アークスキャラバン広島で公開された情報について聞いたスペシャルインタビュー

 アークスキャラバン広島のつぎの開催地が4月5日に仙台、5月のGWには四国とオフラインイベントで全国を駆け巡る『PSO2』の春一番旋風。
 オンラインでは大型アップデート“幻界への挑戦”の目玉コンテンツとしてチェレンジクエストの実装を目前に控え、全国のアークスの熱いまなざしがいま、シリーズプロデューサーとシリーズディレクターのふたりの動向と発言に釘付け状態。
 そこで、近々のアップデートから今後のロードマップまで聞きたいことを携え、キーマンである酒井智史氏と木村裕也氏に話を伺った。

『ファンタシースターオンライン2』チャレンジクエスト解禁直前! シリーズプロデューサー酒井氏&シリーズディレクター木村氏インタビュー_06
▲シリーズプロデューサー酒井智史氏(右)とシリーズディレクター木村裕也氏(左)。

『PSO2』のサービスの現状と“幻界への挑戦”のコンセプトとは?

──サービスインから約2年半、“EPISODE3”サービスインから約半年が経過した『PSO2』の現在の状況についてお聞かせください。

酒井智史氏(以下、酒井) 最近のトピックでいうと“WebMoney Award”を2年連続でグランプリいただいたことですね。それからPS Vita版が100万ダウンロードを達成しました。基本プレイ無料と言うこともありますが、PS Vitaのなかではおそらくいちばん遊ばれているゲームだろうと思います。あと、『PSO2es』が直近ですけれども100万ダウンロード達成したということで、まだまだ盛り上がりをみせているかなと思います。現状としては、最盛期の10万同時接続数というところよりは若干落ちてはいますけれども同時接続数も多くて8万ぐらいを記録する状況で、まだまだ賑わっている感じになっています。“WebMoney Award”を2年連続でグランプリをいただいたということで名実ともに国内ではナンバーワンだと僕らは思っています。

──固定ユーザーだけでなく、新規のユーザーについてはどうですか?

木村裕也氏(以下、木村) 新規ユーザーもつねに増え続けている感じです。2014年7月に登録ID数が350万を突破したと発表してからはだいぶ時間が経過していますが、そこから数えてもかなりの人数が増えてきています。

──まだまだ勢いが止まらない感じですね。では、細かい質問も含めたお話に入りたいと思います。アークスキャラバン広島の第29回“PSO2放送局”で実機プレイが公開された“チャレンジクエスト”についてお聞きします。まず、このクエストを含めて大型アップデート“幻界への挑戦の”コンセプトや概要について教えてください。

木村 今回の“幻界への挑戦”というのは“EPISODE3”の実装ぶんを含めると“EPISODE3”の3回目の大型アップデートになっています。第1弾は“EPISODE3”の新要素として惑星ハルコタンや新クラスのバウンサー、カジノという新しいコンテンツを入れることで新規のユーザーにアピールしつつも既存のユーザーに新しい世界設定、コンテンツを楽しんでいただくということがコンセプトでした。第2弾はそこからしばらく経過していたこともあり、運営開始から3年目ということもあっていままでにない手応えのある難しいコンテンツとして、上級プレイヤー向けにアルティメットクエストを実装させていただきました。
 ですが、高難度コンテンツを実装すると、おそらく上級プレイヤーの方と初級、中級プレイヤーの方とのプレイサイクルに差が生じて、いっしょに遊べないようになるのと、プレイヤーが分散してしまうだろうという懸念がありました。そういった状況は望ましくないので、上級者とか初級者とか関係なくいっしょに楽しめるコンテンツを入れていくべきだというのが“EPISODE3”を構想する当初からありました。そういったプレイヤーのレベルに関係なくいっしょに楽しめるコンテンツアップデートをしたいというコンセプトのもとに“幻界への挑戦”を製作しました。
 このアップデートではチャレンジクエストというコンテンツが入りますし、マガツにA.I.Sで戦うという遊びも入ります。A.I.Sはプレイヤーのレベル関係なく、A.I.Sの強さが同じなので、新しいマガツ戦にも、そのコンセプトの部分が大きく反映されています。

──プレイヤーどうしが遊びやすいようにというところがポイントなのですね。そういえば、第29回“PSO2放送局”内でチャレンジクエストのテーマカラーがオレンジというコメントがありました。そのあたりの理由などを教えてください。

木村 『PSO』の基本のコンセプトカラーがブルーなのですが、じつはアークスにはオレンジをサブテーマカラーとして使っていることがあるのです。今回、新しくアークスが開発したVRを舞台に、新しいシップを用意するくらいの大きい形でアークスが作ったクエストというところを強調することも含めてオレンジでいこうかなと。あと、いままでのブルーとすこし違うイメージを出したかったというところもあってオレンジにしました。

酒井 あとは、ドリームキャストのうずまきマークのオレンジね。あのマークもオレンジですし、『PSO』15周年で関連もありますし。チャレンジクエストといえば『PSO』ですからね。

──オレンジにはアークスが関連するクエストという意味合いが込められたということですね。

木村 設定ではそんな感じですね。アークスが作った訓練施設みたいな。

──今回のチャレンジクエストの実装は“MISSION:始動”とありましたが、今後はミッション5以降はどんな広がりを見せますか?

木村 今回のミッションは1個のクエスト内で1から5と段階的に奥へ進んでいく形になるのですが、新しいチャレンジクエストを追加するときは、別のクエストとして用意しようと考えています。それを、またミッション1からやるような感じになると考えておいてください。

──ミッション数がチャレンジクエストごとに決まっているイメージなのですね。

木村 まだ構想がぜんぶ固まりきっていないのですが、第2弾はすでに考えていまして、
第1弾と同じようなタイプになりそうです。第3弾以降は具体的に内容は決めてはいないですが、ミッションがひとつだけの簡単なものがあってもいいかなとも考えています。

──第2弾のときには、今回の実装で貯めたマイルを使って交換できるものの追加とかはあるのでしょうか?

酒井 いい質問なんですけどまた答えられません。とりあえず、お楽しみにということで(笑)。

──第29回“PSO2放送局”の放送中の実機プレイでは、みなさん回復アイテムなどに苦労している印象でした。攻撃系のディスクは見られたのですが、主力となりそうな回復テクニックのレスタのディスクが見られませんでした。チャレンジクエストでは登場しないディスクやスキルがあるのですか?

木村 あります。けっこう手に入るものは絞られていますね。レスタとかは……あるのか、ないのか(笑)。

──ギリギリの戦いを想定されているのですね。

木村 そうですね。ただ単に自分のレベルが下がっているだけではなく、ドロップテーブルはすべて新しく設定されていますし、手に入るものも限られてきます。ランダム要素も仕込んであるので、たまにレアアイテムがドロップして有利になるケースもあります。

──レアコンテナからは有利になるレアアイテムが手に入りやすいのでしょうか?

木村 そうですね。ちょっといいものが入っていて、取りかたも特殊だったりもします。

──エネミーのドロップに関しては?

木村 エネミーも強いボスのほうがいいものをドロップしやすくなっていますね。

『ファンタシースターオンライン2』チャレンジクエスト解禁直前! シリーズプロデューサー酒井氏&シリーズディレクター木村氏インタビュー_01
『ファンタシースターオンライン2』チャレンジクエスト解禁直前! シリーズプロデューサー酒井氏&シリーズディレクター木村氏インタビュー_02
▲チャレンジクエストのロビー。テーマカラーはオレンジだ。
▲チャレンジクエストは、どんなにキャラクターが育っていてもレベル1からのスタート。レベルが違うプレイヤーだけでなくシップが異なる人など、誰とでもいっしょ遊べるようになっている。

3月19日発売予定のパッケージ特典の武器迷彩化に注目

──NPCジグの証交換ショップのラインナップにパッケージ特典武器の武器迷彩化が実装されるとのことですが、印と武器そのものが必要になります。パッケージ以外にあるアイテムコードの武器などは迷彩化できますか?

木村 今回交換できるものは3月19日発売になる『PSO2 エピソード3 デラックスパッケージ』の特典のスティールハーツ、レンゴクトウ・エンサのふたつ。

酒井 それに加えてPS Vita版『PSO2 スペシャルパッケージ』とPS Vita版、PC版『PSO2 エピソード2 デラックスパッケージ』の3つのパッケージの特典武器が対象となります。

木村 いわゆる、リヒト系とナハト系は対象外になる感じです。

──今後、リヒト系とナハト系が交換できるようになる予定は?

木村 いまのところはないですね。リヒト系とナハト系は色が違いますけどオリジナルの武器がもうありますので。あまり、そこをラインアップに入れてもなあ、というところもあります。

──個人的にダブル=カノン/リヒトとかが気になっているのですが!

一同 あー(笑)。

酒井 本物が出るんじゃないですか(笑)。

木村 それが、まずさきかなと思います。

──要望次第では可能性もありますか?

木村 その辺りも、まだ早やすぎて回答できないです(笑)。

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