インクを塗りまくる、子ども時代を思い出すような楽しさ!

 2015年1月31日、2月1日の両日、千葉・幕張メッセで開催されている、ゲームの祭典“闘会議2015”。会場のリアルゲームエリアでは、任天堂のWii U用ソフト『Splatoon(スプラトゥーン)』(以下、『スプラトゥーン』)が設置されている。2014年のE3で発表された本作は、日本国内では初プレイアブル出展。ゲームファンはもちろん、闘会議来場者からも注目度は高く、開場と同時に、多くのユーザーが試遊台に駆け込んでいた。本記事では、その『スプラトゥーン』のプレイリポートをお届けする。

任天堂の期待作『Splatoon(スプラトゥーン)』国内初出展! インクを撃つ、イカになる、楽しさ溢れる本作の最速プレイリポート【闘会議2015】_01
▲『スプラトゥーン』ブース。実際にインクを発射して遊ぶ、“リアルSplatoon”のコーナーもある。こちらのリポートは、別の記事でお届けします。
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任天堂の期待作『Splatoon(スプラトゥーン)』国内初出展! インクを撃つ、イカになる、楽しさ溢れる本作の最速プレイリポート【闘会議2015】_02
▲あちこちにイカがいっぱい。壁に照らされるライトもイカだった。

 『スプラトゥーン』は、ヒトとイカの姿に自在に変身できるキャラクターが主人公のゲーム。4人ひと組のチームとなり、相手チームと4人対4人で戦うのが基本だ。ただし、“戦う”と言ってもイカたちはただ攻撃をするのではない。彼らが使うのは、インクがたっぷり詰まった“ブキ(武器)”。弾代わりとなるインクを発射して敵にぶつけたり、床や壁にインクを塗っていくことになる。というのも、本作の目的=勝利条件は、インクを多く塗ること。敵にインクを当てれば倒すことはできるが、最終的な勝敗は、ステージをどれだけ自分たちのチームのインクで塗ったか、その割合で決まる。そのため、いくら敵を倒しても勝利にはならない。ブキを持って撃ち合う姿はTPSなどのシューターゲームに見えるものの、実際にプレイすると、シュータータイプのプレイ感覚ながら、まったく異なる楽しさが味わえるものになっている。

 今回出展されている試遊台では、操作方法などを学べるチュートリアルと、3分間のバトルが2回体験できる。プレイをすると、『スプラトゥーン』シールがもらえるほか、2回戦目で1位を取ったプレイヤーには『スプラトゥーン』の特製マフラーが贈呈される。なお、本作のスコアはどれだけインクを塗ったか、そして敵を倒したかで決まる様子。詳細なポイントの割り振りはわからないが、敵を倒すよりはインクを塗るほうが点数が高いようだった。

任天堂の期待作『Splatoon(スプラトゥーン)』国内初出展! インクを撃つ、イカになる、楽しさ溢れる本作の最速プレイリポート【闘会議2015】_04

 いろいろと細かい部分のリポートは後回しにして、全体をプレイした感覚を言うと、“楽しい!”のひと言に尽きる。なんとも貧弱な語彙で申し訳ないのだが、本作はあらゆる部分に“楽しい”ポイントが溢れているのだ。インクを撃ちまくってあちこちを塗るのが楽しい。イカに変身してインクをスイスイ泳ぐのが楽しい。敵を倒すのが楽しい。そして、最後にお互いのチームでどれだけインクを塗ったか、その塗り具合を見るのが楽しい。記者は、FPSやTPSで対戦をするのは好きなのだが、正直、うまくない。だから、オンライン対戦などでは、出撃するとすぐにやられて、出撃してはやられてのくり返しになり、仲間に迷惑をかけることに申し訳なくなってしまうことが多々ある。しかし、本作の場合、前線で敵と戦わずとも、インクを塗ることが勝利に結びつくため、自分なりの貢献をしている感覚が味わえて、堂々とプレイできるのだ。今後、もっとやり込んでプレイをした際に、どういう感覚になるかはまだわからないが、少なくとも、こんなに“楽しい”が溢れているシューターゲームは初めてだった。

 ……と、全体の感想を書いたところで細かい部分で、本作の特徴やプレイしてわかったことをつらつらと書き記していく。なお、本作の公式Twitterで操作方法が公開されているので、そちらをご覧いただくと、プレイ感覚が伝わりやすいかもしれない。

・今回の試遊台でプレイできるのは、ショットタイプのブキのみ(これまでに公開されている映像では、ローラータイプのブキなどもあった)。
・ブキはインクを撃つインクショットのほか、ボムを投げるサブウェポン、ゲージが溜まると使えるスペシャルウェポンがある。
・今回使えたスペシャルウェポンはバズーカタイプ。目の前に、細くも高速なインクを発射する。
・スペシャルウェポンの発動は、Rスティックの押し込み。
・ブキで使うインクは、時間経過で充填(リロード)されていく。イカになってインクに潜ると、充填速度が早い。
・ヒトよりも、イカのほうが移動が早い。インクに潜ると移動がさらに早い。
・インクが塗れるのは床だけでなく、壁も塗れる。ただし、ガラスや金網など塗れない壁もある。
・インクを塗った壁はイカになって上れる。
・スペシャルウェポンが使えるようになるゲージは、一定量インクを塗ると溜まる。
・ライフの表示はないが、数発の攻撃は耐えられる。一定以上の攻撃をくらうと、インクのように溶けてやられる。
・復帰(リスポーン)ポイントは、スタート地点。
・Wii U GamePadではいつでも全体マップが見られる。
・Wii U GamePadで仲間のアイコンをタッチすると、イカになって仲間のもとへ大ジャンプをする。
・通常のジャンプは、イカのときのほうが長い距離を跳べる。
・BGMはサーフミュージックを彷彿させるロックチューン。とにかくカッコいい!

 どれもこれも、もっと深く掘り下げればいろいろな情報が書けると思うのだが、特筆すべきは、仲間のもとへの大ジャンプ。たとえば、敵と仲間が入り乱れる総力戦になっているところで、自分がやられてしまうときがある。その際、リスポーン場所からその前線まで戻るのに時間がかかるものだが、本作ではこの大ジャンプですぐに前線に復帰できるのだ。前線に復帰するだけでなく、やられそうになったときに仲間のもとへ飛んで逃げるといったこともできるだろうし、いろいろと幅広い用途がありそうだ。

 2015年5月に発売を迎える『スプラトゥーン』。インクが飛び交う場面を見ているだけでも十分楽しいが、この楽しさはプレイしてこそ。貴重な国内初プレイアブル出展の機会を逃さず、ぜひプレイをしてほしい! ちなみに、週刊ファミ通2015年2月5日発売号では、この『スプラトゥーン』を早速大特集。開発者インタビュー付きの10ページのボリュームで本作を紹介しているので、読んでいただければ幸いだ。……余談だが、記者は“闘会議”の試遊で空気を読まずに1位を取ってしまい、『スプラトゥーン』マフラーをいただいてしまった。ごめんなさい。

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▲遊んだ人が全員もらえるステッカー。
▲こちらがマフラー。……大事にします! もしくは、そのうち読者プレゼントに……。