Windows10で実現する最高峰のグラフィック

 2015年4月30日(現地時間)、米国サンフランシスコで開催されている開発者向けイベント“Microsoft build Developer Conference”にて、スクウェア・エニックスが、Windows10ベースの次世代API“DirectX 12”を使用した技術デモ“WITCH CHAPTER 0[cry]”を公開した。映像では、Luminous Studioのテックデモとして公開された『Agni's Philosophy』のアグニが再び登場。『Agni's Philosophy』からさらに瑞々しい質感の彼女と彼女の涙を見ることができる。

 また、同カンファレンスでは、『ファイナルファンタジーXV』の田畑端ディレクターのビデオメッセージが流れ、スクウェア・エニックスが、つねに最高峰のプリレンダリングCGとリアルタイムレンダリングCGを追求し、今回の映像はMicrosoftとNVIDIAの協力を得て制作したとコメントしている。

※以下、リリース追記(12時30分) 


スクウェア・エニックス、
DirectX 12を使用したリアルタイムCG技術デモを
米マイクロソフト開発者向けイベントにおいて発表
-最先端技術を駆使し世界最高水準リアルタイムCGを実現-

 株式会社スクウェア・エニックス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:松田 洋祐、以下スクウェア・エニックス)は、Windows10ベースの次世代API「DirectX 12」を使用した技術デモ「WITCH CHAPTER 0 [cry]」を、米Microsoft Corporation(以下、マイクロソフト)が米国サンフランシスコで開催している開発者向けイベント「Microsoft Build Developer Conference」において、現地時間4月30日(木)に初披露いたしました。

 スクウェア・エニックスは、様々な新世代技術を対象とした技術研究プロジェクトに取り組んでいます。その一環として、「DirectX 12」を活用したリアルタイムレンダリングCG技術の研究を進め、このたび、マイクロソフトと米NVIDIA Corporation(以下、NVIDIA)の協力のもと、「DirectX 12」を使用した技術デモ「WITCH CHAPTER 0 [cry]」(以下、本技術デモ)を制作いたしました。この研究によって得られた成果は、当社のゲームエンジン「Luminous Studio(ルミナス・スタジオ)」に盛り込み、今後のゲーム開発に活用する予定です。

 本技術デモでは、世界最高品質水準のリアルタイムレンダリングCGを実現。これまでのリアルタイムレンダリング技術では困難な表現のひとつであった、人物が「泣く」という感情描写を、これまでにないクオリティで表現し、生きているかのようなキャラクターの生命感あふれる様子をリアルタイムレンダリングCGでご覧いただくことができます。

【海外ニュース】スクウェア・エニックスが“DirectX 12”を使用した技術デモを公開 さらに美しくなったアグニが登場【リリース追記】_01
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 また、本技術デモは、2012年6月に発表した「Luminous Studio」の技術デモ映像「Agni's Philosophy – FINAL FANTASY REALTIME TECH DEMO」の制作メンバーが中心となって制作。本技術デモにおいては、より高精細で高効率な描画が可能となりました。

 スクウェア・エニックス 代表取締役社長の松田 洋祐は、本発表にあたり、以下のようにコメントしています。

「スクウェア・エニックスは、当社の新世代を担う技術と表現のショーケースとして、新世代技術研究プロジェクトに取り組んでいます。これは、取り組みを通じて培った成果をゲーム開発に活用して、スクウェア・エニックスが提供するゲームの品質水準を一層向上させることを目的としています。今後も、今回発表したDirectX 12を使用したハイエンドリアルタイムグラフィックス技術をはじめとして、様々な最先端技術をターゲットにした取り組みを推進してまいります。」

 また、新世代技術研究プロジェクトの責任者で、スクウェア・エニックス第2ビジネス・ディヴィジョン・エグゼクティブの田畑 端は、次のように述べています。

「我々のスタジオは、常に最高峰のプリレンダリングCGとリアルタイムレンダリングCGを追求しています。今回、技術開発の一環で、Microsoft様のWindows10/DirectX12とNVIDIA様のGeForce GTXという、ソフトとハードの両方の最先端からの協力を得て、最高水準のリアルタイムCG技術を追求するArt & Techデモを制作いたしました。この新世代技術研究プロジェクトで得られる一連の成果を、今後のゲーム制作はもちろんのこと、現在制作中の『ファイナルファンタジーXV』にも惜しみなく投入していきます。」

 なお、本技術デモは、NVIDIAのGeForce GTX TITAN X-4-way SLI PCを使用して動作しています。

 また、マイクロソフト社およびNVIDIA社より、以下のコメントをいただいています。

■マイクロソフト コーポレートヴァイスプレジデント兼チーフエバンジェリスト
Steven Guggenheimer氏

「私たち Microsoft は、様々なWindowsデバイスのフォームファクターとグラフィックカードとの広範囲な組み合わせにおいて、DirectX 12が業界最高のパフォーマンスを実現できるように設計しています。今回のスクウェア・エニックス様の取り組みは、これからのイノベーションやゲームパフォーマンスの最適化につながるDirectX 12の可能性を示す、という貴重な役割を果たしています。

■NVIDIA 社長兼CEO Jen-Hsun Huang氏

「WITCH CHAPTER 0 [cry] は、かつて試みられたリアルタイムのシネマ品質のグラフィックスの中で最も野心的なものです。スクウェア・エニックスの偉業は驚異的というほかありません。スクウェア・エニックスの素晴らしいチームがWITCH CHAPTER 0 [cry] に命をふきこむためにNVIDIA GAMEWORKS EFFECTS STUDIOを頼ってくれたことを嬉しく思います。今回のデモは、これからのビデオゲームの美と芸術性の予告編と言えるものです。」

 当社は今後も、ゲーム開発における最先端技術の研究開発を推進し、世界最高水準の高品質なエンタテインメント・コンテンツを提供してまいります。

 なお、「Microsoft Build Developer Conference」で公開した「WITCH CHAPTER 0 [cry]」のデモ映像は、次のサイトでご覧いただけます。

 また、「WITCH CHAPTER 0 [cry]」は、日本マイクロソフトが5月26日(火)、27日(水)に東京で開催する技術コンファレンス「de:code 2015」へ出展する予定です。日本においても、本技術デモの最新情報をご紹介いたしますので、ぜひご期待ください。
「de:code 2015」の詳細は、以下サイト(→こちら)をご覧ください。

■「DirectX 12」とは

 Windows 10 は、DirectX 12 という3D グラフィックス パイプラインの次期バージョンを導入します。DirectX 12 は、高速で効率的なAPI を提供し、かつてないほどの描画パフォーマンスをもたらします。DirectX 12で開発されたゲームは、最新のグラフィックス ハードウェアを有効に活用し、よりリッチなシーン、より多くのオブジェクトの表示、より素晴らしい画面効果を実現できます。DirectX 12 は、スマートフォン、PC、Xbox One を含む Windows デバイスにおいて、最適化されたグラフィックスを提供します。


※以下の写真はWebライブ中継をキャプチャしたものです。

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