オープンワールドがあってこその世紀末の荒涼感

 2015年6月16日~18日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスにて世界最大のゲーム見本市、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2015が開催中だ。

 映画好きの記者にとって、ワーナー エンターテイメントは見逃せないメーカーのひとつ。近年では、『バットマン:アーカム』シリーズや『シャドウ・オブ・モルドール』など、映画と関連のある良作を続々とリリースして、ファンを喜ばせているからだ。そんなワーナー エンターテイメントが今回のE3でもっとも力を入れていたのが『マッドマックス』。そう、この6月に30年ぶりのシリーズ最新作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が公開されることでも話題の、カルト的な人気を誇るアクション映画のゲーム化作品だ。2年前のE3で、「『マッドマックス』がオープンワールドアクションとしてリリース予定」と発表されたとき、ワクワクしたゲームユーザーも多かったのではないか? その『マッドマックス』が、今回のE3ではプレイアブル出展されたのだ。

『マッドマックス』は世界観とオープンワールドがマッチした、最高にゴキゲンな1作だ【E3 2015】_07
『マッドマックス』は世界観とオープンワールドがマッチした、最高にゴキゲンな1作だ【E3 2015】_01
▲『マッドマックス』はワーナー エンターテイメントブースのクローズドエリアで遊べた。

 『マッドマックス』とオープンワールドアクションというと、あまりにも相性がよさげで、「これはおもしろくならないはずがない!」といったところだが、実際に遊んでみると、まさに期待に違わぬ出来栄え。今回試遊できたのは、ゲームの序盤。マックスがクルマを入手して荒野に乗り出していくという導入部だ。ゲームプレイの核となるのは、マックス自身が冒険したり敵と戦うパートと、クルマによる移動&攻撃のパート。

『マッドマックス』は世界観とオープンワールドがマッチした、最高にゴキゲンな1作だ【E3 2015】_04
『マッドマックス』は世界観とオープンワールドがマッチした、最高にゴキゲンな1作だ【E3 2015】_02
『マッドマックス』は世界観とオープンワールドがマッチした、最高にゴキゲンな1作だ【E3 2015】_03

 ゲームの世界観に合わせて、クルマでのパートにより比重が置かれているように思われるが、やはりクルマでの移動&攻撃がいい。何よりも、飛ばせども飛ばせども、ずっと続く荒野に「オープンワールドの広大さがあってこそ、荒野の荒涼感も際立つんだなあ」と実感。本作は、フィールドに散らばるアイテムなどを集めることで、クルマをカスタマイズしていくことになるのだが、クルマで移動→アイテムゲット→クルマをカスタマイズという一連の作業が、いかにも本当に世紀末の荒野を旅しているようで、雰囲気に浸れる。で、アイテムを拾おうとすると、いきなりならず者がクルマで突撃してきたりして、まさに、ならず者の鑑らしい所業に多少イラッとしたり……(笑)。で、慌ててクルマに乗り込んで、荒野をカーチェイスの果てにならず者のクルマを撃破すると、「これぞ、弱肉強食の世界だ」と、世紀末の侘びしさを多少なりとも感じたりするのでした……。

『マッドマックス』は世界観とオープンワールドがマッチした、最高にゴキゲンな1作だ【E3 2015】_05
『マッドマックス』は世界観とオープンワールドがマッチした、最高にゴキゲンな1作だ【E3 2015】_06

 ちなみに、今回E3の会場で体験できたのは、ほんの20分のさわり程度。劇的なシーンを体験することはできなかったのだが、トレーラーを見る限りでは、息をも尽かせぬ展開が待っているようだ。『マッドマックス』の日本における発売日は、E3前に2015年10月1日になることが発表されたばかり。まずは、映画好きの記者としては6月20日から公開されるジョージ・ミラー監督の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を見て、ゲームの予習をすることにしよう。

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