Surface Pro3で“親密になれる”ゲームも発表

“Imagine Cup 2015”日本予選大会をリポート 新たな“自撮り”の提案や風を使ったソリューションなど、アイディア満載の作品が発表_02

 2015年4月11日、羽田空港国際線旅客ターミナル TIAT SKY HALLにて、世界最大の学生向けITコンテスト“Imagine Cup 2015”の日本予選大会が行われた。ここでは、“ゲーム部門”を中心にその模様をお届けしよう。

 Imagine Cupとは、マイクロソフト創設者のビル・ゲイツが考案した、この10年間で190を超える国から165万人以上の学生が参加している大規模な大会だ。今回の日本予選大会では、厳選なる審査を経た9作品が10分間のプレゼンテーションを行うことになる。

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▲日本マイクロソフト 執行役 デベロッパー エクスペリエンス&エバンジェリズム統括本部長 伊藤かつら氏

 なお、本大会の部門はゲーム、イノベーション、ワールドシチズンシップの3つに分かれている。プレゼン後に審査委員が各部門の優秀賞を選出、さらに部門優秀賞の3チームに対して、最終審査員による公開審査を行い、最優秀賞を決定する。最優秀賞を受賞したチームは、7月27日から米国/シアトルで開催される世界大会に日本代表として参加することなる。

 最終審査員のひとりを務める日本マイクロソフト 伊藤かつら氏は、これからのITについて、その技術をこれから作ること、小中学校生にもプログラミングなどのIT知識を教えることが重要であると語った。また、マイクロソフトではDreamSparkというメンバーシッププログラムを、学生個人に無料で提供するなどの支援を行っているとのこと。かつら氏は、本大会で学生に世界を目指してほしいと強く希望しているようだ。

 以下より、ゲーム部門の作品を紹介しよう。

■ゲーム部門

◆『Fleeting Light
チーム名:絆

 『Fleeting Light』はSurface Pro3の両端をふたりのプレイヤーが持ち、向かい合ってプレイするゲーム。そのいちばんのコンセプトは“プレイヤーどうしがより親密になること”だそうだ。

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▲この『Fleeting Light』のロゴは、逆さにしても同じ文字が見えるように設計されている。
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 プレイヤーはそれぞれのキャラクターを操作し、協力しながらゴールを目指すことになる。先に進むためにはパートナーから離れてひとりで行動しないといけないこともあるのだが、その間は“勇気”というパラメーターが減り続けてしまうという。その勇気がゼロになってしまうと、ゲームオーバーとなるそうだ。勇気はふたりがいっしょにいるときは回復するので、プレイヤーはお互いの状態を見ながら行動することが重要となるようだ。

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 なお、その世界観は“暗い”のだが、色使いは暗さの中にも“希望”が見えるようにと気を使ったとのこと。また、キャラクターも善とも悪ともはっきりしないデザインにするなど、随所に独自のこだわりがあるようだ。

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 また、本作には暴力的な表現は一切登場しないという。平和的に遊び、人と人がより“つながる”ことがゲームの目的になっているそうだ。

◆『PicGather

 『PicGather』は10歳未満の子どもを対象とした、“描いた絵がゲームに登場する”知育ゲーム。教育現場で家族や友だちどうしでいっしょに楽しむことを想定しているそうだ。

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 ゲームは、木に葉っぱのスタンプを押し、つぎにお手本どおり雲を描くと雨が降り、木が成長する、その木が作り出した養分を天使が食べる……といった一定のサイクルで進んでいくとのこと。また、6種類のイベントが用意されていたり、楽しい音楽と演出に変わる“フィーバー状態”になるなど、バリエーション豊かなゲーム性も考慮されているようだ。言語が一切使われてないのも特徴のひとつとのこと。

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◆『TWIDIVER
チーム名は:RTableProject

 『TWIDIVER』は多人数対戦型オンラインアクションゲーム。開発の目的は「学校の歴史に名を残すゲームを作りたい」ということだそうだ。

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 ゲームでは“バトルロワイアル”と“チームバトル”というふたつの基本システムを採用しており、さらに武器の“インストール”や“ビンゴシステム”といったゲームがより奥深くなる要素もあるとのこと。“どの武器を状況に合わせて使うか”など、自分に合った戦い方を発掘し、十人十色の戦術を楽しむことができるという。

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 なお、開発で苦労したのは、“通信ありき”のゲームであったために、トラフィックが増加した時の処理など、さまざまな問題を解決しなければならなかったことらしい。世界で戦うために、ゲームのクオリティそのものに強くこだわった内容になっているそうだ。

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