ゲームに重要な“接地感”とは!?

『RIDE(ライド)』中野真矢氏が“リアルすぎる恐怖”を語り、こだわりのカスタマイズ要素が紹介されたメディアブリーフィングをリポート_03

 インターグローは、2015年6月25日発売予定のプレイステーション4、プレイステーション3、Xbox One、Xbox 360用ソフト『RIDE(ライド)』について、本日5月14日にメディアブリーフィングを開催した。

 『RIDE(ライド)』とは、バイクレースゲーム『MotoGP』シリーズの開発を長年に渡り手掛けていたイタリアのマイルストーン社が発表する、“リアルライディングシミュレーター”と銘打った圧巻のグラフィックとリアリティを体感できるバイクゲームだ。ここからは、インターグロー代表取締役の竹内茂樹氏と、世界最高峰の2輪レース、世界GP元MotoGPレーシングライダーの中野真矢氏によるトークの模様をお届けしよう。

■重要だったのは“接地感”だった

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▲インターグロー代表取締役 竹内茂樹氏

 インターグロー代表取締役の竹内茂樹氏は、まず『RIDE(ライド)』の概要について説明。本作はマシンのフルスペックを引き出したグラフィックはもちろん、一台一台のエンジン音が違っていたり、135車種の中には多くの2014年スペックのバイクが登場するなど、こだわりが随所にみられる内容になっているそうだ。

 竹内氏は、本作のローカライズを決定づけたのは“接地感”にあったと語る。それは“バイクのタイヤを傾斜させるとほんの1ミリくらい沈む”ことや、サスペンションや後輪タイヤのグリップ感など、細かい描写により生まれているようだ。さらに、プレートの光の反射、路側帯に乗り上げたときにコントローラーに伝わる振動など、さまざまな要素が組み合わさることにより、接地感にリアリティが増しているのだという。

 また、竹内氏によると、しばらくバイクに乗っていなかったが、お金や時間に余裕ができたときにまたバイクに乗り始める人のことを“リターンライダー”と言うのだそうだ。竹内氏は、それと同じように、『RIDE(ライド)』によってしばらくゲームに触れていなかった人が、またゲームをプレイし始める“リターンゲームユーザー”になること、ゲームを入門として日本にモータースポーツが普及することを願っているとのことだ。

■中野真矢氏の『RIDE(ライド)』の感想は“リアルすぎる”!?

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▲世界GP元MotoGPレーシングライダー 中野真矢氏

 登壇した中野真矢氏はゲームへの興味を聞かれ、5歳からポケットバイクに乗っていた一方、当時社会現象になっていたファミコンにも興味津々だったと答えた。さらに、小学校低学年のころに「レースに優勝したらディスクシステムを買ってほしい」と親にねだり、見事優勝して手に入れたことがあるのだという。

 中野氏は『RIDE(ライド)』をプレイした感想について、「実際にレースをしていた市街地がコースにあるので、転倒してとても痛い思いをしたコーナーでは、そのときの記憶がよみがえってきます」「コーナーではタイヤがふわっと浮いて飛ばされるんじゃないかと思って、冷や汗が出てきました」と、その“リアルすぎる”ゆえの怖さを語っていた。

■ローカライズは“死ぬ思い”

 竹内氏は、『RIDE(ライド)』のローカライズについて、「映画では2時間ぶんの翻訳をすればいいのですが、ゲームではそうはいきません。本作ではマニュアルからナレーションの吹き替えまでをフルローカライズしています。300時間くらいは余裕で遊べてしまうゲームなので、いまは夜も寝ないで、死ぬ思いで日本語化に取り組んでいます」と苦労を語った。

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 また、バイクの“マフラー”は、海外では“サイレンサー”などのより細かく分けられた名称があるのだが、翻訳の際に日本人にわかりやすいようマフラーという名称に統一しているのだそうだ。そのほかにも“バンパーの伸び”などの細かい説明は、日本人が理解しやすいように気を使っているのとのことだ。

■“気になるところ”と“次回作の宿題”について

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▲レース直前のロード画面。まるでカタログのようにバイクの情報を読むことができる。なお、レース前以外に長いロードはほとんどみられなかった。

 中野氏は“ゲームで気になるところ”について、“レース前のロード時間の長さ”を挙げた。竹内氏によると、ロード時間はバイクやアバターのさまざまなカスタマイズを反映させるためにはどうしても必要であるのだが、ロード中の画面にはユーザーが飽きないように1~4ページのカタログのようなバイクや会社の説明を載せているので、バイクの知識が身につくというメリットもあるという。

 また、中野氏からは「バイクにまたがってハンドルを握るようなキット(コントローラー)がほしい」という要望も。竹内氏は、「今回は予算の関係から実現ができなかったので、“次々々々回”作あたりで取り入れたいです」と語っていた。

■こだわるとキリがない!? カスタマイズ要素

 ここから、インターグロー『RIDE(ライド)』日本語版ディレクターの渡部和成氏がレース前のカスタマイズについて紹介。そのカスタマイズ要素の多さは、こだわると日が暮れてしまうほどに豪華のようだ。

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▲画面には中野真矢氏に似せたアバターが登場。
▲スーツはもちろん、ヘルメットやグローブなども、バイクユーザーの需要に応えるラインアップとなっている。
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▲バイクはマフラー、サスペンション、ブレークパッドなどを細かくカスタマイズ可能だ。
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▲さらには“バンク中の姿勢”や“スタート時に左右どちらの足を先に離すか”まで設定可能。これに渡部和成氏は「さすがにマニアックですね」と語った。