アトラスとスパイク・チュンソフトの意地を賭けた対決
2015年1月31日～2月1日、千葉・幕張メッセにて開催中の、ゲーム実況とゲーム大会の祭典“闘会議2015”。ゲーム実況ストリートのセガブースでは、アトラスから2015年3月5日発売予定のニンテンドー3DS用ソフト『世界樹と不思議のダンジョン』のステージを開催。その“『世界樹と不思議のダンジョン』実況プレイ アトラスvsスパイク・チュンソフト開発者による早解き対決！！”の模様をお届けしよう。
●コラボによる相乗効果が随所に生まれる
2014年11月に、アトラスとスパイク・チュンソフトとのコラボによる新作ダンジョンRPGとして発表された『世界樹と不思議のダンジョン』を用いて行われた、今回の開発者ガチバトル。ちなみにMCを務める川原慶久さんは、両シリーズともかなりやり込んでいるファンで、今回の対決にも興味津々。本タイトルの魅力について、アトラスのヨコロサン（ディレクター）は、「簡単に言うと、『世界樹の迷宮』シリーズと『不思議のダンジョン』シリーズによるコラボで、1000回遊べるキャラクターメイクRPGです」と語り、一方のスパイク・チュンソフトのススムクン（プランナー）は、「運が相当絡むゲームで、とにかく何が起こるか最後までわかりせん」とのこと。
最初の部分だけプレイしたという川原さんは、みずからを「どちらかというと『世界樹』シリーズ寄り」といい、そのため、本作ではマッピングができないのが若干寂しいが、潜る度に中身が変わり、未知のダンジョンに挑めるのが楽しいと、魅力を語ってくれた。
続いて、チュートリアルをアトラス組のヨコロサンとヒト氏さんが、プレイしながら簡単なシステム解説。『世界樹』寄り（笑）の川原さんには、チュートリアルがあることさえ、新鮮だったという。こうしたプレイヤーにやさしい視点が増えていくというのも、コラボならでは。
両社による開発も問題なく行われたそうで、まるで昔からいっしょにゲームを作っていたかのようだという。また、ヨコロサンは、「『不思議のダンジョン』はレベル上げにやさしく、どんどんレベルが上がる」と感じていて、砦の防衛隊としてキャラクターを派遣すると、それだけでもキャラクターがどんどんレベルアップする、とプチ攻略法を明かしてくれた。そんなペースで育つと、キャラクターを育てる楽しみがなくなるのではと思ったそうだが、本作では職業が10もあるので、砦に派遣して育てておくことで、途中でキャラクターを入れ替えてもパーティーのレベルが落ちることなくプレイできるのが、『世界樹』シリーズとは違う楽しみかたができるのだそうだ。また、そのおかげで、『世界樹の迷宮』シリーズの場合、最初に選んだ5人で最後までプレイする人が多いが、本作はさまざまな組み合わせで楽しむことができる作りにもなっている。
●1000回遊べるゲームならではの好勝負
そして、いよいよアトラスとスパイク・チュンソフトの開発者によるガチンコ対決が開幕！ ルールは以下のとおりだ。
・クリアー後にプレイできる第11迷宮が舞台
・アイテム持ち込み不可、レベル1からスタート
・装備はデフォルト
・勝負時間は30分 30分終了時点で深く潜っていたほうが勝ち
ちなみに今回用の縛りプレイではなく、このダンジョンをプレイする条件が前述のとおりとのこと、パーティーは4人まで組めるので、その編成が腕の見せどころである。
ヒト氏の意気込み（自己PR）
『不思議のダンジョン』シリーズのプレイ時間は、2000時間以上。某タイトルの99階ダンジョンも10回以上クリアーしたという忍耐の男。運の要素が絡むゲームであり、アクシデントが起こったときに冷静に対処することがポイント。
ガチムチ系のパーティーで、ソードマン、パラディン、メディック、シノビという編成。ソードマンとシノビで攻撃、防御の強いパラディン、回復役のメディックという役割分担だ。
シンチロの意気込み（自己PR）
『世界樹と不思議のダンジョン』プレイ時間……2000時間？ 甘い、甘い。リーダー変更を駆使した戦いぶりは、まさにパーティープレイの申し子。
長年『不思議のダンジョン』を作ってきているので、ここで負けると帰れません（笑）。勝たないといけないので、パーティー編成もこだわっていて、フーライ、ガンナー、ルーンマスター、ダンサーというパーティー。ガンナーを回復役に、ルーンマスターがパーティーの要、高火力で攻撃できるが一発でやられます（笑）、ダンサーも回復役として起用。
川原氏曰く、序盤から攻勢をかける編成のヒト氏さんと、中盤以降に追い上げる編成のシンチロさん。ニコ生視聴者による勝者予想アンケートは、47.8％と52.8％でシンチロさんがやや優勢だった。
早解き対決スタート。序盤は予想どおり、ヒト氏さんが最大で3階ぶんも先行するが、シンチロさんはじっくりとレベルを上げながら進めていく。
途中、ヨコロサンとススムクンからの「10階以降、急に敵が強くなる」という発言どおり、先に10階に到達したヒト氏さんが、3体出現した大ナマケモノに大苦戦。けっきょく、一度9階に戻って体制を整えて再挑戦することになった。一方逆転したシンチロさんも難敵に囲まれることに。そんなこんなで10階で大苦戦したふたりだが、なんとか突破し、さらにダンジョンを潜っていく。しかし、ヒト氏さんはメディックの“ナガハータ”を、シンチロさんはルーンマスター“ナカムーラ”という、超重要なネーミングキャラクターを失いながらも、さらに苦難の旅を続ける。ヒト氏さんが13階にたどり着いたころ、まだ11階だったシンチロさん。先行しながらも回復役のメディックを失ったヒト氏さんが不利かと思われたが、なんとシンチロさんが13階に辿り着いたところで、モンスターハウスという、モンスターがたくさん出現してしまう罠に引っかかってしまう……。この時点で残り時間3分。さすがのシンチロさんも耐え切れず、ここでパーティーが全滅し、勝負あり。結局ヒト氏さんは15階までなんとかたどり着き、早解き対決はアトラスが勝利！
あとは3月5日の発売を待つばかりとなった同作、最後に4人からメッセージ。
「すごくいい対決でした。事前に何度かプレイしたのですが、モンスターハウスはシンチロさんにばかり出ましたね（笑）」（ヨコロサン）
「見てのとおり、ふたりともまったく違う遊びかたになりました。パーティーの編成が違うだけで戦略も変わっていきます」（ススムクン）
「モンスターハウスは出てくるとたいへんですが、今日はシンチロさんのほうが“おいしい”と思いました（笑）。でも、楽しかったです」（ヒト氏）
「今日は負けてしまって……帰れません（笑）。」（モンスターハウス・シンチロ）
最後に川原さんが言った、「『世界樹』シリーズも『不思議のダンジョン』シリーズも、“死んで悔しい”がつぎのおもしろさにつながる」という言葉が、本作の魅力を言い表しているのではないだろうか。1000回遊べる本作、発売を楽しみにしたい！
