴん氏自身が実機で紹介してくださっています。
ぜひご覧いただきたいのが、音楽。本作をBGMつきでしっかりと閲覧できる動画は、なかなかのレアな映像ではないでしょうか。
この恐ろしくクールでダークな本作の楽曲は、もっぴん氏が敬愛するインディーゲーム『スペランキー』（『スペランカー』ではありません）の作曲者の方が担当されているのだとか！
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※『Downwell』 IGFにもノミネートされた落下アクション・シューティング！【とっておきインディーVol.25】
■『Million Onion Hotel』ストーリーとボスバトル情報を実機プレイで公開
本イベント主宰のOnion Games木村氏の最新作『Million Onion Hotel』。発表自体はかなり以前に行われましたが……それ以来、新情報はぷっつりと途絶えたままでした。しかし、この度ついに新要素の情報が公開されることになりました。
その内容は、気になる独特なストーリーテリングによるシーン演出や、白熱のボスバトルなど、ゲームで知りたかった部分ばかり。楽しみにしているファンの方は、ぜひ動画の02:05：00分あたりからご覧くださいませ。
■『Bloodstained』IGA氏 帰国後初コメント
サプライズゲストとして登場したIGAこと五十嵐孝司氏。ちょうど最新作『Bloodstained: Ritual of the Night』の資金調達をクラウドファンディングで試み、見事達成して帰国された直後で、初の公の場への登場となりました。
それだけに、クラウドファンディング成功の理由など、かなり突っ込んだ内容を直接語ってくださっています。動画の01:38：00分ごろからご覧ください。
また、IGA氏の最新作にまつわる情報が満載のロングインタビューもファミ通.comにて掲載中ですので、こちらもよろしければ併せてどうぞ。
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※五十嵐孝司氏『Bloodstained: Ritual of the Night』とクラウドファンディングの成功を語る
■おまけ ZUN氏が大プッシュのおもしろゲーム？
スクープではありませんが、ひとつイベントでかなりおもしろそうなゲームが紹介されていたので、ここでも最後にご紹介させていただきます（いまさらなのですが、今回の“ポリポリ☆クラブ”は“勝手にゲームショウ2015”と題して、メンバーがオススメのゲームを紹介するというものでした）。『東方Project』の神主として知られるZUN氏がプッシュしていた作品、『STARWHAL』です。
本作は4人同時の対戦マルチプレイアクション。プレイヤーはなんとイッカクになり、自分のお腹の心臓を守りつつ、ツノで相手の心臓を突き合うという、イッカクの『大乱闘スマッシュブラザーズ』とでもいうべきゲームです。
31：10分ごろからZUN氏のプレゼンがありますので、ぜひご覧ください。
Steam『STARWHAL』サイト
※動画確認や購入などはこちらから可能です
■ポリポリ☆クラブについて
予想だにしない形で、知る人ぞ知る謎のイベントにて新情報が続々公開されたことにも驚かされましたが、イベントでは、さらにさまざまないい感じのゲームも紹介されていたので、ぜひお時間の許す方は、最後まで通してご覧になってみていただきたいもの。
ゲーム紹介のほかにも、謎のカルトクイズ（かなりの高難易度）を、ポリポリ☆クラブのオリジナル通過“ポリン”を賭けて挑むクイズコーナーや、全員で合奏しつつピコピコサウンドの昭和歌謡を歌うコーナーなどなど、定義付けの難しい……さながら、ゲームファンが集う居酒屋のようなイベントになっていました。
4年目に突入した現在も毎月定例で放送中とのことなので、興味を持った方は公式ブログや、公式マスコット“ポリ☆アンナ”のTwitterをフォローして情報をゲットしてみてください。
