日本未発売ゴルフゲームがはっちゃけた内容で復活!
エレクトロニック・アーツのスポーツゲームレーベルであるEAスポーツに、ゴルフゲームが一年ぶりに復活。PS4/Xbox Oneの新世代機オンリーになり、タイトルも『Rory Mcllroy PGA Tour』と昨年度の米PGAツアー賞金王ローリー・マキロイの名を冠して、プロモーション面でも次世代に進化(2013年まではタイガー・ウッズの名を冠するシリーズだった。時の流れは残酷だね)。
日本では発売されていないシリーズだが、5月末に行われたプレスイベントで触ってみたところ、一新されたゲーム内容に思わずグッと来たので、ここは洋ゲー派のスキモノの皆さんにぜひご紹介しておきたい!
なんと今作では基本のモード以外に、FPS『バトルフィールド4』(BF4)の戦場でゴルフしたり、ネオンに彩られたギミックだらけのコースで兵士コスプレしながらお題に合わせて的を狙ったりといった超ナイスなバカモードも搭載しているのだ。塹壕に打ち込んでしまったりできて最高!
全米ツアートーナメント公認ということで基本的にはお固いゴルフゲームのハズなのに、BF4マップ“Paracel Storm”で遊ぶ際も、オープニングで堂々と映しだされるPGA公認ロゴ。これには、「紳士のスポーツだっつうのによく通ったなコレ……」と驚かずにはいられない。完全に妄想だけど、「戦場でゴルフだと? そんな物は認めん!」とか会議が紛糾する中、「諸君、これで若い人が興味を持つならゴルフ発展のためになるのではないかね!」とか言ったダンディーなヒゲの人がいるんだろう。USA! USA!
サンドボックス的なゴルフゲームへと進化
BF4のマップが入っているということで察した人もいるかもしれないが、本作ではゲームエンジンにBF4と同じFrostbiteを採用。その上にゴルフゲームとしてのシステムを構築しているので、BFを作ったDICEからマップ素材を借りてきてブチ込むのも、そう難しいことじゃないのだ。
これにより、ビジュアル面を強化してコースごとの特性を表現しやすくなった一方、
(BF同様に)広大なコースを一種の小さなオープンワールドとして処理することで、ホール間の境界やローディング待ちなどもない、オープンワールドなゴルフゲームへと進化。ゴルフボールの物理計算もやっているそうで、技術的にもちゃんと次世代の作品になっている。
物理ベースのシステムがしっかり構築されていれば、後はデータ(コース)とインプット(プレイヤーの入力)に従って、実際のゴルフ同様に偶然が生み出すミラクルショットや珍プレーも勝手に起こる。だからこそ本物志向のゴルフゲームでありつつ、戦場コースやギミックバリバリのコースなら「空母にナイスオン」、「パーパットが流れて塹壕にイン」といった、「リアルっぽいのに頭おかしい」ギャグを成立させることができるのだ。恐らく本作も過去作同様に日本発売は微妙だと思うが、ストリーミングしたら多分面白いし、友達と近況でもダベりながら対戦で異次元コースをラウンドしてみたいところ。
ちなみに、本作ではスイング操作も増えて3種類から選択可能。ゲージに合わせて3回ボタンを押し、そのタイミングで打球が変化する“クラシック”、ボタンではなくアナログスティックを下に引いて上に弾く“アーケード”(アシスト機能アリ)と“ツアー”(弾く軌道がブレると弾道に影響する。落下予測地点などのアシストなし)という方法から選べる。まぁ何かしらゴルフゲームをやったことがある人ならなんとかなるんじゃないだろうか。
個人的に(もし誰か海外版を買ったら)試してみて欲しいのは、アシスト機能ナシの“ツアー”タイプ。戦場マップを見ながら「220ヤード飛ばしたら大体この辺で、今は風がアゲンストでこんぐらい吹いてるから塹壕を超えてグリーンに乗せるには……」とそれっぽく考えるのが楽しいのだ。