ニンテンドー3DS版の発売&実写映画化をキャスト&スタッフ陣が語る

今井麻美さんと佐藤利奈さんからのヒンシュクに祁答院氏ガッツポーズ!? “コープスパーティー スペシャルステージ”リポート【5pb.祭り2015】_01

 2015年3月1日(日)、東京・秋葉原のベルサール秋葉原にて“5pb.祭り2015”が開催された。本記事では、同イベントの“コープスパーティースペシャルステージ”の模様をお伝えする。

 イベントには、5pb.のプロデューサー・野村泰彦氏、原作者・祁答院慎氏、今井麻美さん(篠崎あゆみ役)、佐藤利奈さん(中嶋直美役)が出演。2015年夏発売予定のニンテンドー3DS版『コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー』や、同じく2015年夏公開予定の実写映画『コープスパーティー』について、それぞれの想いを語った。

 この日はあいにくの雨模様で、会場が非常に寒かったことから、佐藤さんの「座ると寒いから立ってやる?」という提案を受けて、全員が立ったままでイベントを進行。ニンテンドー3DS版の発売について聞かれた野村氏は、2015年夏に公開予定の実写映画を観て、初めて『コープスパーティー』という作品を知る人に向けて、プレイしやすいハードで発売するためにニンテンドー3DS版の開発に着手したと語る。原作者の祁答院氏も、「ニンテンドー3DSの立体的な雰囲気で、いろいろなもの(おもに内臓のこと)がポロリすると思うと、ゾクゾクしますね」と笑顔で語り、女性キャストふたりからのヒンシュクを買った。

今井麻美さんと佐藤利奈さんからのヒンシュクに祁答院氏ガッツポーズ!? “コープスパーティー スペシャルステージ”リポート【5pb.祭り2015】_02

 また、ニンテンドー3DS版については、以下のような情報が語られた。まずは、追加エクストラチャプターが収録される点。こちらはチームグリグリの祁答院氏と神城咲弥氏がシナリオを手がけているそうで、メインキャラクター以外にスポットを当てた内容になっているとのこと。イベント中には白檀高校のメンバーに関するシナリオになっていることも明かされ、ギャグではなく、“ガチな”ストーリーになっていると祁答院氏は語る。なお、既存チャプターも会話内容を修正していたり、バッドエンドが少し増えているなど、手が加えられていることも明かされた。また、ニンテンドー3DS用にキャラクターのドットもイチから打ち直しているとのことで、その力の入れ具合も本物だ。実際にイベント開始前にゲームを少しだけプレイしたという佐藤さんは、「いやー、怖い。3Dをいかんなく発揮してましたね」とその印象を語ると、野村氏もニンテンドー3DSなので画面に奥行きが出るように制作をしていることを語り、ホラー要素により磨きがかかっていることについて、野村氏と祁答院氏はうれしそうにほくそ笑む。そんななか、今井さんと佐藤さんは追加エクストラチャプターがあるなら「天神小に行かないシナリオとか欲しいよね!」(今井さん)、「恋愛ゲームとかもいいね」(佐藤さん)と、できるだけホラー要素を排除した追加要素が作れないか必死にアピールするも、「祁答院さんにふつうの恋愛シナリオ書けるのかな?」(今井さん)という疑問から、ふたりの想いは断ち切られることとなった。

 続いては、実写映画『コープスパーティー』についてのコーナー。こちらではイベントのために映画スタッフが制作したスペシャル映像を上映。この映像に、原作の祁答院氏は、特報映像の中にゲーム版のグロテスクな映像が混じっていることに興奮しながら、「ゾクゾクしますね。“これが実写になるんだ!”って」と満面の笑顔。ただ、そんな外道発言をくり返してきた祁答院氏も「あんなシーンやこんなシーンを実際に演じてもらうとなると、“ごめんなさい”という気持ちになるかもしれません」と若干反省している様子を見せた。

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 会場では、中嶋直美役で主演を務める生駒里奈さんからのビデオメッセージを上映。同じ直美を演じる佐藤さんが、“リナ”つながりであることに言及すると、野村氏も「奇跡のリナキャスティング!」と語り、ステージ上は大興奮。しかし、祁答院氏から「すみません。後付です」と誤解のないように訂正が入った。映像では、初めての主演映画ということで、不安も大きいものの、2度とない機会だと思って自分らしく演じたいという生駒さんのアツい想いが語られた。

 祁答院氏が、本イベント前日の深夜まで脚本をチェックしていたという実写映画『コープスパーティー』。今井さんは、自身と同じあゆみ役を演じる前田希美さんについて、こちらも同じ“美”つながりということで、「ノゾミンゴスです」と自身の愛称とかけた愛称を作り出し、会場の笑いを誘った。また、野村氏からの“自身が演じていたキャラクターを、今度は実写で俳優さんが演じるというとき、どう感じるのか?”という質問に、佐藤さんは過去のことを振り返りつつ、作品をチェックして研究し、自分が演じたキャラクターの雰囲気を持って演じてくれることに感動したとコメントする。その上で、「すごくありがたいと思うと同時に、自分も負けないようにがんばらなきゃって」と気が引き締まる想いだと語る。今井さんは、今回のような実写映画で自身が演じたキャラクターが、俳優さんに演じられるということが初めてということで、「とにかく希美ちゃんが何事もなくクランクアップすることを祈っています」とコメント。というのも、篠崎あゆみというキャラクターが霊媒体質なキャラクターなので、演じているだけなのに“おかしいな?”と思うような不思議な出来事が起こったりするという自身の体験談を語り、「私と同じような道を歩んでほしくないので、ぜひお祓いに行ってほしいですね」と、スタッフ陣に懇願した。なお、実写映画版は、基本的には『コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー』がベースになっているとのこと。祁答院氏からは、「なるべく妥協せずに作りたいと思っています。あんまりぬるいと『コープス』じゃないですもんね」と、『コープス』ファンにはうれしいひと言が添えられる。そんな祁答院氏に対して、今井さんは「過去、台本を読んで声に出して“ひどい!”って言ったのは、この作品が最初で最後です」と非難の声を上げるも、当の祁答院氏は、その言葉にガッツポーズを見せるなど、むしろ称賛の声と捉えていた様子だった。

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 そして、実写映画版の楽曲を今井さんが歌うことについても、野村氏が「『コープスパーティー』シリーズといえば、歌は今井さんなので」と語り、祁答院氏も「『コープス』の歌が、今井さんじゃないと僕が落ち着かないので」と語ると、今井さんは「これだけ力の入った映画だから、これを機にすごい歌手の方が歌うと思っていた」と胸中を語りつつ、「『コープス』に関わってくださった方々の想いを受け止めてがんばって歌います」と力強くコメント。「『コープス』という作品に恥じない歌を歌いたいと思います!」と決意を新たにした。

 第1作の発表から15年。実写映画化を実現した『コープスパーティー』。今後の野望を聞かれた祁答院氏は、フィギュア化をしたいと語り、野村氏もあくまで野望として、ハリウッド映画化と舞台化を掲げる。これには祁答院氏もノリノリで舞台版については、「内蔵をプロジェクトマッピングで表示するとか!」と、その妄想は止まらない。また、佐藤さんの「お化け屋敷みたいなものをまたやってほしい」といったアイデアも飛び出した。

 またキャスト陣に、今後の『コープス』に期待することを聞くと、「また、もう一度みんなに会いたいなあって。やっぱりラブコメかな? 恋愛シミュレーションみたいな」と佐藤さん。「『サチコの恋愛遊戯』をアニメ化してほしい」と今井さんは語る。それぞれに『コープス』という作品がひどいと言いつつも、佐藤さんは「役者としては好きなシリーズなんです。自分が経験したことのないことが演じられる、ワクワク感と絶望感のある作品です」と評する。また、今井さんは「『コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー』で良樹とあゆみがふたりきりになるシーンで、あゆみが少しだけ『化身』状態になるシーンがイチバン好きなんです。あのときの心からの笑いが気持よくて楽しかったので、ああいうのまたやりたいかなって」と語ると、祁答院氏は「言質いただきました!!」と大喜びの様子だった。

 なお、最後に佐藤さんから「どうか、ひどい目にはあってほしくないので、お祓いにだけは行ってほしいなと」と心から語り、今井さんは「『コープス』が怖いだけではなく、ストーリーがおもしろいということをいろいろな方に知ってもらいたいです。歌も最強に怨念を込めてがんばります!(笑)」と語り、寒空の下行われたイベント会場を、最後まで温かく盛り上げた。