プレイアブルデモの世界初お披露目バージョンも!

『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』のステージイベントに堀井雄二氏が登壇 “空艦バトシエ”のデモもお披露目【台北ゲームショウ2015】_18

 2015年1月28日(水)~2月1日(日)、台北世貿中心(台北ワールドトレードセンター)にて、台北ゲームショウ2015が開催中だ。開催4日目の1月31日(土)は週末ということもあり、これまでの3日間にも増してものすごい数の出足。そんな台湾ファン注目のステージイベントが、ソニー・コンピュータエンタテインメント台湾(SCET)ブースで行われた『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』。イベントには、発売元であるスクウェア・エニックスの市村龍太郎プロデューサーと、開発元であるコーエーテクモゲームスの小笠原賢一氏、そして『ドラゴンクエスト』シリーズの生みの親としておなじみの堀井雄二氏が登壇。当然のこと、『ドラゴンクエスト』シリーズは台湾でも大人気で、「『ドラゴンクエスト』シリーズの産みの親です!」と紹介されつつ堀井雄二氏が登壇すると、会場からは大きな歓声が湧き上がった。

 イベントでは、まずは市村氏が『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』を、全世界で累計6400万本の出荷を誇る、『ドラゴンクエスト』シリーズの最新作となるアクションRPGで、コーエーテクモゲームスの開発スタジオ、オメガフォースとコラボしての作品であると紹介。そのうえで、「コーエーテクモゲームスさんと組まれることを不思議に思われるかもしれませんが……」と前置きすると、その理由に対しては堀井雄二氏が「コーエーテクモゲームスのシブサワ・コウさんとは古くからの知り合いで、いつかふたりでゲームを作れたらいいなという話をしていました。それが実現したのが本作です。歴代の人気キャラクターを使ってアクションが楽しめます」と説明してくれた。

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▲市村氏(左)と小笠原氏(右)。

 小笠原氏から説明されたのは、本作のストーリー。本作の舞台となるのは、人間とモンスターが仲よく暮らしていた時代。そこにあるとき、大軍勢のモンスターが襲撃してくることになる。主人公は、得るザール王国の親衛隊として、モンスターと戦うという設定だ。本作に、歴代『ドラゴンクエスト』のキャラクターが総登場するのはご存じの通りだが、プレイヤーは、主人公キャラ1人と『ドラゴンクエスト』キャラクターから3人をセレクト。4人で冒険の旅に出ることになる。もちろん、プレイ中は4キャラクターを自由に切り替えて操作することができる。

 そして、アクションだから“声”は必須……ということで、ボイス対応に。主人公のアクト役に松坂桃李さん、メーア役に桐谷美玲さんという、いまが旬の人気俳優さんが起用された、松坂さんと桐谷さんを起用した経緯について堀井氏は、「何人かの候補がいましたが、イメージに合った人ということで決めました。ボイスの収録すべてに立ち合ったのですが、おふたりとも『ドラゴンクエスト』シリーズがお好きで、ご自身の思い描くキャラクターができたようです。とても楽しい収録現場でした」とコメント。さらに、歴代『ドラゴンクエスト』のキャラクターには人気声優さんなどが起用されており、「活き活きとしたボイスを入れているので期待してほしいです」(市村氏)とのことだ。

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 さて、今回は「台湾のファンのために……」ということで、実機でのデモプレイでは、世界初公開となるバージョンが披露された。デモプレイは、冒険の拠点となる“空艦バトシエ”からスタート。武器屋さんから武器を購入したり、ルイーザの酒場でパーティーに連れて行くキャラクターを選択したり……といったシーンが公開された。その後パーティーが向かったのは、すばしっこい動きを見せるボスである“キングレオ”が控える“賢者の間”。ゲーム後半に行けるステージとのことで、相当な強敵であると思われるが、デモプレイを担当した小笠原氏は、発動すると無敵状態になる“ハイテンション”などを駆使して“キングレオ”を撃退。会場から大きな拍手を浴びていた。

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 2015年2月26日の日本と同日の2015年2月26日に、日本語版の台湾での発売が決定している『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』だが、台湾ファンにとっての朗報は、中文版の発売が発表されたこと。“中文版発売決定!”が発表されるや、来場者からは期せずして大きな歓声が沸き上がっていた。ちなみに、日本語版から中文版へのデータ引き継ぎなども可能になるようだ。

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 この中文化決定の報にあわせて、イベントではアリーナ役を演じる中川翔子さんがビデオ出演。中文化決定を祝福したうえで、「人生を『ドラゴンクエスト』で学びました。今回、アクションRPGになるということで楽しみです。どのキャラもレベル99にしてしまうかも」とのコメントを寄せた。

 ご存じの通り中川翔子さんは大の『ドラゴンクエスト』好き。ビデオからも彼女の『ドラゴンクエスト』好きが伝わる熱気が溢れてきたが、市村氏によると、中川翔子さんは、ボイスの収録前にファミコンのころからの『ドラゴンクエスト』の作品をすべてプレイして、自分が担当するアリーナのセリフを抜き出して練習したというエピソードを披露してくれた。収録の練習にあたっては、中川翔子さんの相手を堀井雄二さんが務めたのだとか。「中川翔子さんは、『ドラゴンクエスト』の中ではアリーナがいちばん好きで、今回役が決まったときには泣いて喜んでくれました」と堀井さん。

 ステージイベントの最後には、「今日、中文版を発表して思った以上の反響があって感動しています。発売日のころ、また台湾に来たいと思っています」(市村氏)、「オメガフォースのメンバーはみんな『ドラゴンクエスト』が大好きです。そんなオメガフォースのすべてを詰め込んでいるので楽しみにしていてください」(小笠原氏)、「台湾は2回めなのですが、今回さらに好きになりました」(堀井氏)とそれぞれコメントし、イベントを締めくくった。

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▲ステージイベントの後には、堀井雄二氏のサイン会が行われ、多くのファンが列を作っていた。

「歴代のキャラクターを操作してモンスターを倒すのは楽しいです」(堀井氏)

 ステージイベントが終わったあとは、別室での合同インタビューが行われた。『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』の開発が決定したときの感想を聞かれた堀井氏は、「すごくうれしかったです。歴代のキャラクターを操作してモンスターを倒すのは楽しいと思いました」とのこと。さらに、アクションゲームは声が入るということを後から聞かされて「そうか」と思ったとのことだが、「ハードルは高かったけど、入れてよかったです」と手応えを感じているようだ。歴代キャラクターで、「アリーナってこういう声だったんだ」感じながら楽しめるのでは、と堀井氏。

 声優さんを選ぶときの基準を尋ねる質問もあった。こちらに関しては、オリジナルの新キャラクターは人気のある俳優さん、歴代のキャラクターは人気声優さんで固めようというコンセプトがあったという。そのうえで、俳優さんはまずは『ドラゴンクエスト』が好きという方を調べて、「キャラクターが合うだろう」ということで、直接プレゼンをして決めたという。一方の歴代キャラクターは、堀井さんを始めとする開発陣が候補を出して、「この人が合うんじゃないか」ということで決め打ちをしていったという。イメージ通りでないとファンも納得できないとの判断から、しっかりと決めたとのことだ。

 キャラクターに関しては、「歴代のボスキャラも登場するのか?」との質問もあった。こちらに対しては小笠原氏が「『ドラゴンクエスト』シリーズには、個性的なモンスターが多く、“これは強い!”と思われるモンスターは、物語途中のボス的な位置づけの中で登場させています。ストーリーの最終的な敵はオリジナルのボスとなります。歴代シリーズの魔王たちについては、ご容赦ください」とのこと。明言を避けるあたり、なにやら期待できそうな予感もするが……。

 堀井氏に対しては、10年ぶりに『ドラゴンクエスト』シリーズ関連作がプレイステーションハードで発売されることに対する感想を聞く質問も。それに対して堀井氏は、「前回リリースしたのが『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』で、そのとき“画面がキレイだ”と思ったものですが、本作の画面はさらにキレイになっています。空気感がすごいです。プレイステーション4の性能で、とんでもない数のモンスターが出現します。必殺技がいろいろあるので、倒すときの爽快感もハンパないです。遊んでいて楽しいゲームですよ」と『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』の魅力をアピールした。

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