キツい口調の大家さんを自由に演じたという松井さんのインタビューをお届け
ファンタジー世界で滞納していた家賃を支払うために、冒険者たちを雇い、資金をやりくりしていくRPG『俺に働けって言われても』シリーズの最新作『俺に働けって言われても酉』が、プレイステーション Vitaで配信決定(配信日未定)。ファミ通.comでは、同作で主人公を導く大家さんこと、ラビアティ・マクラツムを演じる松井恵理子さんへインタビューを敢行。作品とキャラクターの魅力を語ってもらった。
3月8日生まれ。愛知県出身。アイアムエージェンシー所属。代表作は、『えとたま』モ~たん役、『SHOW BY ROCK!!』吽役、『アイドルマスター シンデレラガールズ』神谷奈緒役など。
――実際にいままさに演じた直後ですけれども、演じられていかがでしたか。
松井 言葉まわしがとてもおもしろいキャラクターで、簡単に言っちゃえば口が悪い子ですね(笑)。ただ単に口が悪いだけではなくて、すごくユーモアに富んでいるというか、よくそんなにいっぱい語彙があるなという印象があります。私的には、すごく親しみが持てるんですよ。
――親しみが持てるというのは?
松井 私もどちらかというと、そんなに言葉遣いがいいほうではないのですが、ネットスラング的なセリフが多いんですよ。私はネットサーフィンが趣味だったりするので、ネットスラングをよく目にする機会があるので親しみ深いと(笑)。ネットが好きそうな人がしゃべるセリフ、という感じなので、私としては違和感なく楽に演じられました(笑)。
――ちなみに、口が悪いというのは、どんなことを言ったりするんですか。
松井 主人公に対して「お前は落後者だ」とか、「何言ってんだ、ゴルァ」みたいなセリフです。かなり強気ですよね(笑)。
――Mっ気のあるプレイヤーにとっては、むしろご褒美になりそうな。
松井 すごく楽しいかもしれないですね! いろいろな罵倒のバリエーションがあると思います(笑)。
――演じるうえで気を付けていたことはありますか。
松井 言葉遣いがキツいので、あまり本気になり過ぎないように気をつけました(笑)。
――(笑)。
松井 「これはちょっとキツすぎるな」と思うところは、ちょっと冗談っぽくするという感じで少しソフトにしています。ですから、罵倒されたい方にはたいへん申し訳ないことをしてしまったかもしれませんが、若干マイルドになるように、というのは意識しましたね。
――松井さんが演じられたラビは大家さんですが、松井さんは“大家さん”と言われるとどんな印象をお持ちですか。
松井 お母さん的存在です。だからラビちゃんは「若い!」という印象がありました。
――たしかに、ラビは女子高生で大家さんという設定ですもんね。
松井 そうなんです! ラビちゃんは花の女子高生なんですけれど、おばあちゃんから宿屋を引き継いでいるんです。主人公の家賃の取り立てに来たりとか、女子高生なのにすごく社会に出て働いている感があるんですよね。言っていることは年相応だったり、やんちゃな女子高生という感じなんですけど、ひとりの人間として自立しているなと感じています。
――そんなラビですが、自分と重なる部分はありますか?
松井 重なるというか……、あまり迷うことなく、口からどんどん言葉が出てくるようなキャラクターなんですが、根幹がすごく真面目なんだろうなと感じる部分があって。そういう部分は、とても共感できますね。あとは、人の意見をあまり否定しない部分。「人それぞれ。いろいろな考えがあるよね」という考えかたなんですよ。主人公の発言にツッコんだりはするんですが、大事なところで、それを認めようとする努力をするんです。多方面から物事を見ようとする感じが自分とシンクロするというか。「ラビちゃん、ちゃんと考えているんだな」と思いますね。
――ちなみに、この作品のことはご存じでしたか?
松井 じつは知らなかったんです。内容をうかがったところ、すごく変わったゲームだなと感じましたね。戦闘でもないですし、経済のゲームというわけでもない。いろいろと考えさせられる、“自分で答えを見つけるゲーム”なんだなと。発売されたら、ぜひプレイしたいですね!
――お、どんな評価をされるのか、楽しみですね。松井さんは、ふだんゲームはされるんですか。
松井 やります! 電車の中では簡単に遊べるアプリなんかをずっとやっていたりします。コンシューマーのゲームだと、『どうぶつの森』から始まり、シミュレーションゲームもリズムゲームもやります。ただ、ゲームは好きなんですけど、プレイ自体はあまり得意ではないので、実況動画などを観たりもしています。
――本当にネットサーフィンがお好きなんですね。
松井 そうなんです。いまは実況動画なども観ています。
――なるほど! 実況動画なども観られるんですね。
松井 ゲームって、そのときじゃないとダメというものではないので、過去のゲームを遊んだりもするんですよ。そういったゲームにハマったときも、実況動画を観たりしていますね。
――いちばん好きなゲームは?
松井 いちばん好き……難しいですけど、RPGでいちばん最初に自分の力だけでクリアーできたのが、『ファイナルファンタジーIX』だったんですよね。だから、あれはすごい好きですね。ビビちゃんの境遇が切なくて、いまでもエンディングは“神”だと思っています。
――それ以降もRPGはプレイされているんですか?
松井 そうですね。私の兄がRPGが好きなので、いつも横で観ながら、たまに兄に「これやっといて」と言われたら、ずっとレベル上げをしているという感じでプレイしていました。
――では、最後に読者の皆さんにひと言メッセージををお願いします。
松井 前作を楽しんでいただいた方には、「また帰ってきたか」と言っていただける作品になっていると思いますし、また今回から『俺に働けって言われても』をやってみようかなという方は、独特の世界観や一風変わったゲームシステムを楽しんでもらえると思います。とくに、ラビちゃんのキャラクター性がとてもぶっ飛んでいて、本当に7変化という感じで演じているので、楽しみにしていただければうれしいです。ラビちゃん以外にも道化や宰相様といったキャラクターも出てきて、“生きるとは何か?”という、すごく考えさせられるテーマを描いていきます。でも、そういう話だけではないので、気軽に手に取っていただければいいなと思います。あとは、ラビちゃんに何を言われても、「うるさいヤツだな」と思わないでいただけたら、うれしいです(笑)。ちょっとズケズケと物を言うキャラクターですけれど、かわいがってください!
■俺に働けって言われても酉
機種:プレイステーション Vita
配信日:配信日未定
価格:価格未定