大ブームを巻き起こしたキッズカードゲーム機、正統後継機が登場!
2003年から2010年まで全国のアミューズメント施設やショッピングセンターなどで稼働した『甲虫王者ムシキング』(セガ)。キッズに人気の甲虫、カブトムシやクワガタがアクロバティックな技で闘うじゃんけんバトル、そして登場するさまざまなムシのカードを集めるコレクション性により、全国的な大ブームになった。カード発行枚数は4億9800万枚、公式大会の解砕数は10万大会のギネス世界記録に認定されるなど、数々の実績も残している。
先日発表された『新甲虫王者ムシキング』は、その正統後継機となるゲーム。従来の魅力はそのままに、さまざまな新要素が加えられているものだ。
2015年1月31日(土)~2 月1日(日)に東京都江戸川区の“セガワールド葛西”でさっそくロケテストが実施されたが、その初日の開場前に記者はプレイするチャンスを得られた。最新作はどのようなゲームなのかが、このプレイで明らかになった。この日初めて公開された仕様の詳細を紹介しよう(今回プレイしたのはロケテストの仕様です。正式稼働時は変更になる場合がありますのでご了承ください)。
玩具を使う要素も! 新たな遊びが満載
正統後継機とあって筐体は往年の雰囲気そのまま。アースカラーをベース色にしたポップ、じゃんけんのボタンを見て「ついに『ムシキング』が帰ってきた!」という思いを寄せる人も多いだろう。しかし、画面は大型のHDモニターとなり、その周囲はフルカラーLEDによる演出があるなど、現代的な仕様を踏まえている点に注目(ちなみに演出はプレイヤーの攻撃では左側、相手の攻撃では右側のLEDが点灯するもの。技の派手さに併せて点灯するカラーも派手になるという)。
そしてもうひとつ目をひくのが、“Vガジェ”と呼ばれる玩具をセットする台座。このVガジェ。機能の詳細は後述するが、本作の目玉のひとつとなる要素だ。ゲームを多くプレイすると手に入るもので、この台座にセットするとゲームの中でド派手で強力な技が発動できるようになるのだ。
2種のカードと“Vガジェ”を使いこなせ!
クレジットを投入してゲームスタート。これまでの『甲虫王者ムシキング』ではまず最初にカードが排出されたが、本作ではプレイの最後に排出されるのが最初の大きな違い。じつは本作ではカードは、従来のカードゲームのようにあらかじめ用意されているのはなく、本体の内部で印刷されるものになっている。ゲーム結果に対応したカードがプレイ終了時に印刷されるのだ。なお、カードには固有のデータが記録されており、そのカードを使用したプレイ情報(ゲームの進行状況や、ロケテスト版では実装されていないがプレイヤーの名前など)がサーバーに登録されるようになっている。
したがって、初回プレイはカードがない状態から始めることになる。“カードをレンタルする”を選んでゲームが始められる。
ここで、本作で使用するカードの種類についても詳しく説明しておこう。まず、重要なことは、前述のとおりまったく新しいカードを用いることになるので、『甲虫王者ムシキング』のカードは使えないこと(この点は今回のロケテストでも参加者に向けてしっかりアナウンスがされていた)。
そして、カードには2種類ある。“ムシカード”と呼ばれるバトルの主役となる甲虫のカード。そして“おたすけカード”というコガネムシ、セミ、チョウなどの昆虫をあしらったカードだ。このおたすけカードは、カードに記載された条件になると出現して、補助攻撃や回復などさまざまなサポートしてくれるもの。プレイヤーはこのムシカード1枚とおたすけカード3枚でデッキを組んでバトルに挑む。
さて、話をゲームプレイに戻そう。まずはカードのスキャンから。ムシカード+おたすけカードのパラメーターがプレイヤーの総合的な戦力になる。
続いてVガジェをセット(持っていなくてもプレイは可能)。今回はVガジェを借りてプレイすることができた。台座の部分にパチンとはめるように固定するのだが、この手応えこそ、玩具の楽しさ!(ブロックをはめる、あのワクワク感!)。そして、Vガジェにパワーを溜める。Vガジェを手でグッと押し込んで、台座を沈めるとパワーがチャージされるのだ。
これは言うなればプレイ前の儀式みたいなものだが、バトル前のムードをグーンと高めてくれるナイスな演出だ!
従来のシンプルさに駆け引きも加わったバトル
準備をひと通り終えたら、闘うトーナメントを選択する。ロケテスト版ではブロンズ、シルバー、ゴールドのトーナメントが選べたぞ。また、前述のようにこれまでのプレイ情報はサーバーに蓄積されるので、同じプレイヤーのムシカードを使用をしていれば、前回のトーナメントの続きがプレイできる。
そして、いよいよバトルへ。格闘技の入場シーンのようにカッコイイ入場シーンを経て、闘いがスタートだ! バトルはおなじみのじゃんけんを用いたもの。3つの手のうち、ひとつは強力な必殺技が割り当てられているのも同じだ。難度の低いブロンズトーナメントならば、導き役のカブトムシがヒントを与えてくれるぞ(なぜか関西弁強烈な使う、憎めないキャラクターだ!)。 じゃんけんの勝敗が判明すると、すぐさま画面中央に増量を繰り返すゲージが出現。これは総合的な攻撃力(もしくは防御力)を決めるもの。タイミングよくゲージが増えたところでボタンを押して、相手よりも量で優れば有利になるぞ。
この直後におたすけカードの条件に合致していれば、仲間がリングに登場してサポートが発生する……と、以上がバトルの基本的な流れ。
また、チャンスではVガジェを使った超強力な攻撃もくり出すことができる。発動可能なタイミングになったら、台座のVガジェの羽がパカッと開くという、ユニークなギミックもある。
パトル後のお楽しみ! “ムシ採り”&もうひとつの闘い
バトルが決着したら、“ごほうび”の時間が待っている! レバーとボタンを使ってムシを捕まえるミニゲームがプレイできる。
ここで捕まえたムシは、ムシカードもしくはおたすけカードにできるもの。つまり、本作で排出されるカードの種類は従来のようにランダムではなく、この“ムシ採り”を通じてプレイヤーみずからの手で発見していく仕組みになっているのだ。2匹まで採取が可能。
続いて、作成したいカードを選ぶ画面へ。本作では1プレイにつき、1枚のカードがもらえる。レベルが1段階上がったプレイヤーデッキのムシ、もしくは先ほどの“ムシ採取”で入手したムシから、1枚を選択する。本格的にゲームを進めると、デッキのムシを強化するか、新たなムシを手にいれるかという選択に思わず頭を悩ませてしまうことだろう。なお、100円を追加投入すると、さらにもう1枚作成できる。カードコレクションを楽しみたい人には便利な仕様だ。
カードはキラキラ光る紙に印刷されることもあり(いわゆるキラカード)、この場合はレアリティに“+”(プラス)が加わるようになっている。
そして、カード作成が始まる……のだが、まだまだ遊びは用意されている。
突如、謎の男が乱入! その名はマスターブラック。「キミの強さを見せてくれ!」とボタンの連打数を競うミニゲームが発生するぞ。じつはこのボタン操作に応じて、“Vガジェ スタンプラリー”のスタンプ数が変化する(ただし、ロケテストでは4つ固定という仕様)。このスタンプ、全20枠を満たすと、玩具“Vガジェ”が排出されるというもの。多く遊ぶほど、Vガジェも手に入るという次第だ。
以上が『新甲虫王者ムシキング』のゲームの流れと新たな遊びとなるのだが、プレイしてまず感じたのは「遊びがてんこ盛り」というゴージャス感! カードバトルやコレクタブルの要素といったおなじみの要素を踏まえながらも、1クレジットでここまで楽しめるのか! というほど、プレイヤーが関与できる“遊び”の要素がぎっしり詰まっていることに驚いた。
ロケテストの初日には開店前から多くの参加者が列をなしていた。その数は100人以上! 小さなころに『甲虫王者ムシキング』に夢中になっていただろう青年ファンや、親子の姿が多く、最新作への期待度の高さがうかがえた。
本作は、2015年2月13日(金)~14日(土)に幕張メッセ4・5 ホールにて開催される“ジャパン アミューズメント エキスポ2015”にも出展予定だ(注:一般日は14日(土)のみ)。詳細は、後日発表となるが、いち早く本作を体験してみたい人はぜひ公式サイトをチェックしてよう!