いち早くインプレッション!

 カプコンから発売予定の対戦格闘ゲーム『ストリートファイターV』。先日、VスキルやVトリガーといった新システムが公開されたばかりだが、今回のE3バージョンのROMでは、ソニー・コンピュータエンタテインメントのカンファレンスで参戦が発表されたキャミィとバーディーのふたりが追加! 本記事では、このふたりのファイターに迫る!

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『ストリートファイターV』に新たなるファイター参戦! キャミィ&バーディープレイリポート【E3 2015】_01
▲試遊台には多数の人が並び、列を作っていた。

素早い動きで翻弄するキャミィ

『ストリートファイターV』に新たなるファイター参戦! キャミィ&バーディープレイリポート【E3 2015】_02
▲カプコンブースにいたキャミィさん。つい目線がね。ついね。

 春麗に続くふたり目の女性ファイターとして、キャミィが参戦。素早い動きと接近戦での爆発力が持ち味の彼女が、本作においてどんな活躍を見せてくれるのか、さっそく触ってみることに。

 必殺技は、跳んできた相手をキックで迎撃する“キャノンスパイク”、体をドリルのように回転させて突っ込む“スパイラルアロー”、空中から急降下するキック“キャノンストライク”、ジャンプから投げや下段蹴り、キャノンストライクなどをくり出す"フーリガンコンビネーション”など、ファンにはおなじみの内容。しかし、相手の飛び道具をすり抜けられる裏拳“アクセルスピンナックル”は、必殺技ではなくVスキルとなっていた。Vスキルは、中パンチ+中キックを押すと発動する本作特有のシステムで、キャラクターごとに異なる技が設定されている。必殺技ではないので、ゲージを使って“EX”に技を強化することはできないが、中パンチ+中キックというコマンドは飛び道具を見てから入力しやすいので、記者のような反応速度が鈍いプレイヤーにはうれしいところだ。

 能力を解放する“Vトリガー”を発動させてスパイラルアローをヒットさせると、相手に貫通して立ち位置が入れ換わるほか、吹っ飛んだ相手にキャノンスパイクやクリティカルアーツ(超必殺技)で追撃が可能だ。ちなみに、Vトリガーの発動に必要はゲージは2本だった。

 フーリガンコンビネーションは、『ストリートファイターIV』シリーズとは異なり、入力が半回転となっている(レバーをナナメ上まで入れる必要がない)。こういった入力の簡易化は、春麗などほかのキャラクターでも見られたもので、恐らく、対戦格闘ゲームへの入りにくさのひとつである"難しいコマンド入力”を減らす狙いがあるのだろう。

 通常技では、ジャンプ強キックのモーションが変わり、リーチがかなり短くなっている点に驚き。『ストリートファイターIV』シリーズを遊んだことがある方向けに説明すると、“斜めジャンプでも垂直ジャンプ強キック(体をくの字に曲げて頭上の敵を狙う)のまま)が出る”という感じだ。飛び込む際はジャンプ強パンチか、もしくはキャノンストライクを使っていくが、地上戦を意識してやる必要がありそうだ。

 その地上戦は、しゃがみ強パンチや立ち強キックのモーションも変わっているなど、通常技が大幅にリニューアルされている。これも立ち回りに影響を与えそうだ(ちなみに、しゃがみ中パンチもモーションは変わっていたが、しゃがみ弱キック→しゃがみ弱パンチ→しゃがみ中パンチ→スパイラルアローという、『ウルトラストリートファイターIV』でおなじみのコンボは成立)。声質が変わった例としては立ち強キックで、リーチが短くなっているものの、跳んでくる相手を迎撃した際にカウンターヒットになると、相手がきりもみで吹っ飛び、キャノンスパイクで追撃できた。

 キャラクターとしては、“素早い動きと接近戦での火力”というコンセプトは従来通り。彼女をこれまで使っていた人は、ぜひ本作でもプレイしてみてはいかがだろうか。

『ストリートファイターZERO』シリーズからの刺客、バーディー

 初代『ストリートファイター』、『ストリートファイターZERO』シリーズと渡り歩いてきたバーディーが、『ストリートファイターV』でまさかの復活。鈍重なものの、巨体を活かした攻撃力はバツグンで、チェーンや空き缶を使った技など、クセのある動きを得意とする。

 両手のチェーンはバーディーの相棒のように動き、必殺技などに活用される。たとえば、鎖を飛ばして当たった敵を投げる技もそのひとつで。発動時の入力ボタンによって、水平と斜めにチェーンを飛ばし分けることが可能(属性は、ガード可能な"打撃投げ”)。さらに、チェーンをグルグル回しているあいだにパンチボタンを押すと、動作をキャンセルすることもできた。また、突進しながら硬い頭で頭突きをくり出す、『ストリートファイターZERO』シリーズではおなじみの必殺技"ブルヘッド”もあった。

 ゲージを消費して発動するクリティカルアーツは、強力な投げ技。この技は半回転×2と比較的カンタンな入力で、記者的にはうれしい。

 Vスキルは、レバーとボタンの組み合わせによって、空き缶を転がしたり、バナナの皮を設置する技。ボタンによって行動が変化し、転がる空き缶や設置したバナナの皮に相手が触れるとダウンする。バナナの皮や空き缶といった設置物は、一度にひとつしか画面に出せないが、時間の経過やヒットで取り除かれればもちろん再設置可能だ。また、Vスキルの中には、Vトリガーゲージを溜めるためだけの行動(ものを取り出して食べる)もあった。

 Vトリガーは、バーディーが口から火を吹き、体が真っ赤になる技。この状態では攻撃力が上がるほか、ブルヘッドにスーパーアーマー(相手の打撃を受け止める属性)がつく。Vトリガー発動時のブルヘッドは非常に強力だが、キャミィのVトリガーと同様に、技をくり出すとゲージの消費が早くなる(Vトリガー状態が短くなる)ので、使いどころを見極める必要がありそう。なお、Vトリガーゲージはキャミィの2本に対し、バーディーは3本だった。バーディーのVスキルは牽制などに使いやすいので、そういったキャラクターの特性を踏まえてゲージの本数が決められているのだろう。

 本作でのバーディーは、“デザインにも行動にもクセのあるパワー系打撃キャラ”という、『ストリートファイター』シリーズらしい位置づけ。これまでのシリーズではなかなか味わえない操作感なので、こちらも機会があれば、ぜひ触れてみてほしい。

『ストリートファイターV』に新たなるファイター参戦! キャミィ&バーディープレイリポート【E3 2015】_03
▲おまけとして、カプコンブースにいた春麗さん。いっしょに写真を撮ってもらえるっぽい雰囲気でした。