スマホ、タブレットでも爆速・快適・簡単操作
ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアが配信しているプレイステーション専用テレビアプリケーション“torne（トルネ）”が、スマートフォン・タブレット用アプリ“torne mobile”となって本日（2015年3月18日）配信された。アプリの価格は無料。ただし、番組視聴機能やビデオ再生機能など、視聴・再生に関する追加機能には500円[税込]が必要となる。本稿では、このtorne mobileの特徴について、ソニー・コンピュータエンタテインメント 研究開発本部 2部 部長（アプリケーション開発） 兼 3課課長 石塚健作氏の解説のもと、事前に触れる機会をいただいたので、その内容をリポートしよう。
祝！ torne（トルネ）5周年
torneは、2010年3月18日にプレイステーション3（PS3）専用地上デジタルレコーダーキット“torne”のアプリとしてリリース。以降、録画モードに3倍モードを追加、追いかけ再生に対応、トルミル情報（オンライン接続してtorneユーザーがリアルタイムで見ている状況（ミル数）や予約状況（トル数）が確認できる）の表示強化、Twitterを使ったライブ機能の追加など、さまざまな機能が盛り込まれていった。ネットワークレコーダー＆メディアストレージ“nasne（ナスネ）”が発売され、その後、PS3だけではなくPS Vita、PS Vita TV、PS4にも対応。いまや、テレビでの視聴、録画だけではなく、PS Vitaやスマホ・タブレットからnasneにアクセスして、ホームネットワーク内ではもちろん、外出先などからリモート視聴も可能になっている。
torne mobileの特徴
スマートフォン・タブレット用アプリ“torne mobile”としてプレイステーションから飛び出し、nasneと連携することでスマホやタブレットからも番組視聴・操作ができるようになった。ただ、nasneと連携するiOS、Android向けアプリ自体は、TV Side Viewやnasne ACCESSといったものがすでに配信中。記者自身も外出先でのテレビ番組の予約などにはTV Side Viewを使用しており、不満はとくになかった。
だが、やはりtorneの操作感は魅力。アプリ版のデキはどうかな？ という気持ちでtorne mobileに触れてみたのだが……結果、nasneユーザーとしては、「やっぱりコレだな」と思わせるデキ。
torne mobileは、torneの特徴である爆速・快適・簡単操作というところは変わらず。カクカクした引っかかりもなく快適。他のアプリには、プライベートコンテンツへのアクセスや番組書き出し機能などそれぞれ独自の強みがあるものの、一度、torne mobileに触れてしまうと、クセになる触り心地。もはや爽快感すら覚えるほどだ。
【特徴その1】フルネイティブの爆速アプリ
石塚氏によると、爆速な部分は「すべての機能をフルネイティブで実装しているから」で、これによりアプリでもtorneのヌルヌル・サクサク感を実現できているのだとか。
【特徴その2】スマホがテレビに
nasneとの連携で、スマホ・タブレットでテレビ番組の視聴・録画などができる。視聴では、ビジュアルシーンサーチなど、プレイステーション向けtorneでお馴染みの機能も盛り込まれている。
【特徴その3】直感的なインターフェイス
インターフェイスは既存のtorneとほぼ同様なので、これまでtorneを使っていた人はもちろん、使っていない人でも簡単に操作できるものになっている。
torne mobileのこだわり
・いつでもどこでも
家の中、布団の中、外出先など、どこでもプレイステーション版torneと同じ感覚で操作できる。これはうれしい。
・省電力設計
モバイル機器で気になるのは電池のもち。だが、フルネイティブアプリはバッテリーの消費が早い傾向がある。torne mobileもテレビ視聴、録画番組の再生時はバッテリーをそれなりに消費するが、それ以外では、消費電力を最小限に抑える工夫がなされているとのこと。
・縦持ちでも横持ちでも快適
torne mobileでは、スマホ・タブレットのさまざまな利用シーンを想定して縦持ち、横持ち、また、画面解像度4:3、16:9、16:10など、どんな機種でも満足に使えるように設計されている。使い勝手を考えて、アプリ内表示の文字はかなり細かく大小を調整できる。torne mobileほど文字表示を細かく調整できるアプリはあまりないのでは、と思うほどだ。
・torne PlayStation 4のリモコンとして使用できる！
torne mobileは、torne PlayStation 4のリモコンのような使いかたができ、torne mobileを操作して、スリープ中のPS4からtorne PlayStation 4を起動することが可能だ。帰宅してDUALSHOCK 4を探さずに、スマホからピッとPS4とtorne PlayStation 4を起動するとかスマートすぎる！
アプリは基本無料、nasneを持っていない人もtorneを体験できる！
torne mobileは無料で配信され、nasneやプレイステーション本体を持っていない人でも、番組表（デモ番組表）をさくさくスクロールできる爆速感を体験できたり、トルランキング（録画予約ランキング）、トルネフピックアップ（トルネフにより番組紹介）を閲覧することができる。「プレイステーションがないとtorneに触る機会がありませんでした。それをどうにかしたいという思いはずっと持っていました」（石塚氏）。この機会にぜひ“torne”の快適さ体験していただきたい！
トルネフファン歓喜！ トルネフが（アプリ内で）初めてしゃべる！
torne内やTwitterでtorneやテレビ番組などに関する情報や何気ないひと言などをさえずるオウム、トルネフ。torneのマスコット的なキャラクターとして一部で人気のトルネフだが、torne mobileでは、なんとしゃべる！ 「以前、torne PlayStation 4のPV（下の動画）を作成したときに、トルネフのボイスを入れたのですが、評判がよかったものですから、今回、ボイスを入れることしました」とニッコニコで語る石塚氏。トルネフファンの声を味方につけ、ある意味、石塚氏の念願が叶った、と言えそうだ。
そして今回、torne mobile独自の機能のひとつに、トルネフが登場するミニゲームがある。アプリ内のアンケートに答えたり、トルネフのメッセージを確認することで手に入る“トルネフパワー”を使ってルーレットを回すと、アプリ内で使えるトルネフボイスが獲得できるのだ。「ミニゲームを入れた理由は、毎日起動してもらいたい、ということと、我々はゲームの会社ですので楽しめるものを盛り込みたい、という気持ちがありました」と石塚氏。ボイスの種類は30種類。評判がよければ、「第2弾、第3弾も考えていきたい」（石塚氏）ということだ。
torne mobileを触った感想は、スマホアプリ版のtorneはヌルヌル・サクサクのいつものtorneだった、ということ。石塚氏も「プレイステーションで快適にできていたことが（アプリでは）スポイルされている、というのがいちばんありえないと思っていました」と、torneの快適な操作感を損なわないよう、強いこだわりを持って開発したことを明かした。爆速・快適・簡単操作というのは、触れてみないと実感できない部分も大きい。一部機能なら無料で確認できるので、気になっている人はぜひダウンロードしてみよう。
